第16話

「お~い、お~い。ルナちゃ~ん?そろそろ起きて~」


「ん...んぅ......」


「お~き~て~!」


「うぅ...」


「お~き~ろ~~~~!!」


「.........はっ!!...ここはどこ?」


「ダンジョン!下層!おにぃの魔力の圧で気ー失ってたの!」


「ひぃっ...白雪ちゃん!?」


「なんで私にビビるの!?」


”当たり前定期”

”玲瓏のは他人への圧の余波、白雪ちゃんのは自分に対してだから...”

”自分への殺意の方が怖いだろ”

”因果応報”

”自業自得で草”

”これは白雪ちゃんが悪い”

”自分の強さ自覚してもらって”

”世界4位の魔力圧に耐えた女”

”世界1位の魔力圧は耐えられなかった女”

”それが普通なんだよなぁ”

”世界1位まで耐えたらそれこそ人外”

”4位の魔力圧に耐えた時点で僥倖”


「ルナさんが起きたならもう帰るぞ~。そろそろ日が沈む。」


六花がつけている時計は午後6時を指している。


「え~まだ1時間くらいはいけるってー」


「いんや、高校生の女子はもうお家に帰る時間だ」


「中学生じゃないんだからさぁ~いいでしょ?」


「今から帰らないなら外食になるけどそれでもいいのか?」


「......今日おにぃが作る予定の夕食は?」


「ん~確か鶏肉があったから...グラタンかな」


「ん~!そろそろ疲れてきちゃったな~。おにぃ早く帰るよ~!」


「おーよく回る手だなぁ」


”外食より玲瓏の飯の方がうまいんや...”

”どんだけ美味いんだよ”

”グラタン...?”

”グラタン作れる男子高校生?”

”成人男性でも作れないぞ”

”おっさんが作れるわけないやろ”

”は?”

”キレたわ”

”作れるが?”

”嘘乙”

”作れるし、レシピ見ながらなら作れるし”

”レシピ見ても作れなさそう”


「行くぞ~~!グラタンが私を待っている~~~!!」


「たくっ、俺が作るんだから先に行っても意味ないぞ~!」


「なんなのこの兄妹...」


「ほらっルナさんも行くよ、お詫びも兼ねて今日はうちで御馳走するからさ!」


「「え?」」


先ほどまで全力で家に帰ろうとしていた雪乃の足が止まる。


「おにぃ...ル、ルナちゃんもお家に来るの?」


「俺とお前のせいで気絶したんだからそれくらいはしないとだろ?しかも気絶したのはダンジョンの下層。いつ死んでもおかしくなかったろ?」


「むぅ~~~~~!しょうがないけどさぁ~~~!」


「玲瓏くん...ホントにいいの?」


「さっき良いって言っただろ?2人分も3人分も大して変わらんしさ」


「(くっそ、ルナちゃんめ...私のおにぃの愛の巣に来るって言うの...!?)」


「(やった~~!ラッキ~~!六花くんの料理が食べれるなんて!)」


「よし、とりあえず今日はここで終わりで~す」


「今日はありがとうございました~!」


「次の配信も見てねー!」


配信を終えた六花たちはその足で帰路に就いた。


◇◇◇◇


「ただま~」


「おかえり~っと」


「お邪魔しま~す」


「そしていらっしゃい、ようこそ我が家へ」


「お~広いしきれ~」


六花たちの家の内装を見たルナは感嘆の声を上げる。


「まぁとりあえず寛いでてくれ、俺は夕食作ってくるから」


「いやいや、人に作ってもらっておいて寛ぐのは気が引けるよ...」


「おにぃは一人で料理作りたいタイプだからキッチンに入れてもらえないと思うよ~諦めてこっちでくつろご~?」


「あ、そうなんだ...じゃあお言葉に甘えて...」


「こっちこっち~こっちに休憩用の部屋あるからさ!おいで~!」


「(休憩部屋にとりあえず案内しておけばおにぃの料理姿も見えないもんね~)」


「待って!このお家広いから私ひとりじゃ迷っちゃうから~!」



◇◇◇◇


「お~い、夕食できたぞ~って...何してんの?」


六花が料理を始めてからおよそ1時間後、夕食が完成した六花が休憩室へ向かうと、お互いを抱きしめながらホラー映画を見ている二人がいた。


「いや~まだ見てないホラー映画があったからさ?それをルナちゃんと一緒に見ようと―――キャァァァァァァァ!?!?!?」


突然大きな音を立てながらズームで表示されたチェーンソーを持った化け物に雪乃は思わず悲鳴を上げる。


「雪乃ちゃんもう見るのやめよう!?ほら、玲瓏くんも夕食できたって言ってるしさ!?」


「そそそ、そうだね!ルナちゃんがそういうならしかた―――キャァァァ!?!?もうヤダぁ!!」


「ほら、行くなら行くで早くしろ、グラタンが冷めるぞ?」


「行く行く~!」


「雪乃ちゃん待って~!」


「廊下走るな~危ないぞ~!」


「「は~い!」」


雪乃たちがダイニングへ向かったのを見た後、映画を終了させながら六花は思った。


「(雪乃がもう本名を教えたのか...口ではああいいながら結構信頼してるんじゃないか)」


雪乃は警戒心が強く、それこそ学校の教師やクラスメートくらいしか名前を知らないほどに。上級生たちも雪乃の美貌から知ってはいるが逆に言えばそれ以外は知らない謎の人物になっているのだ。


「雪乃が教えたのに俺が教えない道理はないな」



◇◇◇◇


ルナちゃんは六花を知っていますが、六花はルナのことをあまり知りません。六花は基本雪乃ちゃん以外はどうでもいいと思っているからです。(陰キャを決め込んでいるため友人は片手で数えられるほどしかいないが同級生の女子たちの人気ランキング2年間堂々の1位です)。私の完全な趣味でビジュアルは完全に決めてます。


ここで宣言しておきます。私は巨乳派です。みんなもきっと巨乳派のはず。


六花

銀髪碧眼

ウルフカット

身長180cm

イケメン←ここ大事


雪乃

銀髪黒目

セミロング

身長155cm

巨乳

美人さん←ここ大事


ルナ

金髪紫眼

ロング

身長167cm

巨乳

美人さん←ここ大事



誤字脱字があればご報告お願いします。

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ちなみに貧乳も好きです。多分出てきます。







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