第11話

誤字修正報告した回でまた誤字るのは流石にないわぁ~って思いますた。多分修正しきったと思います...多分。


◇◇◇◇


中層も終盤に差し掛かってきたころルナの頬は完全に膨らみきっていた。その原因は言うまでもない。あの二人六花と雪乃だ。二人が前線に出ている...否、出過ぎているので、ルナは攻撃することがままならず、二人が闘えば闘うほどそれに比例してルナの頬も膨らんでいくのだ。


”ほっぺ膨らませてるルナちゃん可愛い”

”膨らませてる原因は可愛くないけどな”

”全員戦闘狂、ただし一人は一般人”

”一般人(ランクAAA)”

”十分一般人のレベルは越えてるはずなんだがなぁ”

”越えるどころか人外になってるやつらが2人いるんですがそれは”

”あいつらはもう常識の範囲外にいるから...”

”そろそろ闘わせてあげてほしい”

”あげるなの草”

”実際そう”

”獲物を譲ってもらう感覚”


「ふぅ...中層もそろそろ飽きてきたな...」


「そうだね~、ここのダンジョン中層長すぎぃ~」


「え!じゃ、じゃあ私がってもいい?」


「いいよ~」


「むしろありがたい」


”ついに来たぞルナちゃんの番が”

”ここまで温存してきた魔力を存分に発揮してほしいところ”

”ルナちゃんがんばえー”

”理由:飽きた”

”そんなことが許されていいのか”

”いや、いいはずがない”

”反語草”

”ルナちゃん滅茶苦茶やる気だしてんの可愛い”

”張り切ってるのが背中だけでわかる”


「よーし!頑張るよ!」


「あ~そうだそうだ。ルナさんちょっとこっちきて」


「え?あ、うん」


六花はルナを数歩近寄らせる。


「《花氷》」


「わっ」


ルナの足元に氷の線でできた花の模様が展開された。それはルナが移動するたびに追尾する。


「玲瓏くん、なにこれ?」


「花氷って言って、まぁ簡単に言うとバフをかけてくれるものだよ」


「えー!ありがとー!氷帝ってやっぱりすごく便利だね!」


「ああ、すごく気に入っているよ」


「おにぃーこのブルーベリーのタルト食べていいー?」


「おいちょっと待てそれだけは許さんぞ」


”氷帝の欠点ってどこですかね”

”特にない”

”ホントにな”

”デメリット一応あるし...”

”あれはデメリットとは言わん”

”デメリット(デメリットじゃない)”

”デメリットの概念、壊れる”

”タ ル ト で 向 け て い い 殺 意 じ ゃ な い”

”タルト好きなんだ...”

”こいつシスコンだろ”

”シスコンが妹に殺意向けてるんですが”

”一種のバグ”

”どんだけタルト好きなんだよww”

”こいつら自由過ぎか?”

”※ここはダンジョンの中層です”

”しかも下層よりのな”

”こいつらからしたらピクニックなんやろなぁ”


「いいじゃん!たまにはさぁ!」


「ダメだ他のお菓子はどれでも食べていいがタルトだけはダメだ。許可できん」


「ちぇっケチだなぁー」


「ほら、こっちのカヌレとかどうだ?兄ちゃんの自信作なんだ」


「え!ホント!?食べる食べるー!」


”平和すぎんか?”

”いまさらっと手作りって言った?”

”玲瓏女子力高すぎんか?”

”え?じゃああの数のスイーツ全部玲瓏が?”

”え私タルト作れないんだけど...”

”あっ”

”あっ”

”悲しい...事件だったね...”

”それはそうとてぇてぇ”

”それはそう”

”違いない”


「ルナちゃんは何食べるー?」


「私ももらっていいの!?」


「え?もちろん」


「でもここダンジョンだし...」


「私とおにぃがいるから心配いらないよ?」


「でも今配信中だし...」


「みんなも楽しんでるよ?」


「えぇ?そんなまさか...ホントだ」


「じゃあ改めて...何食べる?」


「ぷ...」


「ぷ?」


「プリンでお願いします...」


「おにぃプリンあるー?」


「ん?あるぞー」


「ルナちゃんにあげてー」


「りょーかい」


◇◇◇◇


六花と雪乃とルナが平和なスイーツタイムを堪能していると、ダンジョンの奥の方から地ならしのような足音が聞こえてきた。


ズンッ......ズンッ......ズンッ.....


「ねぇ玲瓏くん...この足音って...」


「ああこっちに近づいてきてるな」


「私がやる?」


「いや今回はわたしにやらせてっ」


「おっけ~」


徐々に足音は大きく間隔が短くなり、3人の前に姿を現したのは―――




全長5mはあろうかという巨体のミノタウロスだった。




◇◇◇◇

次回、ルナVSミノタウロス ぜってー見てくれよなっ!


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