第37話
いやーつい夢中で食いすぎてしまった。カレー単品でも美味かったのに、そこにカニクリームコロッケと海老フライときた。しかも、大きさもそこそこ有りどれも単品のおかずで充分なやつだった。それが、カレーと組み合わさるともう手の止めようがなく夢中で食べてしまった。咲希からも注意されたのでサラダもしっかり食べたが、一回目の注意のあとも夢中でカレーを食べていたら、咲希にカレーを取り上げられて。
「御兄様、メッですよ。美味しく食べてくれるのはもちろん嬉しいですが、バランスよく食べないと体に悪いです。ほら、御兄様がちぎってくれたレタスに私が切ったトマトやキュウリが入ったサラダもあるのですからそちらもたべてください。それとも、御兄様は、私にあ~んされながら食べさせられたいですか?もし、御兄様が望むのであればやりますが」その言葉を聞いておれは、冷静になりサラダとカレーをバランス良く食べるようになったが、あまりに上手くお代わりが止まらず食べすぎてしまったのが今の状態だ。
「御兄様たくさん食べましたね。お腹は大丈夫ですか?何でしたら薬もありますが」
咲希が心配して、声をかけてくれる。
「大丈夫だよ、つい夢中で食べすぎちゃったけどちょっと横になれば、すぐ落ち着くから。逆にこの満足感で寝てしまわないかが心配だよ。こんなふうにお腹いっぱいで幸せを感じるなんていつ以来だろうまったく思い出せない。」
「こんなことで幸せになれるならこれから、いくらでも幸せになれますね。もっと違うことでもたくさん幸せになっていきましょうね。御兄様」あ〜咲希の声が心地ちいいし満足感からくるこの眠気にた・・えら
「ふふ、寝ちゃいましたか御兄様、ご飯を食べてお腹いっぱいで寝るなんて赤ちゃんみたいですね。顔も幸せそうで見ているこっちも幸せな気持ちになっちゃいます。さて、御兄様が寝ている間に片付けてお風呂も用意しちゃいましょう。明日のことについても御兄様に相談したいことがありますし」
これは、夢か?俺はなにをみているんだ?
「優斗、優斗ごめんね。あなたを一人にしてしまって。しかもお母さんまでいなくなってしまって、」
母さん大丈夫だよ、母さんと父さんがいなくなって確かに、辛かったけどばあちゃんが優しくしてくれたし、今じゃ可愛くて優しい妹まで出来たんだ。今まで俺は、母さんや父さん、ばあちゃんに守られてきたけど今度は、俺がその子を守りたいって考えてるんだ。だからこれからも見ていてくれないか?俺が、咲希を守っていけるように。
「えーちゃんと見てるから、あんなにかわいい妹が出来て、良かったわね。これからは幸せになってね。あなたの幸せを私達は、願っているから」
あー母さん母さん
「御兄様、御兄様大丈夫ですか?ほら大丈夫ですよ。怖いことはなにもないんですよ」んっ咲希が目の前にいる。どうしたんだろう?えっなんで涙なんか流してるんだろう?
「片付けが終わって戻ったら御兄様が苦しんでいて不安になってそれで駆けつけたら大丈夫ですか?なんか嫌な夢でも見ちゃいましたか?」
「いや、嫌な夢を見た気はしないな、もちろん怖い夢でも。なんか、懐かしくて、大切な人に、会っていた気がする。だから辛いとかではないから大丈夫だよ」夢の内容については覚えてないが、なんか大事な決意をしたような気がした。
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