5話:死の恐怖

だが、押し切ってやると言ったが、油断は禁物だ、あいつの毒のスキルはやべぇ、喰らっちまったら当然だがただじゃ済まねえ。


「ギャバララララ!!!」


ガルブロラは叫びながら俺に向かってブレスを吐いてくる、それを俺は体を捻り躱す。


「ギャバララララ!!!」


ガルブロラは俺に近づき爪で引き裂こうと腕を振るう、俺はそれを冷静に回避する。


はっはっは!!そんな攻撃じゃ俺に攻撃を当てれねえぞ!!ステータスは高くても動きが単純なら避けることくらいできらぁ!!


「ギャバラララ!!」


ガルブロラはイラついた様子で俺に攻撃をする、俺はその攻撃を躱しドラゴンクローで奴の体を引き裂いた。


「ギャバララァ!!」


【ドラゴンクローのLvが1から2へと上がりました】


だが引き裂いた瞬間俺の爪に焼けるような痛みが走る。


熱っ!クソ、なんだ!?これは…毒か!?そういやこいつ体に毒を持ってやがったな…しくったな…。


「ギャルルルル…ギャバララララララ!!!!!」


ガルブロラは俺から距離を取った後、俺目掛け毒液を大量に発射する。


んな!?乱射かよ!こんなん避けきれねぇだろうが!!


俺はファイヤブレスで毒液を蒸発させ防ぐ。


【ファイヤブレスのLvが1から2へと上がりました】


危なかったがなんとか防ぎ切った…こんだけ撃ったんだ、流石にMPもかなり減ったろ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ガルブロラ

Lv 22/45

HP 89/167

MP 66/114

攻撃力 101

防御力 96

魔力 88

素早さ 74

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

予想通りかなり減ってやがる、このままMPが枯れれば俺の勝ちだな。


そう思っているとガルブロラは俺に接近し、跳んで腕を俺目掛け振り下ろす、俺はそれを後方へ跳んで避ける。


安直だな、そんな攻撃当たるわけねえだろ馬鹿がぁ!!


そう思っていたが着地した瞬間、足に触手の様な物が絡まり、俺の足を固定する。


あ?なんだこれ!?触手!?しかもこの触手、クソ痛ぇ!この痛みはさっき爪で感じた時の痛みか!?まさか…!


俺はすぐさまガルブロラのあるスキルを鑑定する。


【ポイズントラップ】

【MPを消費することで自分の近くに毒の罠を設置する、これに獲物が掛かると毒の触手が敵を捕まえる】


やっぱこれか!!くそ!最初に鑑定しておけば良かった!!トラップだからこんな戦闘中に設置出来ないと思って鑑定をしなかったのが裏目に出ちまった!


そう考えているとガルブロラは口から毒液を俺に向かって発射する、動けない俺の体に毒液が直撃し、体に焼けるような鋭い痛みが走る。


「ゴガアアア!!!!!!」


【耐性スキル、酸耐性Lv1を獲得しました】


熱ぃ!!!痛ぇ!!!今まで受けたどの攻撃よりも痛ぇ!!なんて強さだ…!俺の防御を軽々突破してきやがった…!


そんなことを考えている内にガルブロラは毒液を口の中に溜める。


まずい!これ以上喰らうのは避けるべきだ!


そう思った俺はポイズントラップ毎地面を抉りなんとか抜け出す。


くっそ…足にも毒の痛みがある…厄介すぎんだろ…!


そんなことを考えているとガルブロラは毒液を俺に発射する、俺は翼を広げて飛んで避け、距離を取り、自身の状態を確認する。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ヴァルド

Lv 8/50

HP 86/129

MP 25/78

攻撃力 88

防御力 104

魔力 65

素早さ71

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

結構削られちまった…だがこの程度のダメージで済んでるのは防御力のおかげか…。


「ギャバララララ!!」


そう考えている間にガルブロラが俺に接近してくる。


っち!きやがった!これでも喰らいやがれ!


