010 兎狩りとレベル5
4日目。
今日から昨日より以前に行っていた探索の倍の時間を探索する。現在の時刻は9時28分。一時間探索して30分休憩のスタンスは崩さず、12時から13時の間だけ昼休憩として1時間休憩するつもりだ。予定通りに進めば18:30には終了するが、実際は18:45ほどになるだろう。
今日からは本格的な兎狩りになる。一階層を探索することには変わらないが今までと違って兎かどうかを確認する時間が必要なくなっているので一時間あたりの効率が非常に上がっている。
いつも通り受付で入場手続きを行いダンジョンに入る。それから一時間ずっと【索敵】の範囲に入った兎達をひたすら狩り続けた。
結果、本日1回目の探索は小兎が107匹の兎が11匹とまずまずの結果だった。今回は前回と違って走ってないので少し倒す量が減った。前回までは探索時間そのものが3時間で済んでいたので探索中はずっと走っていたのだが今日はその倍になる。
後半に疲れが出て怪我でもしたら目も当てられない。ということで少しペースを落として探索を行った訳だ。3時間であれば十分体力が持ったが6時間の間、戦闘をずっと行って体力が持つ自信がなかったのも理由の一つである。
ステータスを獲得している上に歩行及び走行の補助も行ってくれる【歩法】スキルがあるので実は自分が思っているより体力は上がっている筈だ。
中位の探索者になると1日で終わる探索では無く連日ダンジョンに潜る場合が多くなる。それは高難易度のダンジョンであるほど戦闘時間が増加する上に階層が深くなりダンジョンそのものの構造も複雑で広くなっていくからだ。
今僕が潜っている兎のダンジョンは見習いの探索者であれば一階層から三階層までを探索するのが普通になる。一階層は今僕が狩場にしているところで出現するモンスターは小兎と兎の二種類だ。そして特筆して罠や宝箱、素材の採取場所も特にない。
素材の採取場所については厳密には存在するらしいが態々、兎1匹分よりも値段の安くなる薬草類を採取する人がいないのが現状である。
そして二階層についてだが二階層からは小兎がいなくなり兎がメインとなって稀に【
また、二階層にも罠や宝箱といったものはなく採取物も特に貴重なものはない。やはり採取物は採取がメインで行える植物系のダンジョンがメインになるためこういった動物系ダンジョンに良い採取場所があることは滅多にない。
そして三階層になると角兎がメインで出現し稀に【
というのも三層は一層と二層のような開けたなだらかな草原ではなくて横穴や洞窟も入り混じる草原になる。草原であることには変わらないのだが高低差というものが生まれるし視覚が増える。平らな草原ではなくて最大で10メートルほど盛り上がっている場所があるそうだ。
そして洞窟や横穴は地下に最大で10メートルほど続いているとされておりその構造は比較的、複雑であるという。因みにこれらは大兎が掘った巣穴だとされており実際に洞窟や横穴の先に大兎が存在することが多いそうだ。
そして、そういった横穴や洞窟の行き止まりには極々稀に宝箱が存在しているという。宝箱で出現するとされるアイテムは【跳躍】や【突進】と言った兎のダンジョンに存在するモンスターが所持しているとされるスキルのスキルオーブであったり「兎の」という文言が頭につく兎モチーフの装備が出現するらしい。
他にもこのダンジョンで採取できる薬草で作成されたと思われる初級ポーションなどが主に三階層の宝箱に入っているそうだ。
まあ此処までが見習い職業で探索できる限界だと言われている。このダンジョンは五階層まで存在するのだが四階層には【
大角兎の角は非常に鋭く槍のようになっている。先端は刃のようになっており首を振っての斬撃も使ってくるのが特徴だ。正確には角兎の時点でも斬撃は使ってくるのだが大角兎はその角の大きさと長さが問題になる。
1メートルを超える大きな体で突進し80センチはある角で刺し殺しにくるのだ。大兎であれば突進さえ避けることができれば何とかなるそうだが大角兎は角のリーチが80センチもある。当たることに注意して大きく避けることになるのだがそうすると反撃することが難しくなる。
パーティーでダンジョンに潜り見習い魔法使いなどの遠距離で攻撃できる職業であればなんとかなるだろうが僕は一人である。ソロで討伐するには見習いの取れた職業で取得できる少し上位のスキルを獲得するのが一番いい。よって見習いのうちに探索できる階層は三階層までになる。
とまあ色々と述べたが僕のレベルは今先ほどレベル5になったばかりだ。流石にレベル7か6で二階層に行くことにはなるだろうが、まだ少し先の話になる。
なんだか話が盛大に逸れた気がするがまあいいだろう。取り敢えずレベルが5に上がったんだ。休憩しながらスキルポイントをどう使うか考えよう。
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