情けは人の為ならず。巡り巡った縁が一人の少年とその周囲を幸せにする物語

大変心が温まる作品です。しかし夜中などのセンチメンタルな時間に読むことは感動による涙腺の崩壊につながるので自己責任でお願いします。


悪意により一人の少年に向いてしまった数多の銃口。マジョリティの暴力に晒され、追い込まれてしまう少年。しかしそんな彼を彼の身近な人たちは見捨てませんでした。それは彼が今まで周囲の人を大切にしてきたからです。彼が広げた優しさの輪は波紋のように大きく広がり、やがて帰ってくる。周囲を大きく巻き込み、たくさんの人が一人の少年のために悪意と戦い、また少年自身も周囲の助けを経て成長していく…そんな作品になります。読み手をワクワクさせるような書き方が素晴らしくドラマを見ているような感覚でした。怒涛の展開であっという間に読めてしまうため、「あれ、続きは?」と思ってしまうような素晴らしい作品でした。作者様も、読んでいてとても心地の良い時間をありがとうございました。