第7話 鎧族出陣①
3体の怪人達との戦いから一晩後、体力を激しく消耗していたライはまだ疲労感が残るが回復していた。そして今EGEST基地にて大人達から詰問されていた。それは自分もメガフィス帝国と戦うと言い出したからだ。
「何であんな危ない真似をしたんだ?死んでいてもおかしくない状況だったんだぞ。」
EGEST日本支部司令の早川がライにことの重大さを話す。
「君が死んでしまってはお母さんもお爺さんもそして、メガフィスに囚われているお父さんも悲しまれるぞ。」
「いっ、いやオイラはその…」
ライは早川の真剣な眼にどもってしまう。早川は言葉を続ける。
「とにかく君はすごい力を持っているが奴らは君のその力を狙って来る、奴らと戦うのは我々に任せてくれたほうが安全だ。」
ライは意を決して発言する。
「でもオイラはやりたいんだ。自分で父さんを助けたいんだ。」
「しかし君はまだ子どもだ。これから君を待っているのは想像もつかない恐怖だ。それに耐えられるとは思えないし、子どもを危険な目にあわせるのは我々の意に反する。」
黒部が間に入りハッキリとした口調で諭す。でもライも負けてなかった。
「それでもやる、この力正しいことのために使いたい。父親を助けたいのは正しくないことなの?」
「あんたねぇ!!そう言うことじゃなくて…」
痺れを切らした伊織がビシッと一言言おうとしたとき、
「あの…息子の思う通りにしていただけませんか?」
麗が早川に提言する。
「お母さん何を仰られるのですか!」
早川はまさかの一言に驚きを隠せない様子だった。
「この子はあまり自分を押し通すことがない子です。何でも他の人を優先させて自分のことは後回し、子どもなのに子どもじゃないみたいに…そんな息子がここまで譲らないのはこの子なりに何かがあるのでしょう、ですから納得いくまでやらせてください。」
麗は頭を下げてお願いする。その姿を見て早川は困ってしまう。
「桂さんどうしましょう?」
英丸に意見を求める。
「ワシもライごここまで頑固なのは見たことない。ここほやらせるだけやらせてみてほしい。わワシかりも頼む。」
英丸からも頼まれて早川は渋々といった様子で
「わかりました。ではまずパワードスーツを着る隊員が受ける訓練を受けて貰います。それを全てこなせば特別隊員として認めましょう。」
ライは早川の条件を理解し、静かに頷く。早川は屈強な体や優れた運動神経を持った者でもリタイアする訓練に不思議な力を持っていても少年に耐えられるわけない、これで諦めてくれれば良いそう思っていた。
場所は変わりメガフィス帝国の前線基地、そこでは3体も犠牲になってしまったと報告が入ってきて騒然としていた。
「何たる事だ!3つの一族から精鋭を送り出したのに全滅するとは」
フレオーンがまさかの事態に驚きを隠せないでいた。
「報告によれば御使いが倒したのはカミキリだけで他は人間達が倒したらしい。」
「人間を甘く見ていたけどやるもんだねぇ」
ボルダーとグリモワがことの詳細を振り返る。
「いや、人間共は加勢が加わったそうだ、それまでの1対1の勝負ではテントウやサラマンダーが有利だったそうだ。」
シュタールがより詳しい詳細を付け加える。
「つまり、人間達を倒せればあとは御使いを集中的に攻擊すればいいのか。」
「よしならば獣族からムササビを出そう」
フレオーンが自分の一族から精鋭を出すことにした。
「ならうちからはナメクジでもだそうかね」
グリモワも自分の一族から精鋭を出す。
広間の上から人間ほどの大きさのムササビが、床から謎の物体が這うように現れ、それが人型のナメクジになった。
「お任せください。」
「我ら必ず御使いを倒してご覧に見せます。」
2体の怪人は跪き、将軍達に使命を全うすると誓う。
「今回は私からも一人送ろう。」
シュタールがそう言うと皆期待をするような目で見つめる。
