第3話 慶應義塾高等学校野球部におけるセイバー・メトリクス

アメリカのセイバー・メトリクスとは、行動(運動能力)の方程式化のみ(形而上的な部分は敢えて無視する)ですが、慶應(日本)の場合は、それプラス「心のセイバー・メトリクス」がある。

① 人間の行動(能力)を数値化することで、誰もが選手の能力を理解し、その運用を科学的にできるようにする。

数字による価値・存在意義を共有することで、選手同士・選手と監督、選手とGM、そして観客が「頭で一体化する」。

これがアメリカ式セイバー・メトリクス。


  一方、

② 数値化や視覚化(図解化)ができない個人の心までをも仲間同士で互いに共有し・全員で心の一体化をしようというのが、日本式セイバー・メトリクス。


  彼ら慶應(義塾高等学校野球部)ボーイズは、ピンチに瀕した時、ピッチャー・マウンドに集まり、「皆で空を見上げる」という数式(パターン化)によって、空という大自然を介して全員の心を一つにする、という方程式を生み出しました。

  こうして目に見えない心というものを、再現性と安定性の実現できる科学にすることができたのが、慶應義塾高等学校野球部(の心のセイバー・メトリクス)といえるのではないでしょうか。

あくまでも、選手と選手の心のつながりがメインであって、監督対選手、或いは選手対マネージメントチームの心の一体感は、勿論あるにはあるでしょうが、それに次ぐもの、とする。

つまり、慶應義塾高等学校野球部の場合、これまでのスポコン野球と異なり、極力、監督の存在感を選手に意識させず、もっと大きな、天とか運命といった極めて大きな次元を天空に抱いた選手一人一人の創意と工夫、選手全員のガッツと熱意主体で戦う、ということではなかったか。

得点を取るとか試合に勝つという強い意識はあるにしても、それ以上に「運命と戦う」という姿勢が見えたのが、今回の甲子園決勝戦に於ける彼ら慶應義塾高等学校野球部でした。


◎「心の一致」こそ、純血在来種日本人の御家芸

 → 2011年女子サッカー・ワールドカップ優勝時のなでしこジャパン

 → 大阪市立登美丘高等学校ダンス部(アカネさんがコーチの頃)

 → 日本体育大学(日体大)の日本体育大学 集団行動

 → 京都橘高等学校ブラスバンド部

 → 日本の高校生マーチングバンド「もう全部日本人に任せよう」

早い話が、血が混ざり合っていないアメリカ人や韓国人は、心の一致がうまくいかない為、全体の調和が取れない。中国人の場合、何万年ものあいだに混ざり合って一体化しているので、シンクロナイズド・スイミング(チームでの演技)などは、仲間同士巧く波長が合うのではないだろうか。

◎ 慶應義塾としての魅力

① 慶応や玉川学園のような学校は、文部科学省ほか官庁の(紐付き)天下りを拒否しているので、利権漁り官僚の言いなりになることなく、自分たちの理想とする教育ができる。

しかし、補助金が入らないので、その分、生徒が負担する必要がある → 学費が高くなる。(というのが、50年前に大学の入試課の職員から聞いた話です)。


② アルバイトだの就活にガツガツする必要が無い。

  学生の家庭環境が豊かであれば、学生の本分である学業で知性を磨き・部活で理性を鍛え、4年間かけて豊かな感性をじっくりと涵養することができる。

バイト先で、プレジデント(当時は良い雑誌だった)を読む経営者とか、田中角栄のような叩き上げのガッツのある親方(職人)と知り合うことでもあれば勉強になるが、必ずしもバイトが良い環境とは限らない。特に、在日韓国人政治家が増えてこの方、日本社会の企業も人も、みなガツガツするようになっているので、昔と違い「バイトが人生勉強になる」ことは少ないかもしれない。

③ カネにガツガツすることのない、リベラルな環境の中で、「まともなものの見方・考え方」を持つ仲間がいるので、無責任な政府やマスコミのプロパガンダに欺され、自分一人で間違った判断・行動をする、というリスクが少なくなる。


  学生時代、本物ばかりの世界で育つと、将来において、パチンコ屋・宝くじ売り場にバカ面して並ぶような人間にならない。韓流なんて下品なモノマネ芸能・偽物文化に惑わされることはない。韓国脳マスコミの作り出す軽薄偽物の風潮に欺されることがない。


テレビ番組「なんでも鑑定団」で有名な東京・青山の骨董品店主・中島誠之助氏がその著書に書かれていたことですが、「鑑定眼を養うには、本物ばかりを5年間見るか、偽物だけを5年間見るか、どちらかにしなさい。」と。

