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俺が勇者である証明するために騎士達の所へ向かうとジョンがこちらに気づき手を振りながら
「勇者様、流石ですね」
と少し下卑た笑い方をしていた。大人ってこういう話好きだよな、まあ俺もからかう側なら好きだけど
「エーミル、ごめん、多分さっきの事みたいになる」
とあらかじめエーミルに注意しておくと
「さっき見たいな事になるってどういことだ?」
と意味が分からないのか少し首を傾げていた。まあ注意したしいいかなと思い
「すみません、ちょっとだけお手数かけますが俺が勇者である事を証明してくれませんか」
とジョンに頼むとジョンはニカっと笑いながら
「分かりました。それにしても、勇者様も普通の男の子なんですね、安心ました。では可愛いい彼女さんにセイン様が勇者様である事を証明して差し上げましょうか、と言ってもどう言えば証明になるか、ああそうだ勇者様のこれまでの活躍を話しますね、では勇者様の華々しい英雄譚を語ります、更に惚れる事間違い無しですよ」
とエーミルは何か気づいた様に苦笑いをしていたので俺は小声で
「すまない、こういう事になるって思って無かった」
と耳打ちするとエーミルは苦笑いしたまま
「いや気にしてないよ、しかしお母さんだけじゃなかったんだなぁこういう話の好きなの」
と呆れてため息をつく。
その後、ジョンは大分誇張しながら、俺が勇者であるという事を語り始めた。
そんな大層な事してないのになと恥ずかしくなりながらも聞いていると
「以上が勇者様の英雄譚です。これからも更なる活躍が見込まれますよ、籠絡するならなら今のうちです」
とエーミルに俺の将来性を宣伝してくる。するとエーミルはこちらを見て
「お前、大人の盗賊とも戦った事もあるのか、すげーな」
「なり行きでね」
「すげーよ、大人2人に対して勝つなんて」
と盛り上がっているとジョンがニヤニヤしながら
「どうです、今日一緒にテントで勇者様と泊まりませんか」
と完全にあれな発言をしてきたので俺は慌て
「ああ、そうだ、エーミル、騎士になりたいんだって、騎士のなり方教えてあげてよ」
と話題を変えるとジョンはニヤついたまま
「ああ、そういことですね、分かりました」
と何か違った事を考えているがまあさっきの話題よりかはマシかと思っているとジョンは少し真面目な顔をして
「騎士のなり方ですね、まあ騎士になるには簡単に言えば試験ですね、剣技はもちろん、教養、魔法、礼儀作法などの項目があり結構難しいですよ、まあ難しいって言っても俺なんかがなれるくらいですから君、ああすまない、名前は何て言うんだい」
「エーミルです」
「エーミルにもきっとなれるさ、仲間になれる日を楽しみに待っているからさ頑張るんだよ」
と優しく言うとまたニヤつきだし
「勇者様、良い人見つけましたね」
とからかってきたので俺は受け流しておく。
その後も試験について細かに話していると空が暗くなってきたのでエーミルが帰ろうとしたので俺は家まで送る事にした。
何やらジョンがニヤニヤしていたが気にせずにエーミルを家まで送り届け、ジョン達の所へ戻ると騎士達が俺の事を見ながら温かい笑みを浮かべていた。
この後の食事で質問責めにされるなと先が思いやられるのであった。
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