【鬼滅の刃劇場版公開記念1】時透君と玉壺のナイスな言い合い

 7月18日に『鬼滅の刃無限城編』が公開されます。それにちなんで、この物語に登場する鬼とメディア業界の似通った性質についてあげてみましょう。


 『鬼滅の刃』にでてくる鬼は、遊郭編までは非道ではあるがどこか人間臭い悲劇を抱えていた者が多かったのですが、次の刀鍛冶の里編ではそういう同情心がまるでわいてこないような異様なのが二体登場します。


 もとは人間だったときから異常性格者というか、パーソナリティー障害という表現すら優しく聞こえて来るような存在です。

 

 まず上弦の伍の玉壺ですが、見た目からして人間から大きくかけはなれている、形状をよく見ると目の場所にあり目に見えるのが口で、逆に口に見えるところが目になっています。そして小さな手がいくつも生えているさまは、時透君いわく『便所に住んでそうな』虫のようです。


 そんな自分の姿を『美しい』といえる玉壺のセンスって……。

 だがそれもいい、という語を口癖にして『独自?』のセンスを押し付けてくる、メディアのいやなところを体現しているような存在です。


 ただ、その鬼と時透君が退治しているときの悪口合戦って、テレビや雑誌といった既存のメディアより、ネットで炎上が起こった時の言い合いにそっくりでした。


 一部抜粋いたします、セリフの長い部分は要点だけを切り取っております。


「そう言われても、君には尊敬できる所が一つもないからなあ」(時)

「私のこの美しさ… 理解できないのは貴様が無教養の貧乏人だからだ、便所虫に本を見せても読めないのと同じ」(玉)

「君の方がなんだか便所に住んでそうだけど」(時)

「黙れ便所虫、お前のような手足の短いちんちくりんに……」(玉)

「ああもしかして、自分に対して言っている独り言だった?邪魔してごめんね」(時)


 しょっぱなから「便所」「便所」って。

 そういえばインターネットがいまほど普及してなかったときに、ネットの書き込みを「便所の落書き」といった著名人がいました。でもそうやって一般人を見下して一段上に立ったようなコメントをするテレビや雑誌が価値のあるものを生み出しているかというと、そうでもないくせによく言うよ。


 やっぱりそれも「自分に向かって言う独り言」だったのかな?

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