勇者の夢 第7話
広い砂漠の外側を通り過ぎ、勇者達は山を登った。
『アイテムボックス』に入れた食糧などの重量+軽鎧を装備しての坂道は辛かったが山頂にたどり着いて見渡した景色の遠くの方に魔族の国と、その中心に建っている目的地の魔王城が見えた。
その時、再び勇者の持つスマホに女神様からの着信があった。
勇者は通話を始めてスピーカーモードにした。
女神「皆さんお久しぶりです元気でしたか?魔王の配下も残り2人、頑張っているあなた達に新しいスキルを1人1つ上げましょう、どんなスキルが欲しいですか?」
女神様の言葉を聞いた勇者達は集合して、何のスキルを願うか話し合った。
結果
勇者は、今の自分と同等かそれ以上の強さと想定される魔王との戦いに何が必要かと考えて、「粘り強さ」だと思い『カウンター』を貰った。
『カウンター』で発動させる魔術は、攻撃魔術よりも勇者自身の『聖剣化』した剣の攻撃の方が高いダメージを出せると考え、『回復』に決めた。
アランは、今までホルスの持つ『察知』を『統率』で全員に共有して戦っていたが自分自身が『察知』を持つ事で、『統率』のホルス→アランの部分を省略できて、なおかつ全員への『察知』の共有速度を増加させられると考えて『察知』を貰った。
クイネは、今の私達には勇者以外の仲間の攻撃力が少し低い事、クイネ自身の高火力魔術が仲間を巻き込むので、使えないタイミングがある事が気になった。
仲間を支援する魔術を考えて、勇者の持つ『聖剣化』をヒントにクイネが持つ高い魔力を使って仲間の武器や防具を強化する魔術を願って『魔力強化』を貰った。
ラストは、ただ仲間の前に立っているだけでは守り切る事はできない、パーティーの盾役として何が必要か考えて、「自分が目立って全ての敵の注目を浴びる事」だと思い願って、『挑発』を貰った。
ホルスはラストと真逆で、戦いの中で目立たないようにするためには?と考えてそのまま女神様に願って『隠密』を貰った。
レインは、勇者の聖剣以外の仲間の武器や防具が少し脆くなっている事に気がついて、仲間の武具を直したいと願って『修復』を貰ってすぐに仲間の全ての武具に使用した。
大量の魔力を持つレインさんが珍しく魔力切れで早めに眠てしまったので見張りの順番は最後の方になった。
『魔力強化』
肉体以外の物や武具の切断力や耐久性を魔力を使って強化する事ができる。
〈デメリット〉
頑丈に、鋭利にしようとすればするほどに必要な魔力量は増加する。
『挑発』
相手の意識を一時的に使用者に集束する事ができる。
〈デメリット〉
使用者が対象から少しでも視認されてなければ効果は無い。
使用者よりも魔力が多い相手には効かない
一定の時間が過ぎない限りこのスキルは強制的に効き続ける。
[隠し効果]
このスキルは相手の知性を弱める効果がある。
『修復』
生物以外の物や武具の破損などを魔力を使用して破損前の状態にする事ができる。
〈デメリット〉
大きな武具と小さな武具でも新品の状態に近付けさせる『修復』をするためには多くの魔力を消費しなければならないので、鍛冶職人(オススメはドワーフ)に鍛え直して貰った方がコスパが良いし、元よりも良い物になる可能性もある。
女神「それでは皆さん、魔王城まで後少しですので頑張ってくださいね。」
通話終了
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