第43話 怪しい祠

翌朝…武具や道具を揃える為に町の店を訪れたルーゼン達


「ええっ!この髪そんなに高値で買い取ってくれるのか?」


「ええ…こんなに質の良い虹色に近い銀髪はとても珍しいのでこのお値段で…」


その値段は破格でしばらくはお金に困らないほどの大金だった


「思っていたより高値で売れて良かったね!」


「おかげで良い装備も道具も揃えられたしゼロは福の神なのか?」


「でも…これが闇商人の手に渡れば狙われるかも知れませんけど…」


「嫌な事言うなよアリスト〜せっかくの気分が削がれる」


「だからこうやってローブ着せて目立たないようにしてるんでしょ?」


「ええ…そうですね杞憂でしたか…ルーゼン次の目的地はカサンドラで良かったのですか?」


「話を聞いた所だとそこにガルダ教の幹部が居る可能性が高そうだからな」


「なら決まりだな!行こうぜカサンドラに!」



町を出て北東に進んで行くと祠があった


「何だここ?怪しい臭いがぷんぷんするぜ?」


「何でしょうね…少し調べて見ますか?」


「そうだね…みんな気をつけてね」



祠に足を踏み入れると苔がびっしり生えていてしばらく使われていない事がわかった


「別に何も無かったな〜あったとすれば宝箱が1つだけ…」


宝箱に入っていたのは何かの部品なのかレバーのようなモノと地図が入っていた


「この地図の場所でコレを使うのかな?」


「おそらくそれで間違い無いでしょう…これは過去からの挑戦状でしょうかね?」


「でも近くにはこの地図に記した場所は無さそうだぞ?」


謎のレバーと地図を手にしたルーゼン達は改めてカサンドラの町を目指した



魔物との戦いではいつも通りのルーゼン達だったがゼロはキメラの姿に戻って戦うみたいだ


「なるほど…人間の姿では戦え無いので本来の姿に戻るようですね」


「あくまで人目を避ける為の魔法なんだね」


人化の魔法の秘密が明かされた事により今後の方針も変わっていく


「ゼロの力はダンジョン攻略にも活かせそうですね!」


「どうゆう事?」


「ダンジョン攻略の時はゼロに先頭に立ってもらえると無駄な戦闘を避けられそうですから…」


「魔物としての勘や臭いでどれくらい敵が居るか感知出来るんだね?」


「さすがミリアムです…」


「じゃあオレってみんなの役に立つのか?」


「ええ…大活躍ですよ!」


「やった〜!」



そんなやり取りをしていると遠目に町が見えて来た


「あれがカサンドラ…けっこう大きい町だね」


「あそこは奴隷商人も居ますからゼロを守らないといけませんね」


「奴隷商人!ヤバい奴らじゃん」


「ええ…貧しい家の子供や珍しい種族を売り買いしたりして利益を得ている非道な輩ですね」


「なるほど…そんな町だからガルダ教が潜んでいてもおかしくないわけだな?」


「これは気を引き締めていかないとヤラれるな…色んな意味で」


「私ならブッ飛ばすけどね」


「頼みますから目立つ行動は慎んで下さいね!」


アリストがナタリーに釘を刺した


果たして彼らはガルダ教の幹部への糸口を掴む事が出来るのだろうか?


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る