第30話 約束と責任と
今日はちょっとイチャです。
―――――
俺は、一通りの手続きを終わらせた。入学式まではまだ時間が有る。細かい事は事前のガイダンスもあるらしいからそれを聞けばいいだろう。
加奈子の奴、どうしたかな。私学は既に試験は終わっているはずだし。俺が心配しても仕方ないか。
そう言えば千佳が明日やって来るな。しかしなぁ。あっ、あれって。
俺は直ぐに外出着に着替えて外に出た。流石に近所のコンビニやドラッグストアは不味いと思った俺は、高校とは反対方向の二駅先のコンビニに行って、明日、多分いや絶対必要となるだろう物を購入した。レジに立っている人が女性だったのでとっても恥ずかしかったけど。
家の最寄りの駅に戻って今日くらい外食でもいいかと思ったが、まだ時間が早い。一度家に帰って出直そうと思って歩いていると加奈子が前から歩いて来た。
俺が通り過ぎようとした時、
「雄二。私、大学に受かった」
足を止めた。俺は加奈子の顔を見ると
「良かったな」
「雄二。私、大学に入ったら一生懸命勉強する。そしてせめて雄二の友達に戻れる位になるから。だから…」
「加奈子、がんばれよ」
「うん」
加奈子が目元に涙を浮かべている。これ以上話していてもどうしようもないので家に向かった。後ろから
「雄二、私頑張るから」
そう聞こえた。
俺が甘いのか、俺の心がそもそもその程度なのか、当面の目標が達成したからなのか分からないが、加奈子に対する前の様な思いは消えていた。
あいつが、本当に四年間、大学で勉強に打ち込めば人間的にも大きく変わるだろう。そうしたら友達に戻るのもいいかもしれない。そう言えばどこの大学の何学部に入るんだ?
家に戻って、風呂を洗って、俺の部屋を掃除してからもう一度駅の傍の中華屋に行った。備え付けのテレビを見ながらゆっくりと食べて、家に帰ると風呂に入った。良く洗っとかないと…。
次の朝、インターフォンが鳴った。ベッドの傍の目覚ましを見るとまだ午前七時だ。誰だこんなに早くから?
ベッドを起きると部屋の中が寒い。ハンガーに掛けてあるコートを羽織って玄関に行って監視カメラを見えると
えっ、まだ午前七時だよ。しっかりとコート来ている千佳が立っていた。直ぐに門の鍵を解除すると玄関のドアを開けた。
「おはよ、雄二♡」
「おはよ、千佳。随分早いね」
「ふふっ、早く会いたくって。手続きなんかで二日も会えなかったじゃない」
「それは、そうだけど…」
いきなり唇を塞がれた。そして
「上がらせて」
「あっ、ごめん。エアコン直ぐ入れるから」
俺は、ダイニングのエアコンを直ぐに入れると
「雄二、今日は、ねっ!約束だよ」
「えっ、こんな朝早くから」
「うん」
ついに来てしまった。予備知識ゼロ。いまから思えば時間有る時にWEBで調べとけば良かったかな。
俺の部屋に入って、直ぐにエアコンを着けた。彼女はコートを脱いで上着を脱いでシャツも脱いだ。スカートも直ぐに脱いだ。とても可愛いブラとパンティを着ている。
本当は大好きな雄二の前でも全部見せるのは恥ずかしい。だから手を緩めずに脱いだ。でもここまで。後は雄二にして貰いたい。それが彼の気持ちが本当で有る事の確かめにもなるから。
「ちょ、ちょっと千佳」
「何、雄二?」
「いや、いきなりだから。心の準備が」
「ふふっ、私も。だからベッドに入ってゆっくり心の準備しよう」
「あ、あぁ」
ふふっ、今日の下着は雄二に喜んでもらえるかなと思って準備して来たもの。雄二、気に入ってくれたかな。
俺達は二人でベッドに入った。千佳はまだ下着は着たままだ。
お互いに向き合いながらゆっくりと唇を合わせた。また、千佳が舌を入れて来た。そうしていると自然と手が彼女の背中から下に行った。
……………
「っ!」
「大丈夫?」
「うん」
初めて体を人に委ねた。こんなに痛いとは思っていなかった。私も雄二も初めてだからどうしていいか分からず二人で一生懸命だった。
そして彼の二番目ちゃんは私の中にいる。痛いけど別の感覚もある。
あっ、彼が動いた。痛いけど別の感覚がある。なにこれ?
彼は準備していたようだ。良かった。私も一応持って来ていたけど。
彼が、私の体に体重を掛けない様に被さって来た。
「千佳」
「うん」
「素敵だ」
「うん」
そしてもう一度口付けした。今度はとても優しくしてくれた。
それから少し二人で休んだ。
少し眠ってしまった様だ。千佳も目を閉じている。エアコンが効いているのか、二人共何も身に着けていないままベッドの上にいる。
彼女の肌はとても白くて綺麗だ。胸は大きく、素敵な形をしている。腰は括れて、お尻は適度に大きい。そして白い長い脚がある。
少し、また触って見たくなった。あっ、触られた。
「雄二」
またゆっくりと唇を合わせた。
さっきと違う感覚。痛みはまだ残っているけど全然違う。なにこれ。雄二を思い切り抱きしめてしまった。
気が付けば、午前十二時を過ぎていた。
「千佳、シャワー浴びようか」
「うん。雄二一緒に浴びよう」
「でも」
「いいから」
手を引かれてお風呂場に行った。思い切り抱きしめ合いながらシャワーを浴びた。
二人共タオルで体を拭いて千佳はハンドタオルを頭に巻いて洗面所から出てくると
「雄二、一度着替えてブランチにしようか」
「そうだね。少しお腹も空いた。でも碌なもの無いよ」
「ふふっ、そう言われると思ってサンドイッチ作って来たんだ」
流石としか言いようがない。最初からこの流れを考えていたのかな?
ブランチを摂ってからまたベッドに戻った。今度は少し余裕が出来た。彼女の体をゆっくり堪能しながらしていく。
彼女の口からは何とも言えない声が出ていた。
ふふっ、イブの日から三ヶ月、やっとこの日を迎える事が出来た。今日はあの時からの我慢した思いを一杯味わうんだ。
雄二、最初の時より余裕があるみたい、とても感じてしまう。
一度休んでまたして貰った。雄二も積極的だ。最初とは全く違う高揚感。頭の天辺から足の先まで突き抜くような感覚。これが…。
午前中二回。午後三回。流石に疲れた。もう午後六時だよ。
「千佳、もう午後六時だよ。帰らないと」
「雄二、今日は泊まるの。勿論我家の家族全員了承済みよ」
終わった。これで俺は一条という家とのつながりは切れなくなったようだ。
もう一度起きて、またシャワーを浴びた後、簡単な夕食を食べてベッドに入った。
寝るまでにまた二回もした。もう駄目。
目覚ましを掛けていなかった。次の朝起きると午前九時を過ぎていた。千佳はまだ目を閉じている。今日は何も用事が無い筈。もう少し寝ているか。
「雄二、雄二」
「うん?」
「もう午前十時だよ。起きようか」
「えっ、何か有ったっけ?」
「うん、今日は叔母様の美容室に行って、我家で合格パーティするの。今度は雄二が我が家に泊る日」
「えっ!それ聞いていない」
「だって、今初めて言ったから」
「で、でも」
「でもも何もない。もう確定事項よ。あっ、その前に」
何も身に着けていない千佳が俺の体の上に乗って来た。
「ふふっ、どう、十八才の女性がブラもパンティも着けないで雄二の体の上に居るのよ」
どこかで聞いたような?
「俺の理性が…」
「じゃあ、もう一度する」
「…ちょっとだけ」
それから、また一時間してしまった。二人とも慣れたのか余裕?が有った。千佳が始めて俺の二番目ちゃんを口の中に…。なんとも言えない気持ちだった。
二人で果ててしまった。そして午前十二時を過ぎた。
「雄二、いけない。叔母様の美容室午後二時の予約なの。急がないと」
今度は先に千佳がシャワーを浴びた。彼女が整えている内に俺がシャワーを浴びた。
そして二人で着替えると
「ふう、この時間ならまだ間に合う。お腹空いてない?叔母様の近くの喫茶店で簡単にお腹に入れて行きましょう」
「千佳に任せる」
あれすると結構歩き辛いのね。
「雄二、ゆっくり歩こうか」
「そうしようか」
―――――
面白そうとか、次も読みたいなと思いましたら、ぜひご評価頂けると投稿意欲が沸きます。
感想や、誤字脱字のご指摘待っています。
宜しくお願いします。
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