第26話魔女達の生活
転移魔法で王国にやってきた魔女達はいきなり周囲の景色が変わった事 たくさんの人々がいることにビックリしている
「先ずは国王に挨拶にいきましょう」シャルロットがルイーズに言って 歩き出した 魔女達が後を追ってゾロゾロと搗いて行く
「なんて でっかい木だ!!」アリスが大声で叫ぶ
「これは 世界樹ですよ 上の方ににいるのはここの住人のハイジって子のペッなので ご安心下さい 決して国民に危害を加えないので」シャルロットが笑って答える
「あの虫って 森の賢者じゃないか?」
「クローベアさえ倒すって言われてる あの?」
「なんか 凄い木に 凄い虫が住み着いてる」
魔女達は驚いて ざわつく
先触れに行っていたマオが走って戻ってきて
「第5応接室で会うそうだよ」シャルロットに囁く
「え!? 謁見の間じゃなくて 応接室なの?」
普段は来訪者があれば 謁見の間での会見になるのだが 今回はどうしたのだろう
訝しんでいると 「トワ様のお知り合いだからじゃないかな?」マオが言う
宮殿について応接室の扉をノックし 「魔女の森の皆様をご案内しました」
シャルロットが来訪を告げると
「どうぞ」クロノスの声が返ってきた
畏まって応接室に入り 深々と魔女達がお辞儀をする
室内にはクロノス王とマリアートが椅子に座っていたが立ち上がり
「頭を上げて どうぞ 椅子にお座り下さい」と促す
「ルイーズさんには トワがお世話になったと聞いております ありがとうございます」とクロノス王が頭を下げる
「いいえ トワ様のお世話をした事など御座いません お世話になったのは私ですので ルイーズ違いではないでしょうか?」
「トワに聞いた通りのお方ですね 申し遅れましたが私が国王をしているクロノスです 隣にいるのが現女神のマリアートです」
魔女達がざわつく
「現女神と言う事は コイデ神は今はこの地を見守っていないのでしょうか?」
薬師のマイナがマリアート聞いてきた
「あんな奴は 1000年も前に消滅しておる そして今は私がこの地の女神をしておる」
「そうだったんですか?」「どうりで祈っても 何もなかったのか」 「あのコイデ教会の奴らの話は 只の金集めだったのか」魔女達がコソコソと話している
「ルイーズさん これを貰って下さい」クロノスが羊皮紙を糸で纏めたものを
ルイーズに手渡す
「これは?」
「トワが纏めた薬草調合 錬金術の覚書です」
「ええ!! そんな 大事な物頂けません トワ様の形見ではないのですか?そんな 貴重な物 私なんかが頂けません」慌てた口調で返そうとする」
「いえ 私は内容を写してますので大丈夫です トワは「ルイーズさんには 調合師としての才能がある」と言っていましたし 貴女へのトワからの贈り物と思って頂ければトワも喜ぶでしょう」
「分かりました ありがとうございます」羊皮紙を胸に抱きながら ポロポロと涙を零すルイーズ
「では 改めまして 皆さんようこそ我が国へ 存分に人生を楽しんで下さい
シャルロット マオ りリエル 皆さんに街を案内してあげて 泊まる場所は 取り合えず 誰も使ってない第6孤児院に泊まってもらって」
「「「かしこまりました」」」
宮殿を出て 街の市場に出向き整理された通りに着くと
「なんて 美味そうな匂いだ」「食べ物もたくさん売っているわ」
皆でゾロゾロと移動するが 誰も奇異の目でみるどころが 軽く頭を下げて挨拶してくる 「なんなの この街は!?」自分達が受け入れられている事に驚く
「ここの住人は ほとんどがトワ様の孤児院出身が私達三人を含めて戦災孤児です 皆様ご存じの通りここの結界は悪意 害意を持った者は通れません ですからこの街にいるというだけで仲間意識を持つんですよ」
「では トワ様の子供(育てた子)がたくさん居るという事ですね」
ルイーズが興奮気味にシャルロットに聞いてくる
「そうですね 皆さん良い方なので 仲良くして下さいね」
「この国のため この国の人々のため 一生懸命働かせてもらいます」
瞳に力強い決意を秘めてシャルロットに宣言するルイーズ
「先ずは生活に必要な日用品や着替えをかいましょうか?」
服飾雑貨店に入って服やタオルなどを見て回る
「この服 かわいい!!」「このアクセサリー 素敵!!」キャーキャー言いながら店内を巡っている お年頃の魔女さん達を眺めながら
「ルイーズさん 森と街と どちらに住まわれますか?」シャルロットが尋ねると
「そうですね この街の方々は優しそうですが 私達の方が人に慣れていないので
まずは森で生活して 徐々に街の方々と仲良くして頂いてから また考えようと思います それに私個人的にはトワ様からの贈り物にも挑戦してみたいですし」羊皮紙を撫でながらルイーズが答える
「皆さん お代は国王持ちなので必要なものを店員さんに言って下さい 後で宿泊所に届けてもらいますから」シャルロットが言うと すぐにルイーズが大声で叫ぶ
「お前たち 必要な物だけだからね!! 服やアクセサリーは生活が整ってからだよ!!」
「「「ええ~!!」」」残念そうに 特に若い魔女から嘆きの声が上がる
取り合えず タオルを2枚だけ持ってもらって 次の案内場所に連れて行く
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます