第2話、僕の彼女「2」

『みんな〜今日もソラも配信に来てくれてありがとうね(ハート)みんな今日もお仕事や学校お疲れ様だよ〜、ソラの配信で疲れが取れてハッピーになってくれたらソラは嬉しいよ〜』


・ソラちゃん今日も可愛い声だね、


・ソラちゃんの声を聞くと疲れも吹っ飛ぶよ、


『モンモンさん、ありがと〜、私もモンモンさんやみんなとお話しできてとっても楽しいよ!〜』


・ソラちゃんは今日なんかいいことあった?


『?ソラは今日はね、、、寝てた〜、でも昨日ならいいことあったよ、コンビニ『ロソン』で特定の商品を買った時にもらえるオリジナルアニメ『リスリス』のクリアファイルを全部集め終わったの(彼氏に頼んで)」


・はや!


・僕はまだゲットできてないよ〜


・ソラちゃん『リスリス』のアニメ好きなんだね、


『うん、ソラは可愛いアニメのキャラクターは大体みんな好きだよ〜、なんていうか、見てると癒されるよね〜』


・うん、わかるよ〜


・可愛いものを見てると癒されるよね、


・僕はソラちゃんを見てるのが1番癒されるよ、


『え!ー、モチモチモッチイさん、ありがとう、そんなこと言われたら、ソラ嬉しくなちゃうよ〜』


なんともポワポワした動画だろうかしかしその中にも一定数のアンチはいるものだな、そうこう見ているうちに時間はあっという間に過ぎていき電車が仕事ばのところに着く、


「ピンポン、ピンポン、到着しました、お足元にお気をつけてください」


電車から出てくる社会人のほとんどは鉄の塊と睨めっこしながら歩き出し駅の階段あたりでスマホをポケットかどこかにしまい、前を向いて歩き出す、その中でもイヤホンをつけている人は多い、かくて僕もその1人、コメントは見えないが、彼女の声でどんなことを話しているのか大体理解できる、


そこから仕事場までは徒歩で5分ほど、着くのは大体8時前、8時30から朝礼が始まり、皆が仕事を始める、それまでに僕はある程度配信を聴き終えるようにする、


「おはよう!」


イヤホンをしながらでもみんなに挨拶をする、あいさつは普段からするようにいつ何時たりとも言うようにしている、あいさつの大事さは彼女と過ごすうえで1日のコンディションを整えるのに大切だからだ、あいさつの有無で大きく変わる、


「おはようございます」


みんなが僕の挨拶を返してくれる、僕はそれに笑顔で会釈を返し1人社長室に入り、席に座る、そして時間までの間スマホで配信の続きを見る、


『みんなありがとーう、今日も楽しかったよ、スパチャもたくさんありがとう、またソラの配信見に来てくれたら嬉しいな、それじゃあ皆んな待たね〜』


・またねソラちゃん


・いい夢見てねソラちゃん


「ふーう、よし、昨日もいい配信だったみたいだな」


さすがと言うべきか、画面の中の彼女はキラキラしているように見える、おそらく彼女が一番輝いているのがこの配信の世界なのだろう、僕は毎日の通勤の時間に彼女の動画を見るのがルーティーンになっている、


「、、、またその子ですか、社長、ハー」


僕の右に立ち少し大きめのため息を着く、彼女は僕の秘書を務めてくれている、『柴田シバタ 美咲ミサキ』26才、彼女は毎日社長の僕がソラの配信を見ているのがどうも慣れないそうだ、


「なんだ、別にいいだろう?好きなんだから」


少し照れながら僕はそう言った、好きなことに変わりはない、みんなの言う推しではないが画面の中の彼女はキラキラしていて僕を楽しませてくれるのだ、


そんな社長の言葉に柴田はこう言い返す、


「若社長、そう言うのが好きなのは構いませんが、くれぐれも危ないこととかはしないでくださいよ」


僕のデスクに手を叩きつけて彼女は言ってきた、さらに鋭い眼差しを僕に向けてきた、僕の答えを待っているようだった、僕は流石にそんなことできる人間ではないと心の中で思い、彼女が僕を睨んできたのでそのまま睨み返すように目を向け僕は彼女に問い返した


「君は、僕が一体どんな危ないことをする人間だと認識しているのかな」


僕は少し強気に問い返した、僕が会社のお金を全て貢ぐとでも思ったのか?そんなこと僕がするわけないだろ!そんなように僕の心はモヤモヤした感情が埋め尽くした、


「すみませんでした」


彼女は僕が珍しく強目に問い返したことで驚き、謝罪の言葉を言ってっきた、普通にそんなこと言ったら怒ると思うが、彼女と僕はそれなりの関係値になっている、だから彼女もつい出てしまったのだろう、僕もそう言い終わって『しまった言い過ぎた』と思い返しているところだ、


「いや僕もごめん、言い過ぎたよ」


僕は彼女の方を向き頭を下げて謝罪した、彼女も『いえいえ、私の方こそ気を悪くさせてしまい申し訳ありません』と互いに頭を下げる形となり、その光景に、少し笑ってしまった、


「フン、アハハハハハハ、いや、すまない、今日の予定は」


さて今日も仕事するかな、


「フッ〜ン」


昼になり休憩時間、僕は肩を伸ばして昼食を食べに行く、一応社長が早く昼を取るのが皆んなも休憩しやすいだろう、


「よし、皆んなそろそろ昼休憩にしていいぞ」


僕がそういうと、皆が一斉に肩を伸ばし、昼休憩に入る、僕はいつも通り1人でどおこか食べに行こうと出ようとする、すると『社長』と僕を呼び止める声が聞こえ振り向く、


「お、浜田か、どうした」


彼は僕の会社の社員、『浜田ハマダ 圭吾ケイゴ』彼と他の社員たちが僕を呼んだようだ、


「社長たまには僕らと一緒にお昼行きませんか?」


どうやら浜田たちは僕を食事に誘っているようだ、しかしいいものだろうか、いくら僕は歳が下とは言え立場が上の人間と食事をとると言うのは、少しいずらいものではないだろうか、それとあまりなれなれしくされても困るが、まあたまにはいいか、


「お、一緒にか、いいぞ、俺が奢る」


「マジすか!やったぜ、それじゃあみんなで焼肉に行こうか」


は?まだ昼間だよ馬鹿、そう言うのは会社の記念日とかだろう、経費として落とせないじゃないか、


「馬鹿、そんなわけないだろう、フードコートだよ」


そんなこんなで僕は浜田たちと一緒に食事に行くことになった、


「今日は切り抜き見る時間はなさそうだな、まあ、たまにはいいか」

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