「ほぅ、鎧族から鎧族からも精鋭を出すか…一体誰を?」
ボルダーが尋ねる。鎧族はメガフィス帝国のなかでも高い実力を誇る。そこに属する一人ひとりが強力な力を持っている。故に鎧族は最強の軍団と呼ばれている。
「オニサザエ」
シュタールが呼ぶと何処からともなく人間以上の大きさのサザエ貝が転がってきた。シュタールの前まで来ると中からヌルッと恐ろしい顔で緑色の上半身だけの鬼が出てきた。
「お呼びでしょうかシュタール将軍」
オニサザエがシュタールに尋ねる。
「ウム、龍王装甲が現代に現れたのは知っているな。奴を倒すのにお前の力を借りたい。」
「お任せください。必ずや御使いを倒して鎧を持ち帰って見せます。」
オニサザエはシュタールに頭を下げる。そしてムササビとナメクジの方に顔を向ける。
「お前たちが今回のチームかよろしく頼む」
オニサザエからの挨拶に面食らったように二人は顔を見合わせる。
「ああぁ、よろしく」「よろしく」
「では俺は先に行く。」
挨拶を済ませるとオニサザエは再び身体を巻き貝の中に入れて、ゴロゴロと転がり去っていった。
「俺達も行くぞ」「おう」
ムササビは舞い上がり、ナメクジは液体となって、任務に向かった。
ライがEGESTの訓練を開始してから数日が経っていた。マラソンや筋力トレーニング等が主なものだ。ライは常にそれをギリギリの状態でやり遂げていた。ギリギリではあるものの並の成人男性なら泣いて逃げるほどのトレーニング量をこなしており、その様子を見て早川はライが普通の子どもではないと考えていた。
そして実戦演習も行っている。格闘戦の組手や普段は機械や映像技術を用いた訓練だが、ライには“戦う力”より“生き残る力”を身に着けてもらうために実物の武器火器を使った訓練を行っている。相手は黒部、伊織、ネイル、オリビアが相手をしている。判定としてはライの全戦全敗、黒部と伊織に関してはスーツが故障中なのもあるが生身で変身したライを圧倒している。
「イテッ、イイテテテッ!」
伊織にきれいな一本背負いを決められた後変身が解かれ、大の字で倒れる。
(何とか今日もプログラムをやり切った…)
首の皮一枚そんなギリギリで訓練プログラムを日々こなしている。
訓練を終えたライは地下のリニアに乗り、あるところで降りる。スロープを登って、扉を開けると
「あら、ライお帰りなさい。」
麗が出迎えてくれた。地下リニアはライ達の新しい住宅に繋がっていたのだった。ここはEGESTがライ達に提供した住宅で、特別隊員となったライが基地に通えるようにリニアで繋がっている。緊急時には基地へ避難も出来る。
「おっかえりー、先に先にご飯食べてるよー」
食卓には伊織が料理をモグモグと口いっぱいに頬張っていた。
(もうこの人居る…)
さっき自分をふっ飛ばした相手が平然と自分の家で食事をしているそれを怪訝に思いながらも食事の準備ををする。
「お邪魔してるわ、ライ」
伊織の隣に座っている金髪ボブショートの女性が続けて声を掛けてくる。
「あ、オリビアも来てたんだ。」
ライは伊織とは打って変わってにこやかな顔をする。彼女こそ先のエレキテントウとの戦闘で黒部の救援に来た女性その人であった。
メガフィス帝国が襲って来るのを見越して新しい家には充分な防衛機能が備わっているが、念には念を入れてEGESTの隊員の誰かが滞在することになっている。
「隊長やネイルは?」
ライは席につき夕食を食べながら伊織に聞く
「あの二人は妻帯者だから自分達の家、ったくネイルなんか私と同い年なのにもう結婚してるんだから…」
人の幸せにケチをつけるようにぼやく伊織
「確か相手はハイスクール時代の教師だったはずよ」
オリビアは以前ネイルから結婚相手のことを聞かされていたようだった。
「ハイスクール…?って確か高校だよね、母さんも高校の先生だよ。」
「ええ、プロフィールを見させてもらったときに知ってるわよ、科目は…」
