王国特訓編 13話

クロークの誘いに乗り、食堂に着くと、大勢の兵士が座っており、

「二人とも人が多くて、大丈夫かい、もし駄目なら私の部屋に運ばせて食事をしよう」

「俺は大丈夫だけど、シェリーは?」

「私も大丈夫だよ」

と言うとクロークは頷き、

「では、食事をしようか」

と歩きだしたのでついて行くと、クロークが

「ここの食堂のシチューは絶品でね、いつも食べているんだ、君たちも食べてみないかい」

と言ってきたので楽しみだなと思っていたらシェリーが

「本当、本当、早く行こうよ」

と急に走り出したので、クロークと俺は

「危ないよシェリー」「走っちゃ、ぶつかるぞ」

と注意したが時すでに遅く、シェリーが誰かにぶつかってしまいこけてしまった。


こけたシェリーの元に急いで行き

「大丈夫か、怪我していないか」

「うん、大丈夫だよ、それよりも謝んないと」

と言い、シェリーはぶつかった人に謝り、ぶつかった人は笑って許してくれたので俺たちはそのまま注文しに行く事にした。


注文を終えた俺たちは空いているテーブルを手分けして探していると一人で食事しているマルコスを見つけ

「マルコス、ここに座っても良い」

と尋ねるとマルコスはこちらを向きながら

「良いぞ、セイン、今から食事」

と言い終わる前に不自然な形で会話を終え、俺に小声で

「クローク様もいるのか、苦手って言っただろう」

と言われたので俺も小声で

「だって、他の所、空いてないんだぞ」

「そうか、仕方ない、座って良いぞ」

と言ってくれたので俺は後ろにいた二人に席を見つけた事を伝え、座る事にした。


座って食事をしていると、クロークが

「マルちゃん、今日もお仕事、ご苦労様、ちゃんと頑張って偉いね」

と言うとマルコスは頬を掻きながら

「任務ですので」

と短く答えた後、しばらくするとマルコスは早く食事を終え

「私はこれで仕事に戻ります」

とマルコスは何処かへ行ってしまった、何処かに行ってしまったマルコスを見送ったクロークは寂しそうな顔をしていた、するとシェリーが

「どうしたの?」

「いや、こどもの成長は嬉しいやら、悲しいのやらと思ってね」

と言うと、シェリーは不思議そうな顔をしていた。


その後、俺たちは食事を終えて、クロークと別れ、自分たちの部屋に戻り、明日の為に休む事にした。

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