13話:竜のプライド
とりあえずあいつらがどんなモンスターなのか鑑定しておこう、なんせ2対1だからな、少しでも情報を知っとかねえと。
俺は目の前にいる2匹の蜥蜴を鑑定する。
【ガウィール:ランクCー】
【ランドリザードの雄が進化した個体、魔法は得意ではないが、その分フィジカルが強化されている、基本は雌を守るように戦う】
【ガウィルア:ランクD+】
【ランドリザードの雌が進化した個体、雄と違い、魔法を得意とするが、フィジカルはそこまで、基本は魔法で戦い、雄に補助魔法を掛けたりして、サポートすることもある】
…こりゃ厄介だぞ…魔法でアシストってのがキツイな、雌をすぐ倒せればいいが…。
「ギャオオオオン!!」
そう考えているとガウィールが俺の方へと駆けてくる。
来やがったか、まずは翼風刃で牽制…。
そんなことを考えていると横から土の弾丸が飛んでくる、俺はそれをウィングアタックで防ぐが、ガウィールがその隙に近づいてくる。
「ギャオオオオン!!」
ガウィールが俺に噛み付いてくる、俺はそれを腕で受け、ガウィールの横腹をぶん殴る、殴られたガウィールが俺から距離を取る。
ちくしょう、無駄なダメージ負っちまった、やっぱあの魔法使う奴から処理してえな。
俺はガウィルアの方へ翼風刃を放つと同時に接近する。
ガウィルアの方はフィジカルはそこまで高くねぇ、近接戦に持ち込めばこっちのもんだ、ガウィールが来る前にぶっとばしてやる。
ガウィルアが俺の翼風刃を風の刃で相殺し、水の弾丸を飛ばしてくる、俺はそれを防がず突っ切る。
その程度の弾幕で俺を止めれると思うな!一気に決めてやる!
ガウィルアが走って遠ざかろうとするが、俺はガウィルアに拳を構える。
無駄だ!この距離なら俺が攻撃する方が速え!喰らいやがれ!
そう思い攻撃しようとすると、鱗が飛んでき、俺に刺さる、痛みで手を止めそうになるが、俺は耐えて拳でガウィルアをぶん殴る。
よし!このまま追撃を…!
そう思った瞬間、炎の槍が生成され、俺に顔に直撃し、爆発を起こす、これには流石に俺も怯んでしまう。
ファイヤランスって爆発すんのかよ!最悪だ、追撃出来なかった!
そしてガウィールが近づいてき、俺を尻尾で叩く、俺は腕で防ぎ、炎を噴射し、距離を取る。
くそ…思ったよりも魔法が厄介だ…、こんなんじゃやられちまう、どっちかやらないとまずいな。
「ギャオオオオン!!」
そう考えていた時、ガウィルアが叫んだと同時にガウィールの体が光る。
あ?待て、何をしやがった、おいおいまさか…。
俺はガウィールのステータスを確認する。
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ガウィール
Lv 28/55
HP 234/279
MP 149/167
攻撃力 226(+49)
防御力 232(+47)
魔力 184
素早さ 171(+38)
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やっぱ補助魔法かよ…これはやばいぞ、ステータスが俺を超えやがった、こいつ単体だけならやれねえこともねえが、そこに魔法が使えるやつも混じって来るとなると…やべえな…。
「ギャオオオオン!!」
ガウィールが叫び声を上げ、俺へと突進してくる。
突進か!攻撃力が上がっている状態であんなん喰らえねぇ!これでも喰らって止まりやがれ!
俺はガウィールに翼風刃を放つが、防御が上がっているせいで翼風刃を諸共せず突っ込んでくる。
くっそやっぱ止まんねえか!!だがこれならまだ避けれる!
そう思い左に避けようとした時、巨大な氷の槍が突き刺さり、俺は氷にぶつかる。
あ!?氷!?あいつの魔法か!だったら上に…。
そして上に飛ぼうとしたが、足が動かなかった。
う、動かねぇ、バインドか…!まずい!急いで解除しねえと!
俺はなんとかバインドを解除するが、時すでに遅く、俺はガウィールの突進に当たる、体に凄まじい衝撃が走り、体が吹き飛ぶ。
【物理耐性のLvが2から3へと上がりました】
あ…が…やばすぎる…だろ…なんつう威力してんだよ…くそが…これがスピードと攻撃バフを得た突進…やべぇ、立てねぇ…、今体力どれくらいだ…?
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ヴァルド
Lv 35/50
HP 39/313
MP 83/231
攻撃力 239
防御力 280
魔力 193
素早さ191
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あれだけで体力がこんなに減ってやがる…どんな威力してんだよ…。
そう考えていると、気配感知でガウィールとガウィルアが近づいてくる気配を感じる。
あいつらが近づいてきてやがる…立たねえと…でも体が痛みで動かねぇ…。
少しずつだが、確実に気配が近くなっていく。
俺はドラゴンだぞ…自分から縄張りに入って蜥蜴なんかにやられるドラゴンがどこにいやがる…?あの悪魔もどきを倒すって決意したんだ!俺は!こんなとこで死ねないんだよおおおお!!!!
