第10話 ゴブリンキラーとオーガキラー

「へぇ〜エミリオは19歳でリネアは17歳なのか」


「はい!僕は法術士の勉強をしています。いざと言う時は国や兄上のお役に立てるようになりたいのです。見習いとしてお城で勉強がてら王宮騎士団の方々の治療もしています」


「私は魔術師として国の運営している学校に通っていますわ…来年卒業したら王宮の魔術師として志願する予定ですわ」



「2人とも若いのにしっかりしてんな〜流石団長の弟と妹だな」



「僕達はお姉様には会った事がありませんが話は聞いています…だから少しでも父上や兄上そして国の役に立てるようになりたいと思っていました」



「この国の周りにゴブリンが居ないのを不思議に思いませんでしたか?」



リネアの問いかけに皆関心を寄せた



「言われて見れば…理由があるのか?」



「姉上が残酷な死に方をしたのはゴブリンのせいだと思った兄上がゴブリンの巣を潰して回ったからです。その為にその時に兄上に付いた通り名が「ゴブリンキラー」だったそうです」



「ディーナ姫に出会う前だから5歳になる直前くらいだったかな…。」



リンダルトがそう言うと皆一同に声を揃えてこう言った



「「末恐ろしい子供だなぁ!」」

  


「国の周りにあるゴブリンの巣を壊滅させた後は他の魔物の討伐を王宮騎士団のメンバーと一緒にしていたんだ。姫を助けたのはその頃だったな。そして父上にバーサーカーの制御装置である指輪を身に付けさせられたな」


その指輪は魔法で成長に合わせて大きさを変えるようにしてあるものだった


「10歳くらいになってから1人で国外で魔物討伐する事を父上に許可されてその後にセリスに出会ったんだよな」


「魔物に襲われている所を助けてくれたのが私より4歳年下の少年だったので驚きましたわ…。あどけなさの残る顔なのに戦う時は鋭く獣を狩る目になって少し怖いくらいだったわ」



「セリスの村に招待されてお礼されたよな…」


「ええ…村のみんなは魔物を倒したのが少年だったから驚いていたわね。その時にゴブリンキラーと呼ばれている事を聞いたわ」



「その後も色んな国を回って魔物討伐していたらいつの間にかオーガキラーって呼ばれるようになっていたんだよなぁ〜オーガは倒していないのに関わらず…」



「それは余りの強さにオーガでさえ討伐出来るのでは無いかと言う意味で言われ出したみたいよ」


それだけリンダルトの強さが異次元だと言う意味だった



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る