俺はドラゴンパンチを撃つが、それをガルブロラは軽々跳んで避ける。


「ギャバラァ!」


ガルブロラが俺に噛み付いてこようと口を開ける。


へっ、俺が考えなしにドラゴンパンチを撃つとでも思ったか!!本命はこっちだ!!


「グガアアア!!」

「ギャバァ!」


俺はガルブロラを右腕で掴み思い切り地面へ叩きつける。


掛かったな阿呆めが!このまま連撃を叩き込んで…


「ギャバッ!」


ガルブロラは俺の方へ毒液を発射する、至近距離だから避けれるはずもなく、顔に毒液が直撃する。


「グガアアアアア!!!!!!!!」


痛ぇ!痛すぎる!!目が焼ける!!!


その隙にガルブロラは俺にドラゴンテイルをする、俺はガルブロラのドラゴンテイルで吹き飛び、木にぶつかる。


く…そが…!なんつう威力だ…!片目が見えねぇ!まずい…本当にまずい…!あいつのペースに呑まれてる…!なんとかしねえと…。


ひとまず俺は自身の状態を確認する。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ヴァルド

Lv 8/50

HP 48/129

MP 25/78

攻撃力 88

防御力 104

魔力 65

素早さ71

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

HPもかなり削られちまった…ここからは1発も喰らえねぇ…。


そしてガルブロラは再び俺に接近してくる、俺はガルブロラから距離を取るように動き、チャンスを伺う。


迂闊に動いたら今度こそ殺される…!慎重にいかねえと…てか…なんか体が動かしにくいような…なんなんだ?


俺がそんなことを考えている内にガルブロラが俺へと接近し、毒液を発射してくる、俺はそれをファイヤブレスで相殺させる。


これだけは喰らっちゃダメだからな!出し惜しみしてらんねぇ。


そんなことを考えているとガルブロラは息を吸い込み、毒の霧を口から噴射する。


毒霧!?ゴホッ!少し吸っちまった!


俺は急いで翼を羽ばたかせ、霧を払う。


少し吸っちまったが、この程度なら問題はねぇ、それより目的はなんだ?目眩しか?


俺はガルブロラがどこにいるか辺りを見回し探す、霧で目眩しは出来たはずなのに何故かガルブロラは俺を遠くから見ている。


な、なんだ?まさか俺が毒で死ぬのを待ってるってのか!?


俺は慌てて状態を確認する。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ヴァルド

Lv 8/50

HP 48/129

MP 18/78

攻撃力 88

防御力 104

魔力 65

素早さ71

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

いや…毒にはなってねえな…じゃあ一体なんなん…。


【耐性スキル、麻痺耐性Lv1を獲得しました】


あ?麻痺?そんなんしてねぇ…。


そう思った瞬間、突如体の力が抜け、俺は地面にひれ伏す。


あ…?ち、力が入らねぇ…立てねぇ…一体どういうことだ…?あの霧で麻痺になったってのか?だが,だとしても流石に立てなくなるほどの麻痺になるほど吸っちゃいねぇ…、一体なんで…。


そこまで思い、俺は思い出す。


待てよ…?そういやさっきから体が動かしにくいと思ってたが…まさか…顔にかかった毒液に麻痺毒が含まれてたのか…!?まあそれは置いといて…この状況、かなりやべぇ…。


ガルブロラは俺を見ながら気味の悪い笑顔のような顔をしながら俺にゆっくり近づいてくる。


動け!動いてくれ俺の体!!


俺はなんとかして体に力を入れようとするがそれでも力がまともに入らない。


くそ…終わりか…?俺は死ぬのか?こんな転生してすぐに、こいつに殺されちまうのか?嫌だ!!そんなの嫌だ!!動け!!動くんだ!!俺の体あああ!!!!


ガルブロラが俺の目の前に立ち、ゆっくりと口を開いた…。


















  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る