第2話 ドラゴン討伐

「ここか?」


「その筈だが…獲物の姿が見えないな」


「時間が経ってるから別の場所に移動したのでは無いのか?」


「そうだとしたらヤバい事になるぞ…急いで手分けして探そう」



2人1組で分かれてドラゴンを探す事になったリンダルト達


かれこれ数時間…夕暮れが迫っていた



「暗くなると危険度が増す…こっちは暗闇で相手が見えないが向こうからはこっちの行動が丸見えなんだ…」



「日が沈む前に何とか討伐しないとヤバいって事だな」



「念の為に発光弾は用意してそれぞれに持たせてあるけど…」



草むらの影に何者かの気配を感じた



リンダルトは剣を構えてナイフを投げた



すると薮の中から巨大なドラゴンが姿を現した



「う…血の匂いがする…こいつすでに旅人を襲って食ったのか!」



発行弾を上空目掛けて発射した



「来るぞ!油断するなよ」




ドラゴンの皮膚は硬い鱗に守られていてなかなか刃が通らない


防御力を下げる魔法をかけて戦うのが常識だがリンダルトとナーガはその術を持っていなかった


攻撃するものの剣が弾かれてなかなかダメージを与えられない



「こいつ…人間の味を覚えてしまっているからここで討伐しとかないと被害が拡大するな…」



「何とか時間を稼がないと…マリエルが来てくれれば何とかなるんだが」



するとドラゴンの後方から人影が見えた



後方から攻撃を加えられたようでドラゴンが一瞬怯んだ



リンダルトは隙を見て剣で器用にドラゴンの鱗を数枚外す事に成功した



ドラゴンは尻尾を振り翳して鞭のようにして攻撃して来た



何とか交わして鱗を剥がした箇所に攻撃を加えた



グオオオオオオオン!



ドラゴンが苦しそうな呻き声を上げた



後ろにいた影がこちらにやって来た



「リンダルト!大丈夫か?」



「遅いぜアーノルド…レックス…でもお陰で助かったぜ」



「アイスニードル!!」



刹那…氷の槍がドラゴンの肌をえぐった



「何とか間に合ったようね」



「皆さん大丈夫ですか?すぐに薬を調合します」


マリエルとムウも到着した



「助かったぜ…回復したら一気に畳み掛けるぞ」



「ガードブレイク!」


マリエルが防御力を下げる魔法を唱えると一斉にドラゴンに攻撃を仕掛けた



鱗の禿げた箇所を集中攻撃するとドラゴンも最後の抵抗とばかりにブレス攻撃を仕掛けて来た



「うっ!これでトドメだ!」



リンダルトの一撃がドラゴンの鱗の間に突き刺さった



ドラゴンは大きな地響きと共にその場に倒れ込んだ



「やったのか?」



ドラゴンはその場で動かなくなった



「やったぞ!ドラゴンを討伐したぞ!」



その夜報酬を貰ったリンダルト達は行きつけの酒場に来ていた



討伐したドラゴンの鱗は武器や防具の材料に使われ肉は料理の食材として売れたらしい



「お疲れさん…これはお前達が討伐したドラゴンの肉を使ったステーキだよ。サービスしとくぜ」



ドラゴン肉のステーキに舌鼓を打つ一同



酒も進んでほろ酔いのリンダルト達だった



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