第1話 Only one Neutral online ~ den Kampf suchen ~
✳︎プロローグからお読みください
世に、完全に五感全てを味わえるVR空間が解き放たれたのは実に8年前。
株式会社『アルタードホールディングス』がVRMMOを発表した年だ。
五感全てを味わえるゲームが料理分野でも、医療分野でもなく、MMOだと言うのだから、その話題性は抜群。
『アルタードホールディングス』が発表したVRMMO
『Only one Neutral online ~ Suchen Sie den Weg ~』
通称「ウィグオン」ん?前後で言語が違うのは何故か?
運営の人に聞いてください。
その後も多くの会社が我先に、とVRで様々な分野が展開されていった。
しかし、 MMO分野において、『アルタードホールディングス』を大きく上回る作品は8年間、ついぞ出なかった。
『アルタードホールディングス』も様々なVRゲームを出してきたが、 MMOは今回ので2作目となる。
『Only one Neutral online ~ den Kampf suchen ~』
名前からも分かる通り、続編の雰囲気がぷんぷんしている。
運営に問い合わせもいくつかあったようだが、全て「ご自分の目でお確かめください」と言う回答だそうだ。(一種の都市伝説化しているが)
そんな期待が大いに高まっている2作目(多分)
「よしっ!準備完了…ヤベェなんか緊張してきたな…」
アバター制作はリリース2日前からすることが出来たため、金、土曜日の丸2日を使って
アバターを制作したその結果!
現実の自分とそう変わらないアバターが出来上がった。
このゲームはプレイする本人の生体データを読み込んでプレイすることにより、
なりすまし防止などが徹底的にされている。
そのため、アバターも作るときは自分の体をカスタマイズしてアバターを作るのだが...
つまり何が言いたいのかというと、凝りに凝りすぎて結局諦めてそのままにしちゃった!テヘ!
おぇ、「テヘ!」とか男の俺がやっても誰も得しないな、うん。あ、流石に目と髪の色は変えている。
身バレの危険があるからな。ちなみに、金髪藍眼だ。前作と同じだな。
まぁそんなことは置いといて、日曜日から正式リリースする
『Only one Neutral online ~ den Kampf suchen ~』
世間では「カプオン」と呼ばれている。ん?前後で言語が違うのは何故か?
運営の人に聞いてください。
さて、あと30分程で正式リリースとなるのだが、
トイレOK 電源コードOK その他諸々OK
よし、何の問題もないな。
うーん。することが無くなってしまった。
まさか、このまま30分待たなければいけないのだろうか。
《ピンポーン》
ん?インターホン?配達とかは頼んでないはずだが…
《〇〇急便でーす》
配達間違えかな?
「はいはい、今行きまーす」
玄関から出ると某大手配達業者の格好をした人が小さな荷物を持って立っていた。
「秋家 凛廻様ですね」
「え、あぁはい。」
「ここに認証紋をお願いします。」
余談だが、認証紋は小学校入学後に利き手に施す加工で、謎技術によって昔の印鑑のような役割を果たしている。
それにしても、受け取り人が俺になっているのは何故だ?
懸賞に応募した覚えもなし。通販で物を買った覚えもない。
「って、アルタードホールディングス!?」
まさかのアルタードホールディングスからの荷物。
こんなタイムリーな時間に送ってくるとは、なんか関係あるのか?
「じゃ、ありがとうございましたー!」
受け取ったのを確認した為か、配達員は帰っていく。
うん、まぁ、一旦戻ろう。
「とりあえず開封だな」
…ん?追加ダウンロードパック?
why?
え、まだ正式リリースもしてないのに追加ダウンロードパック?
えっと?
「えー、『この度は、我々アルタードホールディングスのソフト『Only one Neutral online ~ den Kampf suchen ~』をお買い上げ下さり誠にありがとうございます。前作に引き続きお楽しみください。今回の用件といたしましては、前作における総合成績最上位者である秋家 凛廻様にこちらをお送りさせていただきました。ダウンロードは3分ほどで終わるので是非ダウンロードをお願いします。詳細はそちらでご説明させていただきます。今後もアルタードホールディングスをよろしくお願い致します。』ねぇ…」
まぁ、ツッコミ所は多々あるが…てか、俺って総合成績最上位者だったんだ…
まぁ、楽しそうだしやるしかねぇよな!
んで、ダウンロード…おっ、このUSBを挿せばいいのか?
《ダウンロードを開始します》
まぁ、待つか。
・
・
・
《ダウンロードが完了しました》
よっし、もうそろそろリリースだな。
んじゃあ、「ダイブ・イン!」
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