勇者奮闘記

第38話 世界を救う者達

「これで最後みたいだな」


「ああけっこうしぶとかったな」


「みんな治療するから怪我を見せて」



とある冒険者達が魔物の群れと戦い勝利して一息ついた


「あと少しで町に着くはずだよ」


「やっとベッドで休めるのか〜」


見た目は20代半ばほどのホーリーナイトの男が安堵の表情を浮かべた


「酒場で情報収集かしらね?」


手に手甲を付けた武闘家の女性がそう言う


「俺は酒が飲めれば良いけど…」


ローブに身を包んだ中性の人物がそう言った


「お風呂に入りたい!お風呂お風呂〜」


無邪気に飛び跳ねながらはしゃぐ少女


「みんな行くよ〜早くしないと日が暮れるからね」


リーダーらしき男性がそう言うとみんな揃って町に向かって歩き出す


5人の冒険者達はそれぞれ意見をしながら町を目指した



町に着くと早速宿の部屋を取り酒場に向かった


「ルーゼン…お腹空いた〜ご飯まだ?」


「落ち着いてよミリアム…さっき注文したからもう少し待って」


中性の人物は酒を一口飲むと満足げにしている


「アリストはいつも美味そうに酒を飲むよな…」


「そう言うリヒタンは肉料理が有ればご機嫌じゃ無いか」


「私は卵料理なら何でも良いわ…」


武闘家の女性はそう言った


なかなか賑やかな冒険者達である


ホーリーナイトのリヒタン・ハーロック

25歳

武闘家のナタリー・ポートマン

19歳

賢者のアリスト・ラコスタ

27歳

モンスター使いのミリアム・ダスト

18歳


クセのありそうなメンバーをまとめるのが

ルーゼン・オークランド24歳


勇者である母親の意思を継いで魔物退治を続ける新たな勇者だ



彼等は邪神ガルバランダを倒す為に世界を巡っているのだ


先代の勇者であるルーゼンの母親は邪神ガルバランダの呪いを受けて剣を振うことが出来なくなったのだった


封印されていた邪神が復活した為にルーゼンは仲間を集めて討伐の旅に出たのだ



「次の目的地は近くの山の洞窟だな…最近魔物が増えてきているらしい」


「そこにガルダ教の拠点がありそうなのか?」


「そうで無いにしろ魔物を放っておく事は出来ないよな」


「魔物をブン殴れるなら何でも良いよ♪」


「手下に出来るモンスターいるかなぁ…ワクワク」


統率が取れているか微妙な会話を繰り広げる勇者一向は今夜は宿で休んで翌日ダンジョン攻略するようだ


「明日は武具とアイテムを揃えたら出発だぞ」


「OK!」


「了解」


「承知した」


「任せろ!」


「あ〜アリストは酒はほどほどにしとけよ?」


「え〜そりゃ無いぜ…ガソリン切れたら魔法使えなくなる〜」


「なら酒の小瓶を幾つか持って行けば良いだろ?」


「さすがルーゼン…分かってる♪」



こんな調子で大丈夫なのだろうか?


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