母のカタチ、子のカタチ

篝火

第1話 カアサン(息子視点)

俺のハハ親は、俺が生まれてすぐに亡くなったと聞いた────。

俺が高校に進学してすぐの頃、旅行に必要なパスポートを作るために戸籍謄本のコピーを貰いに行った時、であることを見てしまった俺は、両親に問いだたしてこの事実を知る事になった──。


俺がと思っていた人物は、本当のにあたる関係だった。

「父さん、母さん、……コレ……どういうことなの?」

「なんでお前がソレを持ってるんだ!?」

「…!!」


「旅行に行くために、パスポートを作る必要があって、取りに行ったんだよ…。」

「……!そうか……」

「気づいちゃったのね……」

「そんなことより、俺は……2人の本当の子じゃ……なかったのか?」

「そんなことない!!」

「そうだ、誰がなんと言おうと、お前は俺たちの子供だ!!」


血の繋がらない父親、1/3血の繋がった母親、1度開いた溝を埋めるのは……。


               続く

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