第7話 青色の血

 どうやらあたしとパパは宇宙人の親子で、故郷は宇宙の彼方にあるようです。

 あたしにはママがおらず、パパと二人で暮らしています。パパが分裂し、あたしを作りだしたというのです。

「地球人とは違い、ぼくたちの故郷には、雄雌による繁殖というシステムはないのだよ。いやぁ、ホント地球人はすけべで仕方がない。いや、すけべっていう感覚はすごいね。銀河を超えて、共通の認識になっているんだから」

 遥か彼方の、まるで機構が違うはずのパパと地球人さえ、すけべという感覚だけはわかりあえるそうです。すけべだから、あたしたちは生きていられるのかもしれません。

 パパが言うあらゆることが眉唾ですが、少なくとも、パパとあたしが親子であることだけは確かな気がします。

 そうでなくては困ります。

 唯一の肉親なのです。

 それには、はっきりとした証拠があります。

 なにせ、

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