第26話 文化祭2

一年生の教室に向かうとやはりメイド喫茶にはたくさんの人がいた。

その中を興味本意でのぞいて見るとなんとあかりまでメイドの格好をしていた。

これが陸の言っていた、いい知らせと悪い知らせなどわかった。

まあ、彼女のメイドの姿を見れるのはとてもうれしいしが

一緒に回れる時間が減ってしまうのはショックだ。

教室の外から見ている僕に気がついたのか手を振ってくれた。

すると教室の中でも写真をお願いされている姿も見えて人気なんだな〜と少し嫉妬みたいな感情が出てきしまった。

外で見ていたらあかりの友達と思われる人からちょっと来てほしいと

言われ教室の中の裏方に回った。

するとさっきまでウエイトレスをしていたあかりがいた。

「いや〜、あかりの彼氏さん、どうよ!彼女のメイド姿は!」

そう言って感想を求めてきたが「可愛い」としか言えなかった。

しかし、それでもあかりは嬉しそうに顔を押さえた。

「そうですか、じゃあ、写真撮ってもいいですよ、さっき私も撮りましたし」

「じゃ、じゃあ、僕も撮ろうかな」

スマホを向けると、あかりは恥ずかしながらもポーズをとってくれた。

写真も撮り、もう少し、「時間を潰そうかな」と教室を出ようとすると

「今から、文化祭デートするの?するなら、変わって上げるから楽しんでおいで!」

「えっでも、、」

「いいの、いいの、始めに頼んだのは、私なんだから」

そう言って着替え室にあかりは押し込まれいつもの制服に戻った。

「それじゃあ、楽しんで!」

そう言って二人は背中を押されながら教室から出された。

「じゃあ、行こうか!」

「うん!」


学校を周ると意外にも出しものの種類が豊富だった。

「いろんなものがありますね〜」

「そうだな〜」

見回してみると、食べ物だけでもたくさんの種類があることがわかった。

「先輩!隣のクラスのクレープ食べませんか」

そう言って隣のクラスがやっているクレープのテント屋台を指差した。

「おっ!いいね」

「じゃあ行きましょう」

「すみません〜」


「は〜い」

屋台にいたのはまさかの鶴見君だった。

「鶴見君!」

「森山さんに凪先輩、クレープ何にしますか?」

「鶴見君も代役?」

「ええ、なぜか会話が苦手なのに受付を任されたんですよ」

そういう時鶴見はしょげてしまった。

「でも、先輩たちのおかげでクラスにも馴染めていますよ」

「それならよかった!じゃあ、クレープ二つお願い」

「わかりました、クレープ二つ〜」

その後すぐにクレープをもらい、設置されている椅子に座った。

クレープはシンプルだったがお店にも負けないくらい美味しかった。


「じゃあ、次は何する」

僕たちはまた校内を歩き回っていた。

すると、三年生の教室のところでいかにも本格的な手の混んでいるお化け屋敷があった。

「あかり?これやってみない?」

あかりに提案してみるとぶるぶると震えている姿があった。

「あかり?あかり、お〜い」

少し固まってしまっているようだった。

でもハッと意識が戻ったように返事を返してくれた。

「おばけ屋敷ですか〜わっ私はいいですけど」

あかりはものすごく怖がっているようだ。

あかりと違い僕は怖いものは体験してみたい派なのでおばけやしきとかは好きなのだ。

そんなこと考えていると、出口から、青ざめた、陸と楽しそうな顔の小春が出てきた。

「あっ、陸!小春!」

陸はいかにも疲れているような顔でこっちをみた。

「あっ凪、ここは入らない方がいいぞ」

そう、恐ろしい顔で陸は忠告してきた。

「あっそうだね、あかりも怖がってみてるみたいだし」

それを聞いてあかりはホッと安堵している姿が見えた。

「それじゃあ、小春さん、ちょっと陸借りるね〜」

俺は陸の腕を掴みまた、お化け屋敷に向かう。

「おい?!まさか、また入るのか!」

「そうだけど陸も行くよ〜俺一人じゃ嫌だもん」

「そんな〜」

嫌がっている、陸を無理やりおばけ屋敷に入れる

「もぅやだよ〜」

陸の悲鳴が聞こえるまで後、3秒




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