第7話 暴走を防ぐ方法は?

「そういやリンダルトはあの時姫さんの言葉は聞こえたみたいだな…姫さんの静止で暴走も収まったし」



「もしかして姫さんの身につけているモノなら制御装置である指輪の代わりになるんじゃ無いか?」


「同じように制御する魔法をかければあるいは…」



「実際にやってみないとわからないがやってみる価値はありそうだな」



「私がリンダルト様のお父様にこの事を伝えて実行してみますわ。お二人は宿舎にお戻りになって待っていて下さい」



「わかりました…」



○○○○○○○




リンダルトが目覚めないまま1週間が過ぎようとしていた


ディーナ姫はリンダルトの父親に状況を説明した上で自分の髪飾りを託していた



「わかりました…制御装置の指輪を作ってくれた魔女に頼んでみます」



「お願いしますわ…私は引き続きリンダルト様のお側についていますわ」



「姫様は本当に息子の事がお好きなのですね…身に余る光栄ですな…幸せ者な息子です」




○○○○○○○



その頃黄昏騎士団のメンバーは雑用や王宮騎士団の魔物討伐の手伝いをしたりしていた



「団長が復活してくれないと物足りないぜ…」



「そう腐るなよ…」



「俺達をまとめられるのは団長だけなんだぜ?」



「確かにな…早く目覚めてくれないとな」




「それなら協力してあげましょうか?」



団員達はその声のした方向を一斉に見た



そこには背中に翼の生えた女性が立っていた



「あんた…有翼人族か?」



「ええ…私はセリス・アークリバー。有翼人のホーリーヒーラーよ」



「なんで協力してくれるんだ?」



「私は貴方達の団長に用があるのよ」



「なるほどな…目覚めさせる事が出来るのか?」



「おそらくね…状況を説明してくれないかしら?」



団員たちはセリスに状況を説明した



「バーサーカーの後遺症みたいなものね…力が大きすぎて上手く制御出来て無いのね」



「おそらくすぐに目覚めさせる事は出来ると思うわ」



「本当か?!」



「ええ…お姫様の協力が必要になるけどね」



「姫さんの?」



「ええ…お姫様の静止で暴走が止まったみたいだから彼女が話しかけ続ければ目覚めるはずよ」



「それならば早速王宮の救護室に行こうぜ!」




王宮の救護室ではディーナ姫がリンダルトに付き添っていた



「あっ!居た居た…」



「皆様お揃いで…初めてお会いする方もいらっしゃいますわね」



「貴女がディーナ姫様ね。私はセリス・アークリバー…ホーリーヒーラーよ」



「ホーリーヒーラー…もしかしてリンダルト様を目覚めさせる方法が?」



「ええ…そして完全に制御出来る方法もあるわ…今後の為に必要でしょ?」



「本当ですか?」



「彼の手を握って『目を覚まして』って話しかけて」



「わかりました」



ディーナ姫は言われるままにリンダルトの手を握り話しかけた



「リンダルト様…どうか目を覚まして下さい…お願い」



それに合わせてセリスは何やら呪文を唱えた



するとリンダルトが目を覚ました



「ん〜あれ?僕はどうしたんだっけ?」



「リンダルト様!」



嬉しさのあまりディーナ姫はリンダルトに抱きつくのだった



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