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その後、無事に地獄の質問責めの夕食が終わり、今日、色々あったので早めにテントで休む事にした。


次の日、テントから出て騎士達に挨拶すると

「今日から本格的にウサギ駆除始めますよ、勇者様も是非ご協力をお願いします」

とジョンに頼まれた。今日からかー、まあ、お小遣いの為に張り切っていきますかと気合い入れて

「分かりました、何を手伝えば良いのでしょうか」

「そうですね、柵の作り替えの方は私達のチームがやりますので勇者様はウサギの通り道を調べてください、そっちの方が人手が欲しいと思いますので」

「分かりました、でも意外ですね、騎士ならもっと凄い方法でやると思いました」

「凄い方法ってどんな想像してたか分かりまりませんが、魔法とか使うと森に被害が出る可能性がありますので」

と言われて、確かにそうだなぁと思いながら

「あの、人手が欲しいというのならエーミルを手伝わせても良いでしょうか」

と騎士の仕事を見るのはエーミルの為になりそうだなと思いながら提案するとジョンは温かい笑みで

「もちろん良いですよ、この機会にどんどん仲を深めてくださいね」

と応援されたのでまあ良いかと思いつつ受け流して、作業の細かい話をしていく。


話が終わり、ジョンに温かい目で見られながらエーミルを迎えに行く事にした。

迎えにいき玄関をノックするとクミルが出てきた。

「あら、こんにちは、もしかしてデートのお誘い?」

と笑いながら冗談?を言ってきたので俺は笑いながら

「違いますよ、エーミルが騎士を目指しているって話を聞いたので騎士の手伝いをすれば何かの参考になるかなぁと思いまして」

「そういう事ね、分かったわ、今から呼ぶわねエーミル、セインが来てるわよー」

と呼ぶとエーミルが歩いてこちらにやってきて

「なんか、用か?」

「こら、なんか用か、ないでしょう、失礼でしょう」

「分かったよ、でセイン俺に何か用か」

とさっきとあまり変わっていない聞き方に母親が呆れていたが俺は気にせず

「エーミルに騎士の仕事を手伝わせようかなと思って」

と提案するとエーミルの顔がいい表情になり

「本当か、今すぐ用意するから待ってろ」

と走ってどこかに行ってしまう。

「セイン、ごめんなさいね」

「いや、良いですよ、嬉しいのが伝わってきたので来た甲斐がありました」

と言うとクミルの顔が笑顔になり

「セインがうちの子になるのも近いわね」

と冗談?を言っていたが俺は気にせずエーミルを待つ事にした。



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