第17話集う人々
「ねえ 王様 あたし達もここに住んでいいかな?」
世界樹を植えた後 客間でお茶をしている時 ハイジが聞いてきた
「もちろん いいよ ここには多くの種族がいるから 仲良くできるかい?」
「「出来るわ」」二人声を揃えて答える
「じゃあ 家がいるな 一人づつ住む? それとも二人一緒がいい?」
「「二人一緒!!」」ハイジとクラリスは顔を見合わせて笑う
「そうか 分かったよ ビーたちはどうするんだ?」
「ビーちゃんとテンちゃんは魔力を食べれば生きていけるから世界樹に住むんだって
クモちゃんは結界の外に出て巣を張るっていってた」
エドの所に行って二人の家の建築を頼み二人と別れる
門番から元コイデ教の人々が会いに来たと連絡が入る
「これはこれはクロノス王 ご機嫌麗しゅう」前の教会に来た時マリアートに祈りを
捧げていた人だ
「どんな ご用でしょうか?」
「はい 私共あの時マリアート様のお言葉を聞き マリアート様にお仕えしたく思い
この南門の側に教会を建てさせて頂けないかとお願いに参りました」
「分かりました 一度マリアートに確認を取ってみますね」
「いいんではないか ただし宗教をかさに着て 妙な事を企めばすぐさま叩き出す」
「ー言っていますが」
「ありがとうございます 誠心誠意努めさせて頂きます」代表のサモンさんが頭を下げる
次に商人達が尋ねてきた
「門前に宿屋を作る事を許可して頂けませんか」
確かに 今や日に数千人がマリアートの元に祈りにやって来る
老人も多いし日帰りではきついだろう
「ボッタくりは許さないぞ」ちょっとキツメに釘を刺しておく
教会や宿屋が出来ると門前はかなり賑やかになった
そこに目を付けた人たちが商店や露店を出しちょっとした門前町が出来た
南門横の教会にはマリアートの偶像はおいていない 再度エドが作ってみたのだが
「もうちょっと なんかこうあるじゃろ 分からんか えーい 信仰心が足りぬのじゃ」
と言ってまた破壊されたらしい 胸の大きさと腰のくびれにこだわりがあるようだ
とエドがしょんぼりしながら言っていた
そんな訳で三日に一回ほどは門前教会に出向いている
いつものように国中心にある教会の屋根から夕刻の街(随分おおきくなったな)
と思いながら眺めていると ジョイ王国からの使者が来た
「初めまして 私は現ジョイ王国の外交担当のジョン フリビアと申します 貴国を襲っておきながら
面会を請うた厚顔無恥をお許し下さい」机に頭がつくほどに下げた
「気にしてませんので 頭を上げて下さい それで どんな御用でしょうか?」
「実は 我が国と国交と交易のお願いをしたいのです」
「分かりました では実務の者を呼びますのでお待ち下さい」ブラウさんにリザを呼んできてもらう
「リザ こちらはジョイ王国の外交担当のジョン・フリビアさんだ ジョンさん こっちはこの国の外相の
リザです」リザが優雅に頭を下げ「エリザベスと申します 宜しくお願い致します」
難しい話は二人に任せて窓から外を見てると教会からマリアートがフヨフヨと出てきた
俺は遠い昔にマリアートと会った事がある 彼女だけではなくドラゴもだ そしてハイジから聞いただけの
精霊女王も知っている
そんな事を考えている間に内に二人は契約書を交わし握手をしている
「もう遅いですし 泊まっていかれませんか? この国や国民に害意を持たなけれれば安全ですよ」
「もし 害意を持ったらどうなるのですか?」ジョンさんがちょっと引き気味に聞いてくる
「なに ジョイ王国の北門に強制的に弾き飛ばされるだけですよ」ニコヤカに答える
「な なるほど」今度はドン引きしてる
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