大学4年間で「本物の(良い)本・本物の(良い)先生・本物の(良い)仲間」という(恵まれた)環境で生活していれば、社会的コネなんていうことよりも、その人自身がリベラル・アーツ(自由な心や批判的知性の育成)を通じ「本物と偽物の見分けがつく人間」になることが期待できる、ということ。

彼ら「慶應義塾」とは、野球選手や監督業で飯を食おうとしているのではなく、敢えて言えば「趣味で野球をやっている」。

若しくは学業の一環として、教室ではできない(自分自身の身体と精神を叩く・鍛えることで得られる)学びを、野球というスポーツを通じて行なうという意識なのではないか。


  こちらの監督さんがどこかの新聞社のインタビューに対し「高校野球で優勝したということばかりを、思い出にしないで欲しい。この優勝とは人生の一つの過程であり、ここで学んだ自分なりの勉強の仕方や練習の仕方、時間配分といったノウハウを、これから先の自分の人生で生かせるように。」というようなことを仰っておられましたが、まさにこれこそが「慶應義塾高等学校の野球に対する取り組み方」と言えるでしょう。

  「甲子園優勝」とは確かに貴重な体験であり名誉ではあるが、あくまでも人生のいち通過点にすぎない。長い人生、これからどんどん「自分の甲子園優勝」を作り出していって欲しい、と。さすが小学校の先生をなされているだけあります。


 ◎ 慶應義塾大学日本拳法部における新セイバー・メトリクス

慶應義塾大学日本拳法部の場合もまた、学生一人一人が自分の身体能力・特長を活かした自分なりの日本拳法を創り出すことで、大学日本拳法を(個人的に)楽しむという考え方のようです。

  2020年・2021年の慶應義塾大学日本拳法部の試合映像(大商大VS慶應義塾大学)

大商大新聞部のYouTubeでの動画

https://www.youtube.com/watch?v=nm7zSmnaSxM 

https://www.youtube.com/watch?v=-QJJhHQdMK8

  慶応大学の拳法というか拳法の追求の仕方というのは、一種マニアック(凝り性)と言えるほど、自分(たち)の拳法を「作り出そう」とする意志が強い(と私は感じました)。

  良く言えば個性的、たまに行きすぎる人がいて、そんな人はナルシスト(自己陶酔)的なスタイルなんですが、見ている方は楽しめます。

  「自分の拳法・自分のスタイルを創造する」ことに、楽しみと意義と成果を見い出そうとする。優勝トロフィーという権威以上に、本当に自分で自分に満足できる域に達することに至上の喜びを見い出す。 ノーベル賞だのアカデミー賞だの、総理大臣賞だとかギネスといった「世間の承認」なんて気にしない。司馬遼太郎の名作「坂の上の雲」における主人公(たち)のように、(学生時代は)白い雲だけを見てひたすら坂を上る(勉強する・部活する)ことが許される(学校)環境というのは、幸いかもしれません。

  つまり、私のようにアルバイトだの女の子だの、雑念ばかりで学生時代に余計なことばかりやっていた人間は、たとえ私にいくらカネがあっても頭がよかったとしても「慶応ボーイ」にはなれない、ということ。

  俗に「エエとこのボンボン」とか「お坊ちゃま」といわれる人間というのは、小学校・中学校・高校・大学と、その時の「やるべきことだけをやれば生きていける」環境にある人のことであって、金持ちとかいうことばかりではないのです。


◎ もう一つの早慶戦

最近の早稲田大学日本拳法部というのは、やたらと警視庁とか自衛隊といった権威や権力の殻に包(くる)まることで、自分たちの存在感を誇示してきているように見える。

自覚するのではなく誇示する。これが彼らの存在感の証明というスタイル(だというのが、最近の早稲田を見ての個人的な感想です)。40年前は、(いい意味で)もっと単純にスポーツ・武道としての大学日本拳法をガンガンやっていた、という気がするのですが。

一方の慶應義塾大学日本拳法部とは、自分たちそのものの行動力・行動形態(スタイル)、そして心の一致・一体感によって、自分自身で自分の存在感を自覚することに喜びを見い出そうとする(ように私には見えます)。

これが行きすぎると「ナルシスト」になるのですが、観客として彼らを見る私の立場からすれば、「大いなる自己満足」という(無邪気な感じを受けて)楽しめます。

まあ、早慶両校の体質の違いであって、良い悪いはないわけですから、その違いでも楽しませて戴きましょう。

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