第5話 姫様救出大作戦

リンダルトが姫が監禁されているであろう場所を特定し、二手に分かれて救出する作戦を思いつき決行する事になった



アーノルドとレックスが表から侵入して気を引いている間に裏からリンダルトとマリエル、ムウの3人で姫を救出するというものだ


そこは周りにキュアレインの花が自生している小さな作業小屋だった



犯人に気づかれないようにリンダルト達は裏手に回った



アーノルドとレックスがドアを蹴破って敵の注意を引いた


犯人は3人組のようだ


1人はディーナ姫にナイフを突きつけている


縛られている様子は無い



「動くんじゃねぇ!このナイフが見えねぇのか?」



アーノルドとレックスの顔が一瞬強張った



しかし次の瞬間



ドカッ!バキッ!



表側に居た2人をあっという間に倒した



「なっ…くそっ!こうなれば裏口から…」



とその時裏口からリンダルト達が突入して来た



「姫を離せよ!」



「テメェ…こいつがどうなっても良いのか?脅しじゃねぇぞ」 



「リンダルト様!助けに来てくれたのですね」



隙を見てディーナ姫はリンダルトの方に走り出そうとしたその時



「きゃあ!」



犯人はディーナ姫の左腕を持っていたナイフで切りつけた



ディーナ姫は左腕を負傷しその場に倒れ込んでしまった  



「なんて事を!」



それを目の当たりにしたリンダルトは俯いてその後ゆっくりと上を向いた



そして次の瞬間 …リンダルトの左中指にはめられていた指輪が音を立てて壊れた



「うおおおおおっ!」



咆哮すると犯人の目の前に移動したかと思った時には持っていた剣で切りつけていた



「うっ…何だと?」



そして何度も剣で切りつけ始めた



そしてリンダルトはこう言い放った



「簡単には殺さん…ジワジワとなぶり殺しにしてやる…」



「ああああああああああ…」



あっという間に犯人は切り傷だらけになっていた



「ヤベェ…このままだと本当に殺しちまうんじゃねぇのか?早く止めないと」



そして犯人の首を掴んで持ち上げた



「そろそろトドメを刺してやる」



次の瞬間…リンダルトの手が止まった



ディーナ姫がリンダルトの背後から抱きついて静止したのだ



「ダメです!いくら悪人でも殺してはいけませんわ!」



リンダルトは犯人から手を離すと犯人はその場に倒れ込んだ




リンダルトは背中にしがみついているディーナ姫の存在を確認すると一言



「ディーナ…」



そう言うとその場に膝から崩れ落ちるように倒れた



「早く救護室に運ぶんだ!急げ!」



リンダルトと犯人は城の救護室に運び込まれた



犯人は包帯でミイラのような姿にされていた



リンダルトはそのまま意識を失ってしまいベッドの上に寝かされていた



アーノルドとレックスが様子を見に来るとディーナ姫がリンダルトに寄り添っていた



「姫さん居たのか…リンダルトの様子は?」



「まだ目を覚ます気配はありませんわ…」



「そうか…しかしリンダルトの豹変には驚いたな」



「ああ…あれは何なんだ?」



するとディーナ姫が口を開いた



「あれはバーサーカーの力ですわ…制御していた指輪が壊れて暴走したのです」




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