タイムリープ(仮)

第1話 人生最後の日

33歳で僕の人生は幕を閉じた。

赤色に光るパトカーのサイレンを聞きながら僕はボォーとしていた。

迎えが来たみたいだ。

2023年9月7日。

僕は逮捕される。

僕が犯した犯罪は「業務上横領」だ。

営業の仕事をしていた僕は集金した会社の金を使いこんでしまった。

その金額は2,700万円。

ほとんどギャンブルでなくっなってしまった。

返済することが難しい僕は会社に刑事告訴された。

これから刑務所で罪を償う。

悔やんでも悔やみきれない気持ちが僕を襲う。

もうみんなに合わす顔がない。

これからの刑務所生活も不安でいっぱいだ。

実刑判決で、懲役3年6ヶ月が決まった。

タイムリープができたら過去に戻りたい。

犯罪を犯す前の自分に戻りたい。

借金をする前の自分に戻りたい。

そんなことを考えながら僕はパトカーに乗り込んだ。

3年6ヶ月は長いなぁ。

出てきたら36か37歳になっている。

今日、僕という人間は死んだんだ。