覚醒

(描写)(オルバのシーンから時間を少し遡る)

ヴェータは、現在UGNの活動の一環として、矢神秀人という人物を追跡調査している。

矢神秀人には、ファルスハーツのエージェントではないかという嫌疑が掛けられていた。

成績、運動ともに普通、サークルには入っていない……どこにでも居るような目立たない学生。それがここ数日の調査で確認できた、彼のプロフィールだった。

今日もヴェータは、N市で矢神秀人の尾行を続けていた。しかしいつの間にか見失っていた。


(ヴェータ)(──まさか、気付かれたのか?)


(描写)そんな不安が過ぎった直後、派手な音を立てて一台のバスが横転した。事故が起こっているというのに、辺りは時が止まったかのように静まり返っていた。ワーディングエフェクトだ。


暗がりに紛れながら、ヴェータは燃え盛る炎を見下ろす人影を見つけた。


(??)「フフフ……これで、目覚める」


(ヴェータ)(この男が発動したものとみて良いな)


(??)「! チッ、もう来たのか」


(描写)人影はヴェータの視線に気付き、夜闇に消えて行った。


(ヴェータ)「……あいつよりも乗客の救助が先だ。傘下の病院に連絡を入れなければ」


(描写)そして、ヴェータがバスに駆け寄ると、紅蓮を背に歩く人物がいた。腕に女性を抱えているように見える。


(ヴェータ)「────」


(描写)ヴェータは目を見開き、その場に釘付けになった。

炎から離れる人物は力無く歩いていたが、すぐにふらりと倒れ込んだ。

その者が完全に倒れ伏すより疾く、ヴェータは駆けた。


(ヴェータ)「オルバ!!」


(描写)オルバと見知らぬ女性分の負担が掛かるも、ヴェータはそれを意に介さない。

時を待たずして到着したUGN職員がヴェータを発見し、バスの乗客を搬送していく。多くの人が亡くなり、また甚大な怪我を負っていた。

他の乗客とは対象的に、オルバと女性は一切の怪我をしていなかった。


(ヴェータ)(為って、しまったのか。オーヴァードに)


(描写)現場で対応にあたっている職員に、ヴェータは声を掛ける。


(ヴェータ)「すまない、──彼はレネゲイドウィルスの適合者と思われる。早急な検査を頼みたい」


(職員)「承知しました。では、こちらの病院に搬送します」


(ヴェータ)「彼の搬送だが、同行しても良いだろうか。……おれの、家族なんだ」


(描写)職員は驚いた表情を浮かべ、二つ返事で頷いた。


(職員)「問題ありませんよ。車両へどうぞ」


(ヴェータ)「ありがとう、恩に着る」


─ ─ ─ ─ ─ ─ ─


(描写)病院へ向かう緊急車両の中で、ヴェータの携帯端末に通知が入る。

『from:ルシア to:自分 件名:なし 病院で待機していろ。こちらの用が済み次第、私も向かう』

内容を確認すると端末を仕舞い、ヴェータは顔を伏せ、両手で覆い隠した。


(ヴェータ)「オルバ……」


(描写)掻き消えそうな、掠れた声が溢れた。





ヴェータ 侵蝕率1D10上昇

→矢神秀人にロイス「調査対象 P:好奇心/N:猜疑心→憎悪●」を取得。(固定ロイスの代わり)


衝動判定 〈意志〉難易度8 侵蝕率1D10上昇・失敗時「暴走」付与


オルバ

意識を失っていたため侵蝕率ノーカン


ヴェータ シーン登場侵蝕率増加 1D10→8

衝動判定 7D10+1>=9→8+1=9 成功/侵蝕率増加 1D10→2


※この時点で思い出の一品の処理を忘れています。最後の方でやっと思い出します

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