第36話 千代子の大学生活の始まり


短いです。


―――――

 

 私、高原千代子。親から雄二の事はもういいからと言われた。理由を聞いたけど、私がストーカー行為になると弁護士から言われたらしい。また金銭目当てならば恐喝行為になるという事だった。


 しかし、私は面白くなかった。あの女を追い出せばいいと思っていたが、まさか婚約しているとは。何とか私が雄二の家に住むか、雄二を落とせないか考えながら構内を歩いていると


「君、可愛いね」

 いきなり後ろから声を掛けられた。振り向くと、えっ!結構なイケメンだ。雄二よりいいかも。


「もし時間あるなら少し話をしない」


 次のコマ空いているしいいか。


「いいですよ」

「良かった。君の様な可愛い子だと断られるかと思った」

「そんな事ないです」


 結構ちょろいな。


 二人で大学の近くのお洒落な喫茶店に入った。メニューを見るとコーヒーだけで千円もする。私じゃ入れない。当然奢ってくれるんだろけど。


「声掛けたの僕だから、好きな物頼んでいいよ」

「えっ、でも」

 一応断りの体をすると


「いいからさ」


 お言葉に甘えて、このパフェにしようかな。


 お店の人が注文を取りに来たので、私はそれを頼むと彼は何とかというコーヒーを頼んだ。

「俺、後藤隆って言うんだ。丸山大学の四年生」

「私、高原千代子、今年入ったばかりです」

「何学部なの?」

「文学部です。英文学を学びたくて入ったんです」

「そうか、僕も英文学だよ。何か分からない事有ったら何でも聞いて」

「本当ですか」

 結構いいかも。


 その後、注文したパフェが来た。初めて見るというか食べる。とても美味しい。



 この子、田舎から出て来たばかりってすぐわかる。ちょっと顔は可愛いし、スタイルは抜群だ。後一年で卒業して、親父の会社に入るからそれまでの相手で良いか。


 去年は深山加奈子に痛い目を合わされて、両親から随分怒られた。それが原因でその時付き合っていた二人とも別れてもう三ヶ月もしてない。丁度いい。


 

 後藤隆という人は、三十分位話をして別れた。また会いたいから連絡先を教えて欲しいと言うので教えてあげた。

 どうもお金持ちらしい。イケメンだし、雄二に無理するよりこいつに鞍替えするか。金持ちをATMに出来れば、私としてはそれでいい。大学生活を楽しむんだ。



 その後、三回位、大学の近くの喫茶店で会った後、夕食に誘われた。大学のある通りから駅の方に歩いた素敵なお店だった。


 二時間位食事をした後、

「あの、駄目だったら断って。でも少しでも僕の事良いなと思うならいいかな?」


 そういう事。これが目的か。でも既成事実を作っておけばこれから利用しやすいか。私は、敢えて恥ずかしそうに頷くと流していたタクシーを止めてホテルに連れて行ってくれた。


 ちょっと素敵なラブホって感じだ。まあ、初めてじゃないし。下手なら私がリードすればと思っていたけど


 信じられない位上手かった。何回も行ってしまった。凄い。あれも要求されて恥ずかしい風にしてあげた。



 俺は、初めてかと思ったけどそうでは無かったので、少しがっかりしたが、経験数は少ない様だ。


 体は良くて反応もいい。何回も行っている。少し休みながら三回位した。その度にとても感じやすいのか直ぐに行った。俺も久しぶりで堪らなかった。


 二人で横になると

「ねえ、隆って呼んでいい?」

「ああ、いいよ。おれも千代子って呼ぶから」


 もう一回された。気持ちいい。



 ラブホを出ると駅まで送ってくれた。そしてまた会う約束もした。ふふっ、上手く行きそうだ。



 彼女は俺を好きなようだ。卒業まで遊んで別れればいいさ。今度は加奈子の様な失敗はしない様にしないとな。


―――――


面白そうとか、次も読みたいなと思いましたら、ぜひご評価頂けると投稿意欲が沸きます。

感想や、誤字脱字のご指摘待っています。

宜しくお願いします。

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