勇者の夢 第10話
『鑑定』レベル9(レベルの表示1~10最大)
ルーク 男 魔族
スキル『短剣術10』『二刀流8』『風5』『テイム10』
ステータス HP、スピード、スタミナが高い
攻撃力、防御力、魔力が低い
武器 短剣×2
状態 ??
マナ 女 魔族
スキル『火10』『風10』『シールド10』『回復10』『予知4』
ステータス HP、スタミナ、魔力が高い
攻撃力、防御力、スピードが低い
武器 杖
状態 ??
マナの頭上で事前に発動されていた、大量の『風』の斬撃が雨のように勇者達に降り注いだ。
ラストが仲間全員を守るために広げた『シールド』は長い間マナの魔術を防ぐ事ができずに割れた。
勇者達は軽傷を負いながら、クイネはレインを、勇者はアランとホルスを守るため、頭上に魔力を凝縮させた『シールド』を最小限の広さで発動して耐久力を上げた。
ラストは自身が持っている『魔力強化』された盾を持ち上げる事でマナの魔術を耐えていた。
その時、ラストは『風』の斬撃でできた地面の傷が見えて、ラストの目の前が一本の道のようにそこだけ不自然に地面の傷がほとんど無い事に気付き、アランとホルスはラストの危機を『察知』した。
ルークはマナが意図的に攻撃するのを避けていた場所を通って、盾を持ち上げて隙のできたラストに短剣で攻撃を仕掛ける。
ホルスは即座に『魔力形成』した矢でルークを攻撃するが、降っている『風』の斬撃で矢が打ち落とされてしまった。
そんなラストを助けるために、勇者は『身体強化』を自身に使い、アランとホルスを守っている『シールド』は残したままに、勇者だけで『風』の斬撃が降る中を全速力で移動した。
勇者の移動距離は僅かだったが、共有される『察知』で致命傷になる攻撃だけを避けて、それ以外は全て無視して移動した結果、血を流し大怪我をしながらもルークの攻撃を防ぐ事ができた。
その直後にマナの攻撃は止んで、勇者の『カウンター』で『回復』が自動で発動するがレベルが低くく、充分な回復量ではなかったのでレインは追加で勇者のケガを『回復』させた。
マナは少なくなった魔力で、できるだけ勇者達の力を削ぐために次はクイネとレインに向かって『火』魔術をいくつか降らせた。
クイネは先程のマナの攻撃で脆くなっている『シールド』を動かしてそれを受け止め、『シールド』は破壊されたがマナの攻撃を防ぐ事ができた。
さらにクイネは反撃として『火』魔術をマナに放ち、マナを守っている『シールド』に当たって爆発し、マナの『シールド』に小さなヒビが入った。
『火』魔術の爆発でマナの周囲は土煙が舞っている中で、ホルスの矢がクイネの作った小さなヒビに当てて『シールド』を割った。
マナは体の中心に矢が飛んで来る事を『予知』して咄嗟に避けるが肩に矢を受けてしまう。
さらに足音がマナに近づいて来て、マナの目の前でホルスに掛けて貰った『隠密』が解けてアランが現れた。
マナは『予知』する事はできても、アランの攻撃を完璧に捌ける程の技量は持っていないので、『予知』を頼ってアランの攻撃を必死に防ぐので精一杯だった。
ルークも事前の作戦通りに、勇者とは戦わずにクイネとレインに追撃するために移動しようとするが、ラストが小さく狭い『シールド』で、ほとんど動けないようにルークを閉じ込めた。
しかし、ルークは所持している短剣ですぐに『シールド』を割って脱出できたが、それと同時に勇者の黄金のオーラを放っている聖剣がルークの心臓を貫いた。
勇者は聖剣を引き抜き、その場に倒れるルークを見ていた。
勇者(本当にこれで良いのか?)
ほんの僅かな時間の中で勇者は考えるが、結局は答えが出ないまま、ルークか息絶えるのを見届けてから血を振り払って、残り時間の僅かな『身体強化』が切れる前に、アランに加勢するために向かった。
マナはアランに反撃するだけの魔力は無く、ただ『予知』をしながらそれに合わせて動き続けていたが、『予知』に体の動きが間に合わなくなって、アランの剣がマナの体を切り裂いた。
そこへ勇者が到着した。
勇者はもう決着が付いたと思ったが、共有でアラン達は(マナが『回復』して反撃するのではないか?)と考えていて、(トドメを刺した方が良い)という多数意思によって無意識に勇者の意思が却下され、勇者はまるで自分の考えかのような感覚で体は剣を構えて、気が付くとマナの首を切り落としていた。
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