人が夢を見ると書いて儚いと読む6


都内某所

富士コーポレーションビル7階会議室



バサっと机に投げ出された紙や写真の数々


「どう思いますか?」と女社長の声に

しばらくそれらに目を通していた

課長と係長は証拠の数々に汗も止まらない様子




「さて、私から提案があります」と切り出す渡良瀬


「今の富士コーポレーション様の業績では

不祥事が発覚した場合、デメリットが大きいでしょう。

なので課長、係長は役職はそのままで減俸とし、

そこから損失の補填に回すとします。

もちろん36協定での延長も併せます」


まあざっくり言うとメッチャ給料を減らし

メッチャ残業してね!って事だ

証拠も押さえているので辞めるに辞めれない。

もし逃げたら横領でタイーホ(実は出来るかどうか微妙)


色々伝え終え二人を退室される

その姿は生気の無いゾンビの様であった



女社長と二人きりになった室内


「とは言え今のままだと業績落ちちゃうんで

こっちからもフォローさせてもらうよ」

と、いつもの口調に戻る渡良瀬


なぜならば横領していた二人は、

その資金の一部を使い、

更に顧客を増やしていたからこその

仕事量や残業だったからである

もちろんそれ以外の要因もあるが


「んで営業部の部長は監督責任で

課長や係長と一緒に残業パーティー、

一般社員は経費削減で残業禁止。

社長は罰としてこれから俺とデートね」


すでにここ数日でそういう関係になっていた

社長は「もう・・」と

満更でもない顔で答えたのであった





ーーー


次の日からの渡良瀬の行動は早かった

あちこちにコネがある渡良瀬はその力を使い

制作会社や技術のある個人への投資や依頼、

多種多様なクライアントからの大量受注を成し遂げた。

話も通してあるし勉強だからと

サツキを筆頭に1課の一般社員に営業を任せた


女社長も計画を聞いた当初から迅速に動いており

ヘッドハンティングや募集拡大、派遣の導入で

即戦力を大量に入社させ、適切な部署に配置した。


さらに以外ではあるかもしれないが

渡良瀬は他の課もきちんとコンサルティングしていた

無駄を省き、効率を良くし、上司への風通しも

良くなるようにオリエンテーションや

飲みにケーションなども活用した

本来は提案だけであるのだが、社長権限で

物事を実行し改善させた


これで残業しなくても仕事が回るようになる



営業1課以外は・・・







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