王国特訓編 10話
部屋に戻った後、俺たちは明日の特訓の為にすぐに寝た。
ドン、ドン、ドン
とドアを叩く音がなったので、起きてみると、ドアの外から
「セイン、今日から特訓だぞ、寝ていないでさっさと起きろ」
と仕事モードでは無いマルコスが起こしに来たので、もうそんな時間かと思い、魔法の特訓をするシェリーを起こそうと
「シェリー、もう朝だよ、シェリーも特訓するんだろう」
と言うと特訓の言葉に反応したのか、元気良く起きて
「セイン、今日から特訓頑張ろうね」
と言ってきたので俺たちそれぞれ準備をしてドアを開けた。
ドアを開けると
「やっと、起きてたか、セイン、速く行くぞ、ってなんでシェリーが一緒にいるんだ」
とマルコスは後ろにいたシェリーに疑問を思って聞いてきたので、俺は昨日あった事をマルコスに説明した。
「なるほど、シェリーは魔法を覚える為にクローク様の元で特訓したいんだな」
とマルコスは納得した顔で説明した事をまとめていると
「よし、じゃあ、面倒だけどシェリーをクローク様の所に預けてから特訓しますか」
と言ってきたので、シェリーが申し訳なさそうに
「マルコス、仕事増やしてごめん」
と謝るとマルコスは手を振って
「シェリー気にするな、そのーこっちのあれだからな、それじゃ、さっそく行きますか」
とマルコスが返事な返事をして、歩き出したので俺たちはついていく事にした。
クロークの部屋の前に着くと、マルコスはドアをノックし
「急な訪問、すみません、クローク様、シェリー殿をお連れしました」
と仕事モードで挨拶すると
「ちょっと待っててね、マルちゃん、今行くから」
とクロークから返事が返ってきた、しばらくするとクロークがドアから出て
「マルちゃん、お待たせ、シェリーを連れて来てくれたのかい、マルちゃんは仕事ができるねー」
としみじみとクロークが言っていると
「シェリー殿を連れてきた役目は終わったのでこれで私は失礼します、ではセイン殿、特訓へと参りましょう」
と何故か早めに立ち去って行ったので俺は慌ててマルコスに着いて行った。
特訓場に向かう途中、さっきの事が気になったので、マルコスに質問する事にした
「マルコス、さっき変だったけど、どうしたの?」
と言うとマルコスは難しい顔をしたので聞くのは無理かなと思っていたら
「ここで答えなくても、セインは何度も聞きそうだしな、答えてやるか」
と言ってきたので、俺は歩きながらマルコスの話を注意深く聞く事にした
「俺が生まれた時にな母親が死んでしまってな、父親は王国の団長で忙しいかったから、誰が世話をするんだという話になってな、その時に手を挙げて世話をしてくれたのがクローク様なんだ、だからな、なんというかな、この歳で恥ずかしいとは思うんだけど、接し方が分からないというか気恥ずかしいというか、まあそんな所だ」
と説明されたので俺は思わず笑ってしまった、笑っていると
「そうだよな、おかしいよな」
といつものマルコスと違い、落ち込んでいた。
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