第47話 此処に行きたいです!

今日の業務終了!っと。 さて帰るとしますかね。


ん? 俺のスマホにメッセージが届いている。


……朋美からだ。 何だろう?


アプリを立ち上げ朋美からのメッセージを見る。


" 雄二さん。今晩大事な大事なお話がありますので、寄り道しないで真っ直ぐに帰ってきて下さいね♡ "


……。 文の最後に♡が付いてるから、悪い話では無いと思うんだけど。 悪い話じゃ無かったら良いなぁ……。 


俺はアプリを終了させ、急いで寄り道せずにマンションへ帰宅した。



「朋美ただいま」


「お帰りなさい♡ 雄二さん、さぁさぁ早く此方に来て下さい♡」


玄関を開けたら、そこには朋美が既にスタンバイしていた。そして直ぐに手を繋がれ、そのままリビングへと連行された。


リビングに到着した俺はリビングにあるテーブルの上にある物を発見する。 そのある物とは一冊の旅行雑誌だ。 その旅行雑誌には所狭しと付箋が貼ってある。


その旅行雑誌の表紙にはデカデカと


" 福岡 "


と書いてあった。 分かったぞ。朋美の大事な大事な話って、連休中に行く旅行の場所の相談だな。


俺はネクタイを緩めながらソファーに座る。すると朋美も俺の隣に密着した状態で座ってきて


「雄二さん雄二さん♡ 私、連休中に行く旅行の場所は福岡に行きたいです♡」


「福岡かぁ。良いね。 そう言えば朋美はずっと旅行雑誌や旅行のパンフレットを真剣に見ていたよな」


「はい♡ 雄二さんとの初めての旅行ですから、物凄く素敵な旅行にしたくって♡ 妥協は絶対にしたくなかったんです♡」


気合い入ってるなぁ。 朋美は俺に力説しながら両手をグーにして胸元で小さく固めて " ふんすっ! " と鼻息を荒くしている。 そんな朋美の姿は滅茶苦茶可愛く愛おしい。


「で、何で福岡?」


「福岡には色々見て回れる場所があるんですよ。 太宰府天満宮でしょ、柳川のお舟でしょ、そして福岡ドーム、そしてキャナルシティ。 で極めつけは中洲屋台街! 福岡と言えば博多ラーメン! 長浜ラーメン! そしてもつ鍋! 写真で見ても物凄く美味しそうです! 後天ぷらも美味しそうですよね! それと明太オムレツ。 オムレツの中に明太子が入っているんですよ! 東京では食べた事ないオムレツですよね! 物凄く良くないですか?」


確かに見て回れる場所が盛り沢山だな。 でも、各場所の距離があるから全部は回れない気がする。 そして俺が気になったのは、朋美が最後に言った場所 中洲屋台街の事だ。 何故か朋美は中洲屋台街にある食事の事を強めに俺にプレゼンしてきた。 もしや朋美……


「朋美」


「はい。何ですか?」


「福岡を選んだ理由は、中洲屋台街での食事が1番のメイン?」


「ギクッ!? な、何の事でしょう? 私、分かんないなぁ。雄二さんは何でそう思うんですか?」


俺からサッと顔を反らせて明後日の方向を向き、ピューピューと口笛をわざとらしく吹き出す朋美。


「だって朋美、他の観光地は名前だけしか言わなかったけど、中洲の屋台街だけはとても詳しく説明してたじゃん。誰だって分かるよ」


「……あはは。 やっぱり分かっちゃいます? だって仕方ないじゃないですか! 雑誌みていたら滅茶苦茶美味しそうだったんだもんラーメンやもつ鍋や天ぷらが!! 人間は三大欲求には絶対に勝てないんですよ!! 眠る事・食べる事・雄二さんとの…♡」


「朋美落ち着いて。俺も福岡行くなら屋台街で美味しい物を一杯食べたいな」


「ですよね!!」


「じゃあ旅行場所は福岡に決めちゃおうか」


俺は旅行先を福岡に決めた。


「やった~♪ ラーメン♪ もつ鍋♪ 天ぷら♪ オムレツ♪ お腹一杯食べるぞ~♪」


旅行先が福岡に決まりはしゃぐ朋美の姿を見て思わずクスッと笑ってしまった。


じゃあ早速次の休みに朋美と一緒に旅行会社に行ってプランを作って貰うとしますか。






「因みに後の旅行先の候補は何処を考えてた?」


「候補ですか? え~っと、北海道・長野・愛知・沖縄・広島 って所ですかね?」


「……全部食べ物が美味しい所じゃん」




ここまで読んで頂きありがとうございますm(__)m


面白いと思われたら ♡ ☆評価 コメント レビュー等を頂けたら嬉しいです (* ̄∇ ̄*)


皆さんは長期休暇が貰えて旅行に行くとしたら、何処に旅行に行きたいですか?


今回のお話短くてすみません。 次は頑張ります!


今後とも拙作を宜しくお願い致しますm(__)m










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