応援コメント

第3話  苦痛は心で管理されている」への応援コメント

  • 島本葉さんの自主企画「イチオシの現代ドラマ~」の中で、特にオススメされていたので読みに伺いました。

    淡々とした語り口で、家族との関係を深いところまで描かれていて、とても読みやすく、浸りやすかったです。
    一話ごとにつけられたタイトル、それに基づく形で各話の内容を書き上げる構成力がすごいと思いました。最初はあまりに気に留めることなく読んでいたのですが、各話を読み終えた後にそのタイトルを見て、「ぁ、そういうことか」と驚きを隠せませんでした。

    理由は違いますが、自分も祖母の葬儀の際に「腹が立つ」という状況に陥ったことがあります。たぶん、冒頭のそのシーンから、この作品に自分を重ねて読み進めていたように思います。
    祖母のことを思い出し、少し泣きそうになってしまいました。

    とても良い作品でした!

    作者からの返信

    お読みいただき。コメントまでありがとうございます。
    結構重いテーマなので、どうかなと思いましたが、意外と皆さんに読んでいただき、ほんとに嬉しいです。
    特に読みやすいなんて言っていただくと、本当に感謝しか有りません。
    内容が内容なので、読まれにくいかな、文章が理屈ぽくないかなと心配していましたが良かったです。

    また読みに来ていただけると嬉しいです。
    過去の2000文字の物は、笑いを取るだけの物も有るので、帆尊歩は、こういうのばかりではない。軽く読める物もあるので、(半々くらい)また遊びに来てください。
    よろしくお願いします。


  • 編集済

    拝読させていただきました。
    重たいテーマではありますが、読み終えたあとの充足感がすごいですね。
    とても好きな作品です。

    冒頭の葬儀のシーンの「腹が立つ」という感情。
    その後、作中で細やかに家族の状況やそれぞれの心情が丁寧に描かれていて、最後の号泣のシーンまで、啓ちゃんに寄り添いながら読み進めることができました。

    啓から見た周りの様子ではあるので、真実周りの人が悲しんでいなかったのかどうかはわかりませんが、彼女の中では「誰も悲しんでいない」という状況。
    なにか事情がありそうな、微妙な家族の距離感。
    啓とバーバの距離感。そういったものをなんとか納得しながら暮らしていく姿がとても胸をうちます。
    昨今問題になっているヤングケアラーというワードも出てきますが、それとも少し違う状況ですね。実際の行動はヤングケアラーと同等であるものの、知ってるかの質問に「ないよ」と答える所も彼女の心情をとても表していて。

    特に好きだった部分ですが


    >この家は家族間に「ありがとう」「ごめんなさい」は必要ないという感覚なのだ。
    >そんなことは、言われるまでもない、当たり前のことで、そんなこと言葉がなくてもわかると。
    この表現でこの家族の在り処がとても伝わって、すごいと思いました。
    普通ではない感覚ですが、そういう状況なのだな、と。
    またそれは外から来た母親には受け入れ難いのだろう、とも

    >だから弱ってゆくバーバを助けるのは、介護でもなんでもない。
    >対等な関係で、その関係の均衡を取るだけの話だった。
    >とはいえ、そこには絶えずバーバの喪失という事態が想定されていた。
    第2話のこのあたりからの死に対する考え方への思考がとても良かったのです。
    大人ではなく、高校生らしい部分と、やはり大人びた部分が垣間見えて。

    そしてやはり最後の段落ですね。
    この泣き叫ぶシーンへの心情描写がや構成がとても良くて、何度読んでもじんと来ます。

    とても素敵な作品でした。ありがとうございます。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます。
    充足感だとか、何だか本当に嬉しいコメントです。
    死への冒涜とか、対話の定義とか、苦痛は心で管理されている。
    とか勝手な造語を作り、啓のの思考方向が分かりにくいとか、理解出来ないと思われないかなと心配でしたが、読んでいただいて本当に良かったです。
    実はこの作品、3万字くらいの作品として考えて、1万4千字くらいいまで書き進めていましたが。島本さんの企画にどうしても参加したくて、でも字していたのでしていたので、余計なところを削って、1万字くらいにしたものです。元々ダラダラ書いていたので、逆に1万字にして、これはこれでいいな、なんて思っていましたが、好きな作品なんて言われて、本当に嬉しいです。
    またこんな企画があったら、参加したいと思います。
    どうかよろしくお願いします。

  • 微妙な距離感の家族、互いに依存しあうと言うバアバとの関係。
    いろんな含みのある設定でありながら、死という喪失感に向き合う主人公の姿には健気さを感じました。
    ちょっとだけ背伸びをしてみたり、あえて自己肯定をしたりと、いろいろやってみるものの、やっぱり最後に号泣してしまうという姿が本物なのかなとも思いました。
    読みやすい文章で、すらすら読めるのに、心に何か大切なものを残してくれる作品でした。

    作者からの返信

    いつもながらお読みいただき。コメントまでありがとうございます。
    重いテーマなので、なかなか皆さんコメントはしてくれないのですが。
    まあ、ほぼ身近の話なので。
    読みやすい、文と言うところも嬉しいです。内容が重いので。読んでくれないかななんて思っていたので。月井さんには感謝しかないです。またよろしくお願いします。