【特殊スキル、火事場の馬鹿力が発動しました】
【称号、不屈の精神を獲得しました】
【称号不屈の精神により、特殊スキル、不屈Lv--を獲得しました】
そのメッセージが頭に響き、俺は立ち上がる、立ち上がると同時にガウィールとガウィルアの姿が見える。
来やがったか…今の俺のステータスを確認しておくか。
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ヴァルド
状態 火事場
Lv 35/50
HP 39/313
MP 83/231
攻撃力 239(+69)
防御力 280
魔力 193
素早さ191(+57)
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めちゃくちゃ上がってるな…これなら勝てる…あいつらをぶっ潰すには十分だ。
俺はガウィールとガウィルアの方へ向き、思いっきり咆哮をあげる。
「グガアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!」
俺の咆哮に合わせ、風が吹き、土煙が起きる。
さっきの俺と同じように行くと思うなよ!お前らを俺は全力で捻り潰してやる!
俺は翼を広げガウィールに急接近し、ドラゴンパンチでガウィールをぶん殴る、ガウィルアが魔法を撃つが、俺はそれを翼風刃で相殺する。
「ギャオオオオン!!」
ガウィールが俺へと駆けてくる、俺もガウィールに駆ける。
殴り合いをご所望だったら思う存分してやるぜ!オラァ!
俺はガウィールにドラゴンパンチを撃つ、ガウィールはドラゴンパンチにあたり吹き飛ぶ。
【ドラゴンパンチのLvが3から4へと上がりました】
「ギャオオン!!」
そしてガウィールが吹き飛んだ瞬間、ガウィルアの咆哮と共に、大量の魔法が俺目掛け飛んでくる。
なるほどな、この魔法の隙を作るために敢えて俺の攻撃を受けやがったか、流石にこの規模はいくらなんでも避けれねぇ、避けれねえんだったら、やってやるよ、魔力なんざくれてやる、俺の全魔力で撃ち落としてやるよ。
俺は残っている魔力全てを翼に込めて、翼風刃を乱射する、俺の翼風刃がガウィルアの魔法を相殺していく。
【翼風刃のLvが3から4へと上がりました】
「ギャオッ!?」
俺はガウィルアが驚いている内に速攻で近づき、爪を振るう、直前で補助魔法を自分にかけるが、火事場状態の俺の攻撃を受け切れるはずがなく、ガウィルアの体を引き裂く。
「ギャオオオオン!!」
ガウィルアが痛みで叫ぶ、それを聞き、ガウィールが怒号を上げ、俺に迫り来る。
「ギャゴオオオッ!!」
へっ、パートナーを傷つけられて怒り心頭見てえだな、だが冷静さを欠いちまったら勝てるもんも勝てねえぞ!!
俺はガウィールに近づき、ドラゴンクローを振るう、ガウィールはそれを避け、左腕に噛みついてくる、俺は噛みついたガウィールを右腕で捕まえ、空中に飛び上がる。
俺に噛みついたのは失敗だったな、空中なら翼がないお前は何も出来ねぇ、終わりだ。
俺は空中でガウィールを引き剥がし、上に投げる、俺は空中に放り投げられたガウィールの上まで飛び、回転して尻尾を当ててガウィールを叩き落とす。
「ギャゴオオオオッ!!!!」
ガウィールが叫びながら落下していき、地面に激突する、ドゴォン!という音と共に血と内臓が飛び散り、地面が割れる。
【経験値を1213得ました】
【ヴァルドのLvが35から44へと上がりました】
ふう…片方は倒した…あとは残ってる方を倒すだけだ。
俺はガウィルアの方を向き、ガウィルアに近づく。
「ギャ、ギャオン!!」
ガウィルアが魔法を撃って来るが、それを避けガウィルアに近づき、首元に爪を振るう、ガウィルアの首が切断され、体が動かなくなる。
【経験値を876得ました】
【ヴァルドのLvが44から50へと上がりました】
【LvがMAXまで上がった為、進化が可能です】
勝った…俺は勝ったんだ、2対1で勝ってやったんだ、やってやったんだ…!うおおおお!!!勝ったぞおおおお!!!!
俺は2対1で勝てたという事実に歓喜する。
いやーかなり危なかったな…あの突進はやばかったぜ…さて、自分のステータスを確認するか。
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ヴァルド
状態 火事場
Lv 50/50(MAX)
HP 19/346
MP 2/231
攻撃力 269(+69)
防御力 307
魔力 218
素早さ 223(+57)
ランク D+
特殊スキル
【鑑定Lv--】【野生の勘Lv--】【竜鱗Lv1】
【アナウンスLv--】【飛行Lv3】【硬鱗Lv1】
【火事場の馬鹿力Lv--】【気配感知Lv3】【不屈Lv--】
耐性スキル
【物理耐性Lv2】【魔法耐性Lv2】【酸耐性Lv1】【毒耐性Lv1】【麻痺耐性Lv3】【落下耐性Lv1】
攻撃スキル
【ドラゴンファングLv3】【ファイヤブレスLv4】【ドラゴンクローLv3】【ドラゴンパンチLv4】【ドラゴンテイルLv4】【翼風刃Lv4】【スカイダイブLv1】【ウィングアタックLv2】
魔法スキル
称号
【転生者】【勇敢な者】【追跡者】【下剋上】【不屈の精神】
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体力ギリギリだし魔力はまあすっからかんだな…まあ何はともあれ、とうとうLvMAXだ、これで進化できる、二度目の進化の時だ、これで進化して、あいつをぶちのめしてやる、待ってやがれよ…。
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