16話:不壊の岩竜
さて、倒すと決めたのは良いが…問題がある、それはあいつの防御力だ、ただでさえ硬いくせに硬鱗なんてもっていやがる、物理で突破すんのは俺のステータスじゃほぼ無理だろう。
となれば魔法だ、あいつも竜鱗を持っているからどれくらい効くかわかんねえが、幸いにもあいつは魔力はそこまで高くねぇ、ダメージだって通るはずだ、ひとまず耐性のない魔法で攻めて行くか。
俺はそう考え、水の弾丸を6発、ロックドラゴン目掛け発射する、水の弾丸がロックドラゴンの顔面で弾け、ロックドラゴンが咆哮を上げる。
「ゴオオオオオオオオオオッ!!!!」
よし、少しは効いてるっぽいな、魔法で押していくのはやっぱ正解みてえだ。
俺はアクアバレットをひたすら乱射していく。
【アクアバレットのLvが2から3へと上がりました】
【アクアバレットのLvが3から4へと上がりました】
連続で使ってるからLvが上がっていってるな、これはありがたい、Lvが上がれば威力も上がる、あいつは体力がかなり高いから、威力の増加はありがてぇ。
俺はアクアバレットをひたすら乱射し、MPが200を切ったところで撃つのをやめる。
ふう、これだけ撃てば流石にそこそこ減ってるだろ、さて、どれくらい減ってるかな。
俺はロックドラゴンのステータスを見た、だが、俺はステータスを見た瞬間驚愕する。
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ロックドラゴン
状態 激昂
Lv 30/60
HP 427/446
MP 182/213
攻撃力 392
防御力 479
魔力 197
素早さ 143
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おいおい、ちょっと待てよ、いくらなんでもおかしいだろ、確かに竜鱗で魔法の威力は減衰してるが…効かなすぎじゃねえか?流石におかしい、…まさかこの再生力とかが悪さしてんのか?
そう思い、俺は再生力を鑑定する。
【再生力】
【このスキルを持つ者は、休んでいなくても自動でHPが回復していき、傷の塞がりも早くなる、Lvが上がると再生速度が上がる】
【また、魔力を消費することで一部欠損も再生可能】
やっぱりか、このスキルで回復してやがったな、竜鱗の魔法の威力減衰とこのスキルのせいでほとんど魔法も効いてねぇ、こんなんじゃ魔法を連打してるだけじゃあいつを倒せねえな…。
こうなったら…上手く行くかはわからねえし、危険だからあんまやりたくねえが、あれをやるしかねえな。
俺はロックドラゴンに近づき、顔面を2発ほどぶん殴る、俺の拳が悲鳴を上げる。
ちくしょう覚悟はしてたが拳が痛ぇ!甲殻が岩で出来てるせいで生き物を殴ってる気がしねえし全くと言っていいほど効いてる気がしねぇ!でもこれでいい、目的はダメージを与えることじゃねぇ、俺の狙いは…。
ロックドラゴンが俺の方を向き、口を開け、俺に牙を向ける
きた!予想通りだ!敵が顔の近くにいたら噛みついてやりたくなるよなぁ!
俺はその瞬間、喉に溜めていた炎をロックドラゴンの開いている口へと放つ、ロックドラゴンがブレスに噛みつくと同時にロックドラゴンの口の中でブレスが爆発を起こす、流石のロックドラゴンも堪えたのか、口から煙を出しながらよろめく。
「ゴオオオッ…!」
へっ、まんまと噛みついて来てくれて助かったぜ、いくらてめえの体が無類の硬さを誇ってようが、体の中まで硬いわけねえよなぁ?硬いやつのお約束ってやつだ、どれくらい減ったかなと…。
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ロックドラゴン
状態 激昂
Lv 30/60
HP 393/446
MP 182/213
攻撃力 392
防御力 479
魔力 197
素早さ 143
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結構減ったな、悪くはないな、だがこの程度の傷も時間をかけてると回復されちまう、この戦法も何回も出来るもんじゃない…。
かと言って魔法のLvも低いからロックドラゴンに魔法でダメージを与えまくんのも難しい…どうすっか…。
そう思った時、一つまだ使っていない物を思い出した。
待てよ…そういやオーラをまだ使ってねえ、魔法も物理も全然効かねえが…試してみる価値はある。
俺は腕にオーラを纏わせ、ロックドラゴンに接近する、ロックドラゴンが俺に腕を振るうが、俺は避けてアッパーを叩き込む。
「ゴオッ…!」
こんなもんで終わらねえぞ!!回復が追いつかねえくらいぶん殴ってやる!
俺はオーラを纏わせた拳でひたすら顔面をぶん殴る。
「ゴオオオオオオオオオオッ!!!」
ロックドラゴンが叫ぶと同時に、ブレスを発射される、巨大な炎が俺に迫り、俺の体が炎に包まれる。
「グガアアアアアアアアア!!!!!」
【耐性スキル、炎耐性Lv1を獲得しました】
俺はあまりの熱さに思わず声を上げてしまう、俺は急いでウォーターバレットを自分に撃ち、炎を消す。
クソが!炎だから当然だがクッソ熱い!!あいつこれを決めるためにわざと攻撃を受けても反撃せず溜めてやがったな!
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アルヴェイル
Lv 15/65
HP 289/398
MP 178/343
攻撃力 322
防御力 339
魔力 347
素早さ 264
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結構削られちまったな、だがあいつにも結構連撃を与えれたはずだ…そこそこダメージ入ってんじゃねえか?
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ロックドラゴン
状態 激昂
Lv 30/60
HP 346/446
MP 157/213
攻撃力 392
防御力 479
魔力 197
素早さ 143
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50くらい減った…オーラで殴るのは有効見てえだな、あいつの硬い甲殻にも充分なダメージを与えれる、これなら勝機はある…。
と言いてえが、このまま近接戦闘してたら恐らくだが俺は負ける、まずそもそものHPと防御力からして違う、物理での殴り合いは間違いなくあいつの得意分野だ、俺があいつに勝っているのは魔力と魔法だ、それを生かさずに同格以上の相手の得意分野で戦ってたら俺に勝ち目は無い。
そしてそもそもあいつの攻撃力が高すぎるんだ、俺が攻撃を何発も叩き込んで与えたダメージをあいつは1発攻撃を当てるだけでそれ以上のダメージを与えてきやがる、回復魔法があるとはいえフィジカルの差がありすぎる…。
くそ…せめて爆発魔法みてえなもんがあればあいつにダメージを与えてやれるんだが…何か…何かねえのか…。
その時、俺はふと人間と戦った時のことを思い出した。
…待てよ…?そういや…俺が人間達と戦った時…女の剣士がオーラの刃を飛ばして来てたよな…オーラを飛ばして攻撃…それ、俺にも出来んじゃねえか?オーラは間違いなくロックドラゴンには有効だ。
実際腕にオーラを纏わせてぶん殴った時はオーラ無しで殴った時より手応えを感じた、あいつは防御が高えからオーラを纏わせてぶん殴っても物理じゃ連撃を叩き込んでようやく50くらいしか減らねえが…オーラと魔法を組み合わせてやれば…?
…やってみる価値はある、このままだとロックドラゴンは突破出来ねえ、出来るかわかんなくてもやるしかねえ、あいつを倒す鍵は間違いなくオーラと魔法だ、なんとしてでも成功させてやる…!
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