第2話 親子(母親視点)
一週間が過ぎた────。
あの一件から、私達親子の関係がギクシャクしてから、息子は旅行までの半月を関わらないようにしていた。
「1度外国に行きたいって言ってたから止めはしないけど「真由美さん!」……!!」
「真由美さん、俺も少し冷静になりたいから……1人にして欲しいです」
「……昔みたいに『母さん』って言ってくれないのね……」
息子は、あの一件から私に対しては他人行儀になってしまった。
「なぁ……辛くはないか?」
「大丈夫よ」
夫の『
「アレだったら、『
「そんなことしません!!」
「真由美にとっては、姉の忘れ形見だからな……」
「いいえ違います!!あの子、
「そうだな……ごめんな、真由美さんに辛い思いを抱かせてばかりで……」
「私たちに子供が出来なかったのは、しょうがないことなんですよ」
「でも、俺に無かったから……」
「代わりに、あの子が私たちの元に来てくれました。わかってくれるとも、昔のようにとも思いませんが……あの子、
涙を流しながら訴える母親に我慢が出来ず、共に涙を流す2人の姿を扉の隙間から眺める姿があった──。
続く
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