第9話

同じベッドで寝てるだけでそういう類のことはしてません。健全なシスコンとブラコンです。


あと今回は一応番外編です。


◇◇◇◇



夜が明け、六花と雪乃が起床する時間となった。


「ふわぁ~、おにぃおはよー...」


雪乃は起きたばかりでまだ重い瞼をこすりながら六花に朝の挨拶をする。


「ん、おはよう雪乃。」


「いい匂いだねぇ~。何作ってるの?」


「肉じゃが~」


「お~ぐっど」


肉じゃがを作り終えた六花はテーブルへもっていき席に着く。


「「いただきまーす」」



これが白銀家の日常だ。



◇◇◇◇



「ん?TwitterにDMがきてるな...」


今日は日曜日、いつも通りネットサーフィンをしようと六花がTwitterを開くと玲瓏のアカウントにDMが来ていた。


「ん?ルナ...ってあぁ、この前ダンジョンで助けた子か」


内容としては今度コラボをしよう、というものだ。六花は椅子でくるくる回りながら考える。


「んー...まぁ...特に困ることもないしいいか」


六花はルナに承諾する旨のメッセージを送る。すると送ってから数秒で返信が来た。


「うお!?はっや!?」


「来週の土曜日...まぁお互いに学生だし妥当なところか」


六花はルナとの約束を取り付けたあと出かける準備をする。今日はダンジョンに潜る気分になったからだ。


「さて、そろそろ行こうk―――」


「ねぇおにぃどこ行くの?」


「あぁ雪乃、少しダンジョンに遊びに行くだけだよ」


「私も行くー!」


「い、いいけどなんでまた?」


「なに?私も行っちゃダメな理由でもあるの?」


シスコンな六花が雪乃とダンジョンに行くことを渋る理由は単純で、雪乃と行くと高確率でナンパされるのだ。ダンジョン外でも、ダンジョン内でも。


「お前いっつもナンパされるから心配なんだよ...」


「でもそれを毎回おにぃが追い払ってくれるじゃん?」


「ったく...しょうがないな...」


「じゃ!準備してくるー!」


「早く準備しろよー」


「わかってるって!」



◇◇◇◇


・世田谷ダンジョン

ダンジョンの階層数:上層、中層

モンスターの危険度:B

探索者推奨ランク:B~


「はい、とうちゃ~く」


「はぁ...やっぱりナンパされるし...」


ここまでくる道中、雪乃は幾度となくナンパされた。そのたびに六花が今にも殺しそうな程の殺意を向けて追い払ったのだが、数が数なので流石に六花でも疲れる。


「おにぃ行くよー!」


「おい待てって!」


雪乃を追うように六花も駆け足でダンジョンに入っていった。



◇◇◇◇


「ん~やっぱりここの敵はやりごたえがないねぇー」


「今日はお遊びで来てるんだからこんなもんで丁度いいだろ?」


「むぅ~そうだけどさぁ~!」


雪乃は2体のオーガの首を同時にへし折りながら六花に文句を言う。


「な~んか、な~んか物足りな~い!」


殺戮、殺戮、殺戮。目の前でただひたすら行われる蹂躙を六花は見つめながらポツリと


「やっぱり雪乃はきれいだなぁ...」


そんなことを思っていた六花だったが、雪乃が吹っ飛ばしたオーガの肉体が眼前に迫っていた。


「あっおにぃごめん!」


「え?」



ドガァァァァンッ!!!



六花はダンジョンの壁に吹っ飛ばされた。土煙が舞っており、雪乃は六花を目視することができない。


やがて煙が晴れ、無傷の六花が姿を現した。


「いって~」


「ごめんごめ~ん...大丈夫だった?」


「あのくらいなんてことないよ」


「よかった~。おにぃになんかあったらと思うと...心配で心配で...」


「おいおい、これでも一応世界1位だぞ?これくらいで負傷してたらそれこそ世界1位の名が廃るってもんだろ?」


「そっか...そうだよね!」


「もうすぐ8時だ。そろそろ腹も減ってきたし、家に帰って夕食にしよう」


「え!?もう!?でもまだ――――」


ぐぅ~きゅるるる


「っ!?」


「ほら、お前もそろそろ減ってきただろ?」


「......はい...」


雪乃は頬を紅潮させながら頷く。



◇◇◇◇


六花と雪乃は寝る前にすこし談笑をした。最も談笑と言ってもただのお互いの愚痴の言い合いや褒め合いだが。


「はぁ~明日からまた学校かぁ~」


「お前は学校で結構モテてるからいいだろ?俺なんか教室の隅にいる陰キャの一人だぜ?」


「おにぃは自分からモテなくしてるだけでしょ?なにあのだっさい髪型と眼鏡、せっかくお父さんに似てかっこいい顔なんだから...」


「まぁ正直そこまで目立ちたいわけじゃないからな」


「やっぱり...でもみんな勿体ないなぁ...こんなにイケメンで強いのに、だーれも彼氏にしようとしないなんて」


「ははっ褒めてもなにも出ないぞ?それに雪乃の方が可愛いだろ?」


「い~やおにぃの方がかっこいいね」


「いや、雪乃の方が可愛い。これだけは譲れん」


「絶対雪乃の方が!――」


「おにぃの方が!―――」


こんな感じの会話をほぼ毎日行っている。そんな他人には到底聞かせられないような会話を満足するまでした後。二人は深い眠りにつくのだった。



◇◇◇◇

果たして読者の皆様があまあまと戦闘どちらを求めているのかわからなくなってきた椿です。一応現代ファンタジーでラブコメってつけてないので戦闘のほうがいいのでしょうか。


もうわかんねーや。


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ではまた!








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