第5話 戦争間近

再び魔王城に出発して数日、女神から着信が来た。

女神「もしもしお元気ですか?今回はとても成長されましたので、特別にスキルを2つ差し上げます。何か欲しいスキルはありますか?」

勇者「『回復』と瞬間移動がしたい。」

女神「わかりました。」


『テレポート』

対象を瞬間的に移動させる。

〈デメリット〉

移動対象がシールドで覆われていないと強い負荷がかかってしまう、使用者が行った事の無い場所には移動できない。


女神「では、これからも頑張ってください」

通話終了

それから勇者は1人でヘレスに教えてもらった事を思い出しながら練習をした。さらに必殺技を1つ思い付いた。


時は少し遡り王国の謁見の間で5人の精鋭達が王様と話をしていた。


『鑑定』(レベル3)

アラン 剣士 男 人間

スキル『統率』『剣術』


クイネ 魔術師 女 人間

スキル『火』『風』


ラスト タンク 男 人間

スキル『シールド』『盾術』


ホルス レンジャー 男 人間

スキル『察知』『鑑定』『弓術』『風』『他言語理解』


レイン 聖女 女 人間

スキル 『回復』『光』


王様「魔王軍の進軍で住処を追われたらしき魔物が王国周辺で確認された。これより我々も本格的に防衛戦の準備を急がせる。そこで君たちには森の中へ行き、敵戦力を偵察して欲しい。」

アラン「やはり我らの願いは届かなかったのですね。」

王様「あぁ、魔術陣を描き祈ったが誰も現れなかった、このままでは人類が滅亡するのも時間の問題なのだ。」

レイン「そんな、神は我々を見捨てたというのですか?」

ラスト「たとえそうだったとしても俺達は最後までこの国を守り抜いてみせます。」

クイネ「精一杯頑張ります。」

ホルス「王様の期待に答えてみせますよ。」

王様「感謝する」


現在(森の中)

5人の精鋭達は魔王軍の戦力を把握するため森の中を進んでいた。

そこへ鳥の鳴き声が聞こえたかと思うと、一斉に目が赤くなった魔物の集団に遭遇してしまい戦闘となるが、数が多く普通の魔物より強かった事で、長期戦になり段々と全員の体力は消耗していった。疲れきった精鋭達はラストのシールドの中に退避していた時、1人の男(勇者)が現れて、見た事の無い魔術を使ったと思ったら、精鋭達全員が王国内の勇者が召喚された部屋に移動させられていた。精鋭達はこの事を王様に伝えた。

王様「つまり魔物に襲われ疲弊していた所に1人の男が現れ、気づいたらあの部屋に居たという事か?」

アラン「はい、その通りです。ご報告は以上です、期待に答えられず申し訳ございません。」

王様「いや、そなた達が全員生きて帰って来れただけでもよかった。戦いに備えてゆっくり休むがよい。」

アラン「ありがとうございます。」


一方その頃、精鋭達を王国へ『テレポート』で移動させた勇者は『聖剣化』で、できる限りの魔物を倒して食糧用にし、十分な量になったら自分も『シールド』+『テレポート』で逃げた。

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