第51話 結ばれた雄大と柚子香。

柚子香の部屋に入ると柚子香は布団の中にいた。

布団を被る柚子香に「柚子香、来たよ」と声をかけると、柚子香は既に涙目で俺をみる。


「来た意味はわかってる。ごめんな」

それだけで泣く柚子香にキスをして、布団を退かすとそこには前に2人で見ていた、レモンイエローの下着姿の柚子香が居た。


「サプライズだ。ありがとう。綺麗だよ柚子香」

柚子香は何も言えずにずっと泣きながら俺にキスをしてくる。

俺はキスの合間に「ごめんな。抱いてしまう事から逃げていたんだ。皆にお膳立てして貰ってなんてダメダメだな」と謝って柚子香を抱きしめながら、震える手で柚子香のブラジャーを外して脱いでもらいながら俺も上着を脱ぐ。


俺の目の前には胸を隠さない柚子香がいて、俺は恥も何もなく綺麗だと言って抱きしめてしまう。

あの風呂場でくっついた日とは全然違う、素肌の触れ合う感覚に俺は痺れた。

後5日で戦いに行く事すら忘れていた。


そのままキスをしていると何時間でもこうしていたくなる。

俺は壊れたみたいにキスを続けると、柚子香は誤魔化されると思ったのだろう「雄大、柚子香を抱いて?」と言ってきた。


俺は「わかってる。ごめん。抱きしめあってのキスが楽しすぎて待たせた」と謝ってから、柚子香をもう一度抱きしめてキスをした。


「雄大は柚子香とキスするの好き?」

「勿論だ。大好きな顔が近くにある。こんなに幸せな事はないよ」


柚子香が「でも今日はその先まで最後までなんかいもして」と言ってくれて、俺は頷くと少し離れて柚子香の胸を触る。

初めてキチンと触って驚きの中でもキチンと柚子香の反応をみる。


セックスに関しては意識した時にキチンと調べた。

調べた中にあって俺が気をつけた事は映像作品みたいな乱暴な行為は演技だと言う事、壊れないようにそっと扱う事だった。


「柚子香、痛くない?」

「うん。痛くないよ」


俺は何回も聞いてしまい「痛かったら言って」と言いながら、柚子香の全身を愛でる。

柚子香の息が荒くなってきたところで2人で服を全て脱いで布団に入る。


避妊具を探すと部屋に入った時は気づかなかったが、柚子香の勉強机の上には12箱の避妊具がお供物のように積まれていて、呆れながらも感謝をしてひと箱取ると布団に入る。


「柚子香、痛いって聞いたから、そうならないように気をつける。でもキチンと教えて」と言ってから拙い動きだが俺は柚子香の中に入った。


柚子香は「痛みも思い出に変えるから来て」と言ってくれて、2人で一つになった時には2人で泣いてしまって動けずにキスを続けてしまう。


息継ぎの時に柚子香は「ありがとう雄大。柚子香は雄大だけのもの。寂しさで死なないように早く帰ってきて」と言ってくれて、俺も「ありがとう柚子香。こんな俺なのに待ってくれるなんて言ってくれてありがとう」と返しながら抱きしめ合う。


2人で抱き合っていたが、意識して居ないのに徐々に腰は動き始めてしまう。

動き出して加速した後は止まらなかった。

あっという間に果てそうになった俺は必死に我慢したが、柚子香が「一回だけじゃ嫌」と言った瞬間に俺は耐えられずに果ててしまった。

その後は馬鹿みたいにした。

今までしない言い訳に逃げた自分をバカじゃないかと思いながらした。


あの後3回してようやく落ち着いた俺達は、下着姿で夕食を食べながら話をした。


「雄大、ごめんなさい」

「何がだよ」


「あの初めてウチに呼んだ日、雄大は嫌がったのは私の事を嫌っていたからよね?」

「そうだな。あの時は柚子香というか内春の全てが嫌いだった」


「その中でも私とは合わなかったわよね?」

「それは今ならキチンと理由が言えるよ」


「何?」

「キツい顔の柚子香が嫌だったんだ。無理して内春の女帝になる顔をしている柚子香が嫌だったんだ。でもあのクリスマスの日に、柚子香の本当の笑顔を見たら俺は柚子香が好きになっていたし、好きになったら嫌がっていた理由に気付けたよ」


柚子香は自分の顔に触れる。

指先が左頬の傷跡に触れて俺が心苦しくなると、柚子香は「私もキツい顔が嫌いよ。同じ気持ちだったのよね。ありがとう」と言ってから、また泣きながら「もうキツい顔は嫌。頑張って待つけど1人にしないで」と言った。

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