「体育です。昔から体を動かすのと人にものを教えるのが好きで」
「父さんも母さんの教え子だったんだよ。昔も今も授業が楽しいって生徒から人気なんだよ。」
母のことを自慢気に話すライ、その隣で照れる様子の麗であった。
「全く世界中で変な決まりが出来てから男は若いうちに結婚するようになっちゃって…」
伊織が再びぼやく。かつて世界中で少女の児童婚、売春が深刻な国際問題になる時代があった。世界中その問題解決の話し合いがなされていた。
その話し合いの゙場にて日本が“男性は自身より生年月日が遅い女性と考えられる限りの男女の関係を行った場合重罪としたら良い”とトンチキな提案をした。それに何故か各国が賛同し、女性は16歳、男性は小学校就学時点で婚姻年齢が適用されるという倫理観がトチ狂ったものも追加され、全世界に法律として制定された。学生結婚をする男性は決して多くはないが少なくもない割合でいる。
この世界の動きは女性の社会進出にも後押ししている。
「この間なんかウチの女生徒がナンパをするのに近くの小学校に行くのを注意したの…」
麗が最近の女子高生の素行の悪いのを嘆く。今は少年にとって治安の悪い時代だった。
女性3人がおしゃべりをしてるなか、パクパクと夕食を食べ終えたライは自分の使った食器を洗い、お風呂に行くのであった。
ここはメガフィス帝国オニサザエ達の前線基地そこでは怪物達の話し合いがされていた。
「さてどう動く?」
ムササビが二人にどうライ達をおびき寄せるか聞く。
「オレの小サザエで人間達の養分を吸い尽くすんだ。これを知った奴は必ず来るだろう。そして小サザエが吸い取った養分は丸々我々のエネルギーに変換出来る。それで一気に叩くのだ!」
オニサザエが自身の能力を使った案を提案する。
「俺は賛成だ」
ナメクジがオニサザエの考えに乗っかる。
「よし、では近くの人間の町に出向き作戦を実行しよう。」
ムササビも賛同したところで3体の怪人は動き始める。
「ナメクジ、少し良いか?」
オニサザエがナメクジを引き止める。
「どうかしたか?」
「お前の溶解液を見せてもらえないか?それを参考に御使いとの戦いで技を考えたい。」
「わかった、付いて来い。」
オニサザエは打倒龍王装甲の為、ナメクジの能力溶解液をヒントに新しい力を得ようとしていた。
オニサザエ達の前線基地から一番近い町にやって来た。建物の屋上から周囲の様子をうかがっていた。
「よし、始めるとしよう。」
オニサザエは殻に籠もる、そして殻の口から小さなサザエ貝が無数に出てくる。そのサザエが大勢の人の身体に貼り付く。
「きゃぁぁぁー!!」
「なんだコレ?!!」
顔や足、胸などにくっついたサザエ貝はやがて人間の養分を吸い取るようになる。
養分を吸われた人間達はミイラのように枯れていき、終いには麻袋を被った棒人形な姿になっていく。
「にげろ、逃げろー!」
「ぎゃあああぁ!」
町は阿鼻叫喚、絶叫、断末魔そへで溢れかえっていた。
そして30分ほどで町から人の声が消えた。
程なくして小サザエがオニサザエのもとに戻って来る。
「うむ、この町はこれで全員か…」
「次に向かうとしよう」
三人は次の町へ向かって行った。
ライは絶賛訓練の最中だった。龍王装甲に変身したライは金髪の青年からさそり固めをかけられていた。
「もう無理、ギブ、ギブアップ!!」
ライは床をバシバシ叩きながら、叫ぶ。
「ヘイ、ここで音を上げてちゃ、メガフィスと戦っていけないぜ。」
さそり固めを決める青年が聞く耳持たんとばかりに更に力をこめる。彼こそ前回の戦闘で伊織を助けた朱色のパワードスーツを纏うネイルである。
「とりあえず今はここまでにして休憩しましょう。」
オリビアが二人に休憩を促す。変身が解け、その場で寝転がるライその全身は汗まみれであった。
ネイルが投げたドリンクをキャッチして勢い良く飲んでいるそのとき。
