魔王の配下
バレットは小さな頃から元気な男の子だった。
近所の魔族の子達のリーダーで、頼りになるガキ大将。
父親は戦士で、バレットは戦士に憧れて体を鍛えていた。
ある日、子供達で近くの平原で木の棒を使ってチャンバラをしていると、山の方から大きな魔物(子供から見て)が一匹襲ってきた。
子供達は逃げたが、近くで遊んでいた女の子達の内の1人が転んで逃げ遅れた。
女の子を食べるため口を開けて迫る魔物、女の子は逃げられないと思い目を瞑った時にバレットが前に立ち、魔物の上下のアゴを両手で掴んだ。
魔物が頭を振り回しても、地面に叩きつけられてもバレットは絶対に手を離さなかった。
バレットの体力が限界を迎えそうになっていたその時、魔物の首は切られて動かなくなった。
バレットの父親が助けに来てくれた。
その事実に安心して、バレットは意識を失った。
そんな事件もあり、バレットはひたすら体を鍛えて成長していった。
父親のように剣を使いたかったが、拳で戦う方が性に合っていたので武器はガントレットにした。
大きくなったバレットはその拳で数多くの魔物を倒して、魔族の最高戦力の1人に数えられるようになった。
その後の内乱ではこれ以上無い程の活躍をして、現在の魔王様に仕えた。
勇者に挑むが敗北
気付けば暗闇の場所にいた。
そこには大量の魔物の食事があり、生き延びる事ができた。
バーンは農家に生まれた魔族の女の子だった。
子供の頃から親の手伝いをして、それ以外は友達と一緒によく遊んでいた。
ある日、魔物に襲われそうになるがバレットに助けてもらった事で戦士に憧れた。
実家は兄が次いでくれたので、バーンは剣を学んだ。
色々試していたら、バーンは『火』魔術の才能がある事に気がついた。
しかし剣と魔術は同時に使えない、そんな悩みを持ったバーンは挑戦の末、剣に魔力を流して、その魔力をそのまま魔術に変えて『燃える剣』を作り出した。
その力でバーンは唯一無二の戦士となった。
内乱後はバレットと共に魔王様に仕えた
バレットの敵討ちのために勇者に挑み敗北するが、暗闇の場所で再開して泣きながら愛を伝えた。
ルークは子供の頃、小さな魔物が友達だった。
しかしルークの父親は偵察部隊の役職で、家を継がなければならなかった。
ルークは父親に近接戦闘や隠密活動、偵察方法を教え込まれた。
そんな中でルークは自由な時間が欲しかった。
色々と考えた結果、魔物の友達に偵察を任せてみようと思った。
実際に鳥の魔物に、いつもより細かいコミュニケーションを試みた。
初めは大体の意味しか理解されなかったが、繰り返している内に魔物の気持ちが理解できるようになり、絆が芽生えた。
成長したルークは鳥の魔物と遠くに居ても視界をリンクして、いつでもどこでも監視する事ができるようになっていた。
しかし、その頃には大きな問題があった。
それは魔族の王による圧政だった。
王は権力と暴力で国民を脅して兵力を上げ、さらに人間と戦争を起こそうとしているとの噂まで上がっていた。
だか、王に反対している魔族達も少なくなかった。
そして国は二分され、賛成派と反対派の争いが始まり今居る4人は全員反対派に入り、王と戦った。
互いに大きな犠牲を払いながら王を暗殺す事に成功したが、王は死の間際に「人間達にはもう宣戦布告の手紙が届いただろう」と言った。
ルークは急いで確認するが事実だった。
ルーク達は困った。
王は宣言を一切変えない事を人間達にも知られている。
ここで宣言を取り下げる手紙を出せば、もしくは戦争を仕掛けなければ、国民と人間に王が死んだ事がバレるかも知れない。
そうなると、人間達は恐怖から解放されてすぐにでも我らを殺しに来るだろう、国民も団結を失うだろう。
王の居ないこの国で人間に勝てる見込みは無かった。
ルーク達は変わりの王を探すが見つからず、最後の頼みで魔術陣を描き神に祈った。
そこに現れたのが、今の魔王様だった。
マナは子供頃から魔術が好きだった。
ずっと魔術について研究していた。
いつしか部屋に引きこもるようになり、外の世界が怖くなっていた。
そんなある日ルークが部屋に訪ねて来て、「私に魔術を教えて欲しい」と言われた。
そんな事を言われたのは初めてで、マナは嬉しくなって魔術について沢山話しをした。
ルークはマナの長話を真剣に聞いて理解してくれた。
それからも、毎日のようにルークはマナの部屋を訪ねて魔術を習い、ルークはマナと仲良くなり『風』魔術を習得した。
ルークが強い『風』魔術を一緒に練習したいと言われたマナは恐る恐る広い訓練場に行った。
訓練場の隅の方で2人は共に新しい魔術を試した。
それからは2人で国内外を問わず色んな所へ出かけるようになり、マナにはとても幸せな日々だった。
しかし、魔族国の内乱が起こりルークは王の暗殺をする事になった。
マナはルークのために反対派に入って、研究で手に入れた『察知』を使ってルークの暗殺を補助した。
暗殺は成功したが次の王を呼ぶためマナが魔術陣を描き、ルーク達と一緒に祈り、魔王様が現れた。
マナはルークと共に思い出の訓練場で勇者と戦い、そして敗れた。
気がつけば暗闇の場所に居て、4人の魔王様の配下が全員揃っていた。
初めは死んでしまったかと思ったが、全員生きていた。
しばらくすると勇者と魔王もその場所に現れて、みんなで生活する事になった。
バレットは田んぼの管理、田植えと収穫は全員でやる恒例行事。
バーンは畑で野菜や果物を育てていて、それ以外の時間はマナと一緒に掃除や洗濯をしている。
ルークとマナは調理担当で、まな板の変わりに『シールド』包丁の変わりに『風』の刃、水道は無いので『水』魔術を使っている。(魔王様に『水』魔術を教えてもらった。)
それぞれ忙しくなったら互いに助け合いながら、幸せな生活を送っている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます