悪事をもみ消せるだけの権力を与えたのは?

 ジャニーズ事務所の長兄ということで、東山紀之が社長の座につきました。


 しかし数年前まで長兄の座は彼ではなく近藤真彦、通称マッチのものでした。


 文春で不倫をあばかれ、それだけならまだしも、事務所の権力をかさに着た傲慢なセリフの数々が明るみに出て、結局ジャニーズを追われることとなったのです。


 もろもろの週刊誌の記事にありましたが、不倫関係になることに躊躇するお相手の女性に対し、

「自分はもみ消せるほどの権力を持っている」

 と、豪語したそうです。


 事実、文春砲がさく裂しても、一週間以上テレビの情報番組はそれをスルーしてきました。

(BBC砲炸裂後のスルーは何か月だ?)


 日本テレビの情報番組『スッキリ』のMC加藤は

「週刊誌の記事をうのみに報道することはできない」

 そんな言い訳をしました。


 他の事務所のタレントなら、週刊誌やスポーツ紙ですっぱ抜かれた翌日には扱ってきたくせにね。


 私たちの世代では中森明菜を傷つけつぶした「金屏風事件」が有名です。


 金屏風事件とは、中森明菜と当時交際中だった近藤真彦との記者会見で、金屏風が置かれていたから婚約発表かと思いきや、それを否定し別れを発表した事件。


 Web小説で人気の『婚約破棄モノ』で出てくるバカ王子の所業並みに悪質だわ。


 私たちの世代を代表する歌姫ですらそのような仕打ちを受け、彼自身はその後ものうのうと芸能活動を続けてきたのです。


 そのことを考えると、同じようにひどい目にあわされた明菜ほど知名度のない「普通」の女性がどれだけいたのだろうか?


 そう推測せざるを得ないし、また他のジャニーズタレントにしても同様に、私たちの知らないところで良からぬことをしているのでは?


 そしてその醜聞をもみ消してきたのでは?


「もみ消せる権力」という言葉には、そう解釈してしまうようなパワーがありました。


 そしてそんな権力をジャニーズ事務所に与えてきたのはほかならぬマスメディア業界でしょう。


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