「!!?」
激しい違和感が身体を走る。ゾワゾワと全身に鳥肌が立つ。そして感じる人の叫び声、人がたくさん墜ちていく そんなイメージが見えた。
奴らが来た。2度も対面してメガフィスの人物達が出す気配は大体覚えた。鳥肌が立つ気持ち悪い感覚それが彼らの気配、今それを感じたことということは何処かに現れたということだ。
その時警報が鳴る。
「あいつ等が来たか!?」
「作戦室へ急ぎましょう」
3人は作戦室に向かって走り出した。作戦室に入ると早川がモニターを眺め状況を整理して待っていた。
「来たか、ポイント7GSで大勢の住人が見るも無惨な姿で死んでいた。数少ない生き残りの話によると巻き貝がくっついてまるで吸血鬼のように人間の精気を吸っていたそうだ。」
「なんて酷いことを…」
オリビアは言葉を失う。
「巻き貝が襲って来る直前に人間とは思えない異形の影を3体見たという証言もある、恐らくメガフィスだろう。」
「こうしちゃ居られないすぐに行くぞ。」
「ウム、そうしてくれ。こちらは黒部、早瀬両隊員がスーツの修理で別任務に当たっている。従って君ら3人に対処してもらうことになる。すまないが大変だとは思うがよろしく頼む。」
早川はライ達3人に頭を下げて頼む。
「了解しました。二人とも行くわよ。」
オリビアが早川に敬礼すると二人に出撃の準備を促す。
「よし、どんな相手かわからないが行ってみるか。」
ネイルもやる気に溢れたように作戦室から出ていく。それに続いてオリビアも作戦室を出る。
ライも行こうとしたとき
「ライ」
早川に呼び止められる。
「何でしょうか?」
「君のお母様は君が戦うことに賛成だと言っていたが、私は今でも納得はしていない。少しでもダメだと思ったらすぐに逃げてくれ、他の二人は気にせず、これは約束してくれ。いいね?」
ライはコクリと頷く。そして走って作戦室を後にした。
龍王装甲に変身したライは地下リニアに乗り、目的地まで来た。町には人は誰一人おらずゴーストタウンになっていた。
ライ達3人は生存者がいないか捜索をしていた。
「やっぱりダメね。急いで町を出た人が数人いたけど町内には誰もいないみたい。生存者はゼロね。」
オリビアが残酷な結果に頭を抱える。
「これだけのことをやり始めたってことはメガフィスは人間を皆殺しにするつもりなのか?」
ネイルは不思議に思った、前回の戦いまでは人々を脅かしていたが死傷者などは出ていなかった。だが今回大量虐殺を行うとは組織の意向なのか、それとも残忍な怪物が個人でやったのか考えを巡らせる。
「ほんとにテレビで観た悪役みたいなことをするんだ…」
ライはメガフィス帝国に対して今まで感じたことのない恐怖を感じた。
周囲を見渡しながら歩いているとき。
ヌチャ…
何か粘り気のある液体を踏んだ感覚がした。
ライは足元を見る。確かに白いドロドロした液体状のものを踏んでいた。
「!!?」
慌てて足を離そうとするが離れない。
「な、なな、なんだコレ!?」
「メェェェナァァァ」
液体は泡立つとともに形を作り、やがてナメクジとなった。
「ワァ!!ふ、ふたりとも来てくれー!!」
ライはオリビア、ネイルに助けを求める。
「うるさい奴、俺達はお前に用があるんだ。」
ナメクジはライを殴り倒す。
「グッうぅぅ…」
地面に倒れたライは空かさず手甲の爪を伸ばし、ナメクジに向けて発射する。
「溶解液発射!」
ナメクジの口から溶解液が放たれ、飛んでくる爪を迎撃する。溶解液にあたった爪は溶けてなくなっていく。
「ならっ!!」
ライは手から衝撃波を放つ、放った勢いで地面を滑りスライディングキックでナメクジの足を蹴る。蹴られたナメクジは顔から倒れる。
その場面を逃すまいとライは素早く立ち上がり再び衝撃波を放ちナメクジを吹き飛ばす。
「ビーッッ!!」
ムササビが滑空して襲いかかって来た。ムササビは右拳で殴って来るがそれを左腕で防ぎ、顔面に連発で拳を叩き込む。頭と肩を抑え膝蹴りを3発入れ、左ストレートでムササビを殴り飛ばす。
「う〜ムムム」
ナメクジが立ち上がろうとしているのを見ると否やローキックを繰り出し、ナメクジを転がす。
「くそっ、かなりやるようだなぁ」
「まさかここまでとは…」
ムササビとナメクジは合流する。意外と手強いライに驚いている。
「ならこれはどうだ!!」
ムササビは口から火炎を吐く。
「うわっ!!」
ライは火炎が当たらないよう動き回り、距離を取って火炎を避ける。
「今だ誘き出すぞ。」
ムササビとナメクジはライに背を向け逃げて行く。
「待てー!」
「どうした!何があった。」
ネイルとオリビアが慌てて駆けて来た。
「怪人二人が出てきて、あっちに逃げた!」
ライが怪物達が逃げた方向を指差す。オリビアとネイルは顔を見合わせ、頷く。
「追うわよ。」
オリビアの声で3人は怪物達が逃げた方向に駆けて行く。
追いかけ始め数分が経ったとき巨大なサザエ貝が飛んできた。
「グラララ…」
アフリカゾウ並の巨体のオニサザエが3人の前に立ち塞がる。
「お前は何者だ!」
ネイルがオニサザエに問う
「俺はメガフィス帝国鎧族のオニサザエ、龍王装甲を倒すために町を襲い、お前をおびき寄せた。」
「何だって!?オ、オイラが目的のために大勢の人達が死んだっていうのか?」
ライは怒りに震える。自分の為に殺された人々への罪悪感と平気で命を奪うオニサザエが許せない感情を爆発させる。
「お前…許さないぞ!」
ライはオニサザエを指差し怒りを口にする。
「ははっ、お前が死ねばもう犠牲は出さずに済む。さぁ、行くぞ!!」
3人の周りをナメクジ、ムササビ、無数の黒い猿人オークコング達が囲む。オークコングの手には剣や棍棒を持っていた。
「かかれ!」
オニサザエの号令で敵が一斉に襲ってくる。
「くっ!」
ライ達は構える。
「ライ、一度ニ複数ノ相手ヲスルノハ戦闘経験ガ無イ今ハ危険ダ。」
ライの頭の中に白龍が話し掛ける。
「何か手はあるの?」
「先ノ戦闘デ得タ電撃ヲ応用スルンダ。」
白龍の助言からライは両掌に電撃の弾を発生させ、それをオークコングの集団に投げる。弾は網状に変化しオークコング達に掛かる。
バチバチバチ
網にかかったオークコング達は電撃でダメージを受ける。そこに拳で無数のオークコングを倒していく。ネイルもスーツ前腕部からビームを放ち、オリビアは近くに設置しておいた武器コンテナからハンドガン二丁を呼び出し応戦している。
銃を携えたオークコング数体がライ目掛けて発砲する。それを地面に伏せて回避し、爪を飛ばし反撃する。爪の刺さったオークコング達は倒れる。
オークコングの一体が剣を振りかざし襲って来る。刃を爪で受けとめ膝蹴りをする。間合いを取ったところでタックルをかまし吹き飛ばした。
とそこに
ドカッ!!
巨大なサザエ貝が激突してきた。それは殻に身を隠して体当たりしてきたオニサザエだった。
「うおわっ!」
ライはかなりの距離を吹き飛ばされた。当たった左半身に痛みが走る。
「御使いよお前の相手は俺だ!」
オニサザエはライに狙いを定めると一直線に向かっていった。
「あいつ、行かせるかっ!」
ネイルが後を追おうとする。がそこに
「そうはさせん!」
ムササビが羽交い絞めにし宙に浮き上がる。
「お前の相手はオレだ。」
ムササビはネイルを何処かに連れ去っていく。
「ネイル!!」
オリビアは銃を構える。今狙えば狙撃出来る。そう狙いをつけていたところに
「ブアアァァァァ!」
ナメクジが溶解液を吐き、それを阻止する。オリビアはそれを避けながら後方に下がる。どんどん他の二人と離れていくのだった。
こうして3人はバラバラになった。
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