第7話 中学校
中学校は病気のことを知らない人たちも混ざってきたので、
なんとなく健康な人のふりができて楽だった。
しかし、体育教師との相性が本当に悪かった…!
多分、あの人は人生で大きな病気をしたことかなかったんだろうな。
日に当たれないからプールに入れないと言っても、
「じゃあプールサイド(日陰なし)で見学してください」
骨が折れて首から三角巾をぶらせげていても、
「ちゃんと診断書を持ってきてもらわないと見学扱いにできません」
実技ができない代わりにレポートを提出しろと言われて提出しても、
「実技をやっていないから評価は1」
(体育館でやる実技はきちんと参加していた)
……腹立つ―!!
何をどう説明しても話を聞いてくれなかったし、通じる気もしなかった。
生まれて初めて心の底から嫌いになった人だ。
そして「気合いで何とかなる」と思ってる人全般が苦手になったきっかけでもある。
人生、気合いでどうにもならないこともあるんですよ?
まぁ、あの頃はどんな病気も「やる気」だの「気合い」だのでどうにかなると思ってる教師が多かった気がする。
でも、体育教師が大嫌いだっただけで、中学校生活は自分なりに楽しんだ。
部活はゆるい美術部に入って、夏休みはみんなできゃっきゃと油絵を書いたりしたし、
体調もまぁまぁ安定していたので欠席が続くこともなかった。
あと、修学旅行が公立なのに北海道だったのもいい思い出だ。(なお、金銭面の問題で翌年から旅行先は長野になる…)
高校受験というビッグイベントに自分の身体が耐えられるかヒヤヒヤしたが、
なんとか行きたい高校に合格することができた。
ただでさえ医療費で家族に負担をかけていたから(特定疾患なので2割負担で月の医療費支払い上限も決まっているが、塵も積もれば山となる感じだった)、
公立の高校に合格できて少し親孝行ができた気もしていた。
そして、この高校を選んだ自分を褒め称えたいくらい高校生活は楽しいものとなる。
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