第9話4層

 次は4層に来た。

 次に上げたいのは体術の熟練度だ。

 剣ばかり使ってきたので、体術の熟練度が上がっていない。

 俺はアイアンソードを鞘に収める。


 今度は鬼のモンスター、オーガが現れた。

 オークと同じくノーマルタイプのオーガだ。

 オークと違うのは群れではなく、単体だった。


 オーガが棍棒を振り上げ、俺に向かって振り下ろす。

 今回も耐久力アップのために、わざと攻撃をくらう。


『システムメッセージ:HPが20減りました。最大HPが15上がりました。防御力が3上がりました』


 オークの攻撃よりかなり痛い。

 その分ステータスが上がるので嬉しくはあるが。

 オークは脂肪で体が大きくなっているが、オーガは筋肉で大きくなっているので、一撃が痛い。


 俺は念のためにポーションを使う。


『システムメッセージ:HPが20回復しました』


 再びオーガの棍棒の振り下ろしが襲ってくる。

 今度は避ける。そして、脇腹を殴る。


『システムメッセージ:オーガに5のダメージを与えました。体術の熟練度が1上がりました。スキル:パンチを覚えました』


 思ったよりダメージが通らない。

 7歳の貧弱な体では当然か。

 でも、7歳児が素手でオーガを倒すとなると、それはそれで凄いことではないかとも思う。


 今度は棍棒の振り下ろしを腕で防御してみる。


『システムメッセージ:HPが10減りました。最大HPが7上がりました。防御力が1上がりました』


 防御が貫通された。ダメージは軽減できたが、無効には出来なかった。

 今度はこちらから仕掛ける。

 ローキックで体勢が崩れたところを顔面を殴った。


「グオオオォォォ!!!」


『システムメッセージ:オーガに11のダメージを与えました。攻撃力が1上がりました。器用さが1上がりました。体術熟練度が1上がりました』


 ローキックが効かないのではという不安はあったが、思ったより俺の筋力は成長している様だ。

 成長の実感があったのは嬉しいが、素手ではオーガを倒すことは出来なそうだ。


 俺は鞘から剣を抜いた。

 止めを刺す前にお馴染みの回避する、わざと攻撃を食らうの繰り返しをしてステータスを上げた。


 敏捷性が12まで上がり、最大HPが150まで上がった。

 防御力が20まで上がった。


 これ以上続けてもステータスは上がりそうもないので、止めを刺すことにする。

 俺は剣を握る手に力を込めて、全力でオーガに斬りつけた。

 オーガの体は崩れ落ち、魔力粒子になった。


『システムメッセージ:オーガを倒しました。戦闘が終了しました。攻撃力が2上がりました。パワースラッシュのレベルが1上がりました。剣熟練度が1上がりました。魔力粒子を吸収しますか? 吸収した場合HPが回復し、魔力と魔族度が上昇する可能性があります』


 俺は『はい』をタッチする。

 HPが全回復した。


『システムメッセージ:魔力が1上がりました。魔族度が1上がり、人間度が1下がりました』


 さあ、ステータスを確認してみよう。


「ステータスオープン」


 名前:エリアス・フォン・ディートリヒ

 種族:半魔(人間とサキュバスのハーフ)

 年齢:7歳

 HP:150/150

 攻撃力:12(+10)

 防御力:20(+10)

 敏捷性:12

 器用さ:4

 魔力:6(+30)

 魔法防御:1

 スキル:シングルスラッシュLV2、サイドアヴォイダンスLV2、バックアヴォイダンス、ガードLV2、パリィ、カウンター、キック、パワースラッシュLV2、パンチ

 魔法:

 装備:アイアンソード、貴族の服、フェニックスリング、サキュバスリング

()内は装備補正値、フェニックスリングの効果でHPが0の状態になっても1度だけ自動復活できる。

 剣熟練度:6

 体術熟練度:4

 斧熟練度:1

 槍熟練度:1

 弓熟練度:1


 人間度46:魔族度54


 強くなっている実感はあるが、さらに強くなるんだ。

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