第2話 加速
─翌日 学校─
菜々「昨日、あの後最悪だったね…」
芽衣「ねー。聡子のやつ、機嫌悪くなっちゃって…」
菜々「…でもちょっとスッキリしたかも…」
芽衣「それな笑 日頃のバチがあたったっての。」
─菜々と芽衣が昨日の出来事を話してるところ、聡子が登校して来た─
聡子「……」
菜々「…あ!聡子!おはよう」
芽衣「…おはよう!」
聡子「…おはよ…」
聡子は無愛想に返事だけをし、自分の席に着く。機嫌が悪いのは明らかだった─
菜々「ヒソヒソ(やっぱり、ちょっと機嫌悪いよね)」
芽衣「ヒソヒソ(うーん、この鬱憤を愛梨にぶつけなきゃいいけど…)」
愛梨「……」
聡子「…愛梨ぃ…」
愛梨「…えっ…なに…?…」
聡子「…ちょっと一緒に来て…」
愛梨は聡子に連れ出される─
菜々「…やばくない?わたし達も行ったほうがいいかな…?」
芽衣「…っ…そうだね…」
──サッカー部室──
聡子「…ここがいいかなぁ…日中は誰も来ない… 愛梨ぃ…入って…」
愛梨「……」
バシッ!
愛梨「いたいっ!」
ドカッ!
愛梨「…っやめてっ!やめ…」
部室に入るないなや、聡子は愛梨に暴力を振り始める…
バシッ!バシッ!!
愛梨「……」
聡子「昨日行ったカラオケ屋が最悪でさぁ…」
バシッ!
聡子「すごいムシャクシャしてたんだよね…」
ドカッ!!
愛梨「…ぅぅっ…ぅぅっ…」
聡子「ジュースは頭から浴びせられるしさ…」
バシッ!
愛梨「っ!いたいっ!」
聡子「髪の毛も顔もぐちゃぐちゃになったよ…」
ドカッ!!
愛梨「…おねがっ…もぅ…やめ…っ…」
聡子「…っ…はぁっ、はぁっ。…あースッキリしたっ」
愛梨「…ぅぅっ…ぅぅっ…」
聡子「…クリーニング代…」
愛梨「…え…?」
聡子「 1万でいいよ。ちょうだい!」
愛梨「…っ…そんなに…持ってないよ…」
聡子「…は?…ちょっと財布見せて…」
愛梨は手持ちの現金を最低限にしていた。
また取られてはたまらない…
現金は2000円ほどしか入れてなかった…
聡子「…なにコレ?…全然入ってないじゃない… どうするの?」
愛梨「…どうするって…言われても…」
聡子「…脱げよ…」
愛梨「…えっ?…」
聡子「お前のいやらしい写真、変態ロリコンオヤジ達に売ってやるよ!」
愛梨「…っ…そんなっ…やめてっ…」
菜々「聡子っ!落ち着いてっ!」
芽衣「さすがにマズイって!」
聡子「……」
聡子「…いいよ…」
菜々「…えっ…?…」
聡子「私やり過ぎだと思うなら、ムリして付き合ってくれなくても」
芽衣「…なに…言ってるの…?」
聡子「わたし、今はあなた達と付き合うより、この子使ってお金儲けしたいから。」
菜々「…は?…本気で言ってるの…?」
聡子「うん!本気だよ。」
芽衣「…そう。わかった!…もういいよ、菜々、行こう。…付き合ってらんない…」
菜々「…もう知らないから…」
2人は出て行ってしまった…
聡子「……ふふっ……あははっ……」
愛梨「……?……」
聡子「邪魔するやつはいなくなった… あははっ!これで誰かにも遠慮する事はない! わたしが考えてる事、あの2人がいたら絶対できないからね!」
愛梨「…ひっ!」
聡子はスマホで何やら操作をし始める─
聡子「あはっ!いいかも!愛梨ぃ、これ見て笑」
愛梨「……?……」
愛梨はおそるおそる聡子が示すものを見る─
そこには自分の顔写真と─ これから自分に行われようとしてる事がひと目でわかる内容だった─ 愛梨は青ざめる─
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
わたしと❤️❤️❤️したい男子ー!
今すぐサッカー部室に集まれー!
1万円ポッキリでなんでもアリ!
やり放題フェス開催するよー!!
1回でも何回でも❤️好きにして❤️
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
愛梨「…なに…コレ…? …いやぁっ…」
聡子「あははっ!これを私が知る限りの男達に拡散させてあげるね笑」
愛梨「いやだっ!いやだっ!お願いっ!やめてっ!」
聡子「さあ、どうなるかなー笑」
愛梨「いやだってばっ!」
愛梨は無我夢中でその場から逃げ出す─
聡子「あ!ちょっ…、こら!待てよっ!」
─────
愛梨「…はぁっ…はぁっ…」
愛梨「……っはぁっ…はぁっ…」
愛梨は聡子から逃れるべく、必死な駆け足で帰路についていた─
愛梨「…はぁっ…はぁっ…ぅぅっ…ぅぁぁっ… 聡子っ…本気だった… 笑いながら…わたしを… 男達にっ… うっうっ…」
愛梨「…もう、ダメだ…」
愛梨「聡子がいたら… わたし何されるかわからない… ぐすんっ…」
愛梨「…たすけて…」
愛梨「…だれかっ…」
愛梨「…だれか……たすけてっ……」
……たすけて……仕返し屋さん……
仕返し屋運営「桜井愛梨様 いつもご利用ありがとうございます」
運営「今回は、どのようにされますか?」
愛梨「…ターゲットは前回と同じ…鈴木聡子…」
運営「承知致しました。設定金額はいかが致しますか?」
愛梨「…2度とわたしの前に顔を出せないくらいの仕返しをお願いしたいんです…」
愛梨「…もう…遊びじゃ…ダメなんです… 遊びじゃ…済ませられないんです…」
愛梨「…どれくらいの金額が必要ですか…?」
運営「……」
運営「…50万…」
運営「お支払い頂ければ、彼女が2度とあなた様に関わる事ができなくするよう、お約束致します」
愛梨「…50万…(高い…けど…貯金全部使えば…なんとか払える……もう、お金を気にしてる場合じゃない…)」
運営「いかが致しますか?」
愛梨「……わかりました……」
愛梨「…50万円…払います…」
愛梨「これで、本当に2度とわたしの前に姿を見せなくするようにできるんですね?」
運営「後利用ありがとうございます」
運営「間違いなく、そのようにさせて頂きます」
愛梨「今、振込します。ちょっと待ってください」
運営「……50万、振込確認致しました。ありがとうございます」
愛梨「っ、あのっ!」
運営「はい、どうされました?」
愛梨「実行はいつくらいになりそうですか? もうわたし、次に顔合わせたらなにされるか─ 怖くて仕方ないんです」
運営「…承知致しました… それでは、早急に準備と人員確保の上─ 今夜実行致します」
愛梨「…今夜…」
運営「さらに高額支払いのお礼と言っては何ですが、仕返しの様子をあなた様にのみLIVE配信致します。LIVE配信での、編集のない仕返し─ きっと、より御満足頂けるかと思います。
いかがでしょうか?」
愛梨「─わかりました─ それでお願い致します」
運営「承知致しました。それでは今夜20時、LIVE配信用のURLをお送りします。お待ちくださいませ。」
──────────
仕返しの内容は─ 愛梨の想像を遥かに超えるものだった─
そして─ その日の夜より聡子は行方不明となった─
──────────
最終話へ続きます。最後まで見て頂けたら幸いです
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます