襲撃

(描写)綾瀬との待ち合わせ場所に向かう一同。冬海は万が一のためにと対ワーディングマスクを着用していた。

オルバが少し先を歩き、四人はそれとなく後をついて行っている。「待たせたら悪いから近道をしよう」と思い立ち、オルバは裏路地に入った。四人は見失わないように続いたが、そこに足を踏み入れた時、冬海以外の四人は本能的に警戒態勢を取った。

ワーディングが張られている──!


(??)「オルバくんだね? 私は春日恭二という。君を迎えに来たよ」


(描写)どこか神経質そうな目つきの男が現れ、そう言った。オルバは気怠げに立ち止まり、「知らない人に着いてくなって、おばあちゃんに言われてンの」と応える。


(春日)「ははは、そうつれないことを言わないでくれ。我々FHなら、君が得た力の使い方を教えられる。世界を変革し人類を導くために。君は選ばれたんだ、その資格がある」


(オルバ)「あー、折角来てくれたトコロで悪いンだけど、これでも器用なタチでね。いっぺん自分でチャレンジしてから改善、それでも駄目なら教えを請うッてことにしてるのさ」

「相手は勿論アンタじゃねェよ──春日恭二サン」


(描写)オルバの挑発を受け、春日は額に青筋を浮かべた。吊り上げられたその口元がぎりりと歪む。


(春日)「そうか。では無理矢理にでも連れていくよ」


(オルバ)「イイぜ、出来るモンならな!」



戦闘開始


登場による侵蝕率増加


オルバ 1d10→2 ヴェータ1d10→6

ルシア 1d10→6 エナード1d10→6

ラウンド1


オルバ 侵蝕率56 行動値16

ヴェータ 侵蝕率65 行動値11

ルシア 侵蝕率59 行動値12

エナード 侵蝕率49 行動値4

春日恭二 侵蝕率120固定 行動値12



(描写)声を張り上げたオルバに意識を向けると、春日はその背後に四人の人影と目が合った。


(春日)「UGN……! 成程、君の態度は奴らがいるからか」


(オルバ)「御名答。狙われてるのが分かってンのに、ホイホイ出歩く馬鹿じゃないぜ」


(エナード)「──何だか聞いた声だと思ったら、君が〝ディアボロス〟かぁ。オルバ、危ないから下がっておいで」





セットアッププロセス


エナード

アクセルLv5 対象→エナード 行動値+Lv×2 行動値4+[5×2]=14

甘い芳香Lv2 対象→春日 行動値-Lv×2 行動値12-[2×2]=8


侵蝕率5増加 49+5=54





イニシアチブプロセス 行動値16


オルバのターン


マイナー

炎の加護Lv2

侵蝕率56+2=58


メジャー

コンセLv3→C値10-Lv3 下限値7

光の手Lv1

焦熱の弾丸Lv1

紅蓮の衣Lv1

メジャーアクションで増加する分の侵蝕率 7(対決判定の処理後に加算)


攻撃の対象→春日

─ ─ ─ ─ ─ ─ ─

リアクション 春日 ガード宣言


オートアクション

イージスの盾Lv2 ガード値2D10→8 装甲値5

─ ─ ─ ─ ─ ─ ─

達成値判定

7+2dx8+4→38


暫定ダメージ

4D10+1+2+5→38


最終ダメージ

38-(8+5)=25


春日 HP40-25=15

─ ─ ─ ─ ─ ─ ─

オルバ 侵蝕率58+7=65

侵蝕率60%到達により、次回以降の判定にダイスが+1個される



(春日)(何だこの香りは……、まさか、この男もオーヴァードなのか!?)


(描写)春日は甘やかな芳香に思わず顔をしかめ、腕で鼻を覆い隠すような動作を取る。そうして生まれた「隙」を、オルバは逃さない。


(オルバ)「啖呵切った手前、引けるかッてんだよ」


(描写)刹那、意識を研ぎ澄ます。

事故のさなか、轟々と燃え盛っていた紅い光が、瞼の裏で明滅したような気がした。


(オルバ)(あれを俺はどうしたんだ?)

(……こんな風にしてたンかな)


(描写)構えたオルバの右手には、白く輝く、球体状の焔が在った。


(オルバ)「──この距離なら外さねェ!」


(描写)全力で投げられた焔の球体は、春日の顔面に命中する。それは延焼を巻き起こし、瞬く間に春日を包み込んだ。


(春日)「がぁあっ!!」


(オルバ)「ほらな。器用だッて言ったろ?」


(エナード)「こら、危ないことしないの」


(オルバ)「……あれ、親父、なんか怒ってる?」


(エナード)「これでも親だからね。子供が危険な目に合わせられたって聞いたら、黙ってないよ」


(描写)エナードはうっそりとした笑顔を貼り付け、炎をまとう春日を見下ろした。路地裏に漂う香りは、気管支を染め上げるように芳しく、そして確かな息苦しさを春日に与えていた。





イニシアチブプロセス 行動値14


エナードのターン


マイナー

なし


メジャー

コンセLv2→C値10-Lv2 下限値7

破滅の言霊Lv1

絶対の恐怖Lv1

メジャーアクションで増加する分の侵蝕率 5(対決判定の処理後に加算)


攻撃の対象→春日

─ ─ ─ ─ ─ ─ ─

リアクション 春日 ガード宣言


オートアクション

イージスの盾Lv2 ガード値2D10→7 装甲無視

─ ─ ─ ─ ─ ─ ─

達成値判定

8dx8+4→11


暫定ダメージ

2D10+1→16


最終ダメージ

16-7=9


春日 HP15-9=6

─ ─ ─ ─ ─ ─ ─

エナード 侵蝕率54+5=59



(描写)焔を振り払い、眼前の敵に向き直る春日。しかしその動きはエナードの眼光によって縫い付けられる。


(エナード)「きみ、FHってところにいるんだよね。なら、シューラ・ヴァラって人が〝僕のオルバを殺そうとした〟ってことも、勿論知ってるよね?」


(春日)「それがどうした。あれは我々に必要な計画──」


(エナード)「必要、ねぇ? それが何? オルバを巻き込んで、あまつさえあんな力まで目覚めさせてさ。それがどういう意味なのか、分からないはずがないでしょう」

「きみさぁ。何をしたのか、解っているんだよね?」


(描写)春日は目を見開き、身体を戦慄かせた。逆光になっているエナードの影から這い出てくる「何か」を見たからだ。黒に溶け込むそれは生き物なのか、エフェクトによって生み出されたものなのか、それとも?

春日はエナードを睨みつけ、声を荒げる。


(春日)「五月蝿い、我々を止められると思うな!! 、な……!?」


(エナード)「どうして驚いてるの。僕は何もしてないのに」


(描写)叫んだことで精神が安定したのか、揺らぐ影は春日の視界から消えてしまった。つまりあれは幻覚に類するものだと、春日は経験から理解した。


(春日)「ふん、我々の知らぬオーヴァードがいたとはな」


(エナード)「僕はオーヴァードじゃない。きみと一緒にしないで」


(春日)「しらを切るのか。それでも構わないがね」





イニシアチブプロセス 行動値12


ルシアのターン


マイナー

完全獣化Lv1

破壊の爪Lv1

侵蝕率59+9=68

侵蝕率60%到達により、次回以降の判定にダイスが+1個される


メジャー

コンセLv2→C値10-Lv2 下限値7

一閃Lv1

吠え猛る爪Lv1


メジャーアクションで増加する分の侵蝕率 4(対決判定の処理後に加算)


攻撃の対象→春日

─ ─ ─ ─ ─ ─ ─

リアクション 春日 ガード宣言


オートアクション

イージスの盾Lv2 ガード値2D10→14 装甲無視

─ ─ ─ ─ ─ ─ ─

達成値判定

12dx8+4→20


暫定ダメージ

3d10+5→11


最終ダメージ

11-14=-3(ダメージ無し)


春日 HP6(変動無し)

─ ─ ─ ─ ─ ─ ─

ルシア 侵蝕率68+4=72



(描写)春日が構えを取ると、二人の後ろから異形の爪を持ったルシアが、ビルの壁を蹴って飛び込んで来る。頭上から春日に向けて鋭い爪が振り下ろされた。

だが、大振りなその一撃は受け止められてしまう。


(ルシア)「ちっ、不意打ちとまではいかんか」


(春日)「これはこれはN市支部長。あなたまでお出ましとは」


(ルシア)「胡散臭い喋りを止めろ、不愉快だ」


(春日)「失礼。ここまで爪が鈍ったあなたに、敵意を向ける必要もないかと思ってね」


(描写)生身の体でルシアの攻撃をいなした春日は不敵に笑う。


(ルシア)「貴ッ様ァ……!!」


(描写)ルシアの顔付きは総毛立った獣のように険しくなっていく。





イニシアチブプロセス 行動値11


ヴェータのターン


マイナー

ハンドレッドガンズLv2

ダブルクリエイトLv1

侵蝕率65+6=71

侵蝕率60%到達により、判定にダイスが+1個される


メジャー

コンセLv2→C値10-Lv2 下限値7

コントロールソートLv1

コンバットシステムLv2

マルチウェポンLv1


メジャーアクションで増加する分の侵蝕率 10(対決判定の処理後に加算)


攻撃の対象→春日

─ ─ ─ ─ ─ ─ ─

リアクション 春日 ガード宣言


オートアクション

イージスの盾Lv2 ガード値2D10→7 装甲値5

─ ─ ─ ─ ─ ─ ─

達成値判定

11dx8→35


暫定ダメージ

4D10+12→33


最終ダメージ

33-12=21


春日 HP6-21=-15 戦闘不能

─ ─ ─ ─ ─ ─ ─

ヴェータ 侵蝕率71+10=81

侵蝕率80%到達により、判定にダイスが+2個される

─ ─ ─ ─ ─ ─ ─

春日 オートアクション

蘇生復活、瞬間退場


戦闘終了





(ヴェータ)「これ以上は言わせない」


(描写)ヴェータはサブマシンガン二丁分の銃弾を、オルバ達の隙間を縫って春日に掃射した。それは味方の服や髪にすら掠らず、的確に人体の急所を撃ち抜いていく。

致命傷を負った春日は、ぐらりとバランスを崩す。

──が、春日は倒れなかった。


(オルバ)「嘘だろ!?」


(春日)「こちら側には付かないのか……。まあいい、ここは引こう」


(描写)現れた時のように立っている春日。戦闘で受けたはずの傷跡はすでに修復が進んでいた。驚いて立ち尽くすオルバを一瞥し、瞬く間に姿を消した。


(ルシア)「逃げられたか」


(エナード)「彼を追うのは得策じゃないね。今は待ち合わせの場所に向かおう」


(オルバ)「それもそうだよな、……行こう」


(描写)春日の強襲を退けた一同は、建物の角を挟んで待機していた冬海と合流し、綾瀬と約束をした店へと急ぐのだった。


─ ─ ─ ─ ─ ─ ─


(ヴェータ)「まさかディアボロスが襲ってくるとは……オルバ、不調があったりしないか」


(オルバ)「ん、どこもおかしくないぜ。ありがとな」


(エナード)「春日くん、僕がオーヴァードだとか言ってた。そんな訳ないのにねぇ」


(ルシア)「……FHのエージェントをくん付けするな」


(冬海)「マスクなしでワーディング中に動けるなら、可能性は高いです。一度N市支部で検査を受けてみるのはどうでしょうか?」


(エナード)「うーん、そうしようかなぁ」

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