第22話聖女パーティー誕生②
私はシャルロット 襲われている馬車に駆けつけて 後ろからモンスターの首を切り落とす
豪華な馬車だ 多分 王侯貴族の類だろうな 護衛はズタボロで立っているのが精一杯って感じかな
モンスターはいわゆるオークだ それが残り13匹 あ 今マオが一匹倒したから残り12匹か
こんな時に お兄ちゃんに剣を習っていた時のことを思い出す
人もモンスターも事前の動きさえ見切れば どんな攻撃も避けれる 目の動き 筋肉の動き 気配 この
三つを鍛えればある程度の攻撃は 自身に脅威は無い
オークの一匹が私を見て右肩の辺りが少し動く 左に回り込みながら私のいた所に振り下ろした棍棒が地面を叩いた隙に首を刎ねる
五匹のオーガが地面から突然生えた蔦に閉じ込められた リリエルの「樹木の牢獄」だ
お兄ちゃんに教えて貰った「獄炎」を試してみる 樹木の牢獄の中のオークが炎に包まれやがて消炭になる
残り五匹 マオはもう私の目では動きを追えない程早く 二体のオークが首を掻き切られて倒れる
後ろから攻撃してきたオークを振り返りもせず 額に剣を突き立てる
残り二体は連携の練習として私とマオで狩る 俊敏なマオを囮にして隙をついて私が攻撃して倒す
私に目標を定めたオークを後ろからマオが切り捨てる これで討伐完了
負傷した騎士を集めてリリエルが範囲回復を唱える ズタボロの騎士が「ありがとう 助かったよ」と礼を述べる
馬車の中から豪奢なドレスを着た若い娘が降りてきた
「助けて頂いてありがとうございます 私はエミリア・ヴァルク・スリジアと申します」優雅に挨拶される
「私達は冒険者のパーティーです パーティー名はありません」シャルロットも優雅に返答する
「何で こんな所にいらっしゃるのですか ここから先はラリウス聖王国しかありませんよ?」
「私共の領地にオーガが巣を作ってしまい 困っております 冒険者を何組か討伐に向かわせたのですが
誰も帰って来ず 業を煮やした父上が討伐した者に 私との結婚を条件に出したのですか 自称 勇者 自称 Sランクパーティー等が挑戦しましたが やはり成功しませんでした そこで どうせなら眉目秀麗と噂のクロノス国王に討伐を依頼し私を貰ってもらえればと思いまして 訪ねる道中でございました」
マオとリリエルと目を合わせ 頷く(この女は危険だ)と しかし放って置くわけにもいかない
「国王は今外遊に出ておられるので不在ですよ 私共もラリウス王国の者で依頼を受けて「魔女の森」
に向かう所ですが 私共で良ければお力になれるかもしれません」
「まあ そうですのね オークを倒した手際を見れば 相当お強いのは分かります お願いしてもろしいですか? 貴方たちが倒してくれれば 私も結婚を強要されることもありませんから」
場所は「魔女の森」の近くらしい 護衛しやすいように商隊の責任者の許可を取り一緒に旅をする事となった
元ジョイ王国に商隊を送り届けて エミリア達とスリジア辺境伯の地に向かう 道中何度かモンスターと
遭遇したけれど騎士達が今度こそはと意地で倒していった
馬に乗って「魔女の森」近郊まで行き 森の入り口からは歩きでオーガを捜す 暫く歩くとマオがオーガの通った痕跡を見つけ 足跡や折れた枝の方へ進むと四匹のオーガをいた 私とマオが左右に分かれ
同時に二匹の首を刈り取る 異変に気付いた残り二匹も声を上げる前に倒す さらに進むと木を組んだだけの
粗末な巣を見つけた
多分 上位種がいるのだろう 何となく動きに統率が取れている
「おい シャルロット見てみろ エンペラーがいるぞ」マオが小声で囁く
エンペラーオーガは他のオーガに比べて1.5倍ぐらい大きい 皮膚も硬そうだ それが奥の方に陣取って周りを
見ている 他のオーガは嫌々従っているのだろうか? 何となく精気が無い
ならばエンペラーオーガを倒せば統率の取れた行動は出来ないはずだ マオに目で合図して私が正面から
行き 後ろからマオに急襲してもらう 正面から首を刈り取る勢いで剣を振るうが 予備動作無しに 目の前に
エンペラーオーガの拳が迫って来た 避ける事も出来ず もろに拳が腹部に当たり「グゲ」と声を出して後方に吹っ飛ばされる
マオもエンペラーオーガの裏拳で弾き飛ばされる 慌ててリリエルが回復魔法を私とマオに掛ける
「強い!!」どうすればいいんだろう? 今度はマオが正面から切りかかり 意識をそちらに向かわせた
瞬間に剣に獄炎魔法を纏わせ右腕を切り落とす 焼けた肉の匂いがする中 マオが身を低くして足の腱を切り裂く
動きが鈍ったとこを跳躍して上から首を切り落とす エンペラーオーガはズドンと音を立てて崩れ落ちる
残ったオーガ達は蜘蛛の子を散らすように逃げ始めた が リリエルの魔法で動きを止められ そこを私とマオによって
討伐されていく 崩れかけた小屋に女性が4人囚われていた 彼女らを解放し オーガとここに討伐に来たであろう者達の
遺品も含めて次元収納バッグに入れていく
助けた女性達の二人は「魔女の森」の住人らしく 私達が用があると言うと案内を申し出てきた
残りの二人も魔女の森に用があるらしく一緒に彼女たちに付いて行き「魔女の森」の集落へ着いた
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