旅立ち 3話

何かにぶつかったので前を見てみると、マルコスが立っていた

俺は安心して

「マルコス、後ろに、ゴブリンいるから助けて」

と助けを求めたら

「分かってる、俺の後ろに隠れときな」

と言われたので、俺は急いでマルコスの後ろに行くと、ゴブリンがそのまま追って来てマルコスと相対する形になり、マルコスとゴブリンがしばらく睨み合っていると、先にゴブリンが突進してマルコスに襲いかかる、その瞬間、マルコスはいつの間にか抜いていた剣でゴブリンを一刀両断した。


その姿を見てカッコいいと思っていると

「セイン、どうしてこんな所にいるんだ」

とマルコスは少し怒った様な顔して言ってきたので

「一人だけ作業しないのは居心地悪くて、騎士に頼んで仕事をもらってここに来たら、ゴブリンに襲われて、何とか逃げて来たんだ」

と正直に事の経緯を説明すると

「すまないな」

と突然マルコスが謝って来たので、てっきり叱られると思っていた俺は慌て

「何で謝るんですか、ここに来たのは俺の責任ですよ」

と答えると、マルコスは

「作業が欲しいって、セインが言っていたのに、作業を与えなかった俺のミスだ、すまない。だけど作業をする時一言俺に言って欲しかった」

と言われ、一言無かったのは俺のミスだよなーと思いつつ

「マルコスに一言言わなかったのはすみせんでした」

と謝ると、しばらく沈黙が走る、するとマルコスは頭を少し掻きながら

「駄目だ、駄目だ、やっぱり俺こういう話は苦手だなー」

と予想もしていない発言をしたのでビックリしていると

「急にすまないな、叱られるのは慣れているけど、叱るのは慣れてなくてな」

とマルコス少し笑いながら言うと、

「団長が叱るの苦手ってどういうことですか」

と疑問に思い、つい言葉に出てしまった

「王国軍が真面目過ぎて、俺が叱る時がなくてな、それで俺は叱るのが苦手なんだ」

と少し笑いながら答え、続けて

「さて、この話はもう辞めにしようか」

と笑顔でマルコスが俺に手を出して提案すると

「僕も叱られるのは苦手なので辞めにしましょう」

と笑顔でマルコスの手を取った


話が終わったので二人でテントに向かっているとマルコスが

「そういえばセイン、ゴブリンと対峙して傷一つ無く、逃げれたな」

と言ってきたので、

「無我夢中で戦っていたので、良く覚えて無いんだ」

と嘘をつくと

「無我夢中で無傷とは大したもんだな、これは鍛えがいがあるかな」

と期待していたので

「訓練の時はお手柔らかに頼みます」

と頼むとマルコスが笑っていた

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る