変わり者の友人の話③。

A君を尾行していたおれっちとS君だったが、あっさりとバレてしまった。


坂道で尾行に気付いたA君が、我々に話しかけてきた。


「あれ?君達こっち方面だっけ?」


どうやらクラスメイトだとは認識されているようだ。まあ、おれっちは真後ろの席なのだから認知されていなかったらけっこうショックだけど。


バレてしまっては仕方がない。


おれっちとS君は正直に話した。

A君が学校でほとんど寝ていることが不思議で、何者なのか興味を持って尾行していたと。


それを知ったA君は思わぬ一言を発した。


「あ、じゃあ今からウチ来る?バイト行くまでの時間でよければ。」


なんと。


まさかの展開になった。


おれっちとS君はもちろんOKだ。


というわけで急遽A君の家にお邪魔することになった。


坂道からおよそ10分ほど。

A君の家に到着した。


ちゃんとした一軒家だ。

外装に特に変わった点はない。


中にお邪魔する。


こちらも特に不審な点はない。

カラクリ屋敷みたいになっていたり、いかにも怪しげな地下室への入り口などもパッと見なさそうだ。


少し安心したような肩透かしを食らったような複雑な気持ちだ。


と思っていると、A君から思わぬ歓迎を受けることになった…。


(まだまだ